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サイキッカー!!

第16話 - 16杯目/分からない「安心」

535

2025年08月28日

#司類

#冬彰

あかまる🍓🐾໊

類

(まさか、司くんの好きな人が東雲くんだったとはなぁ…)

類

(しかも、あれ告白の最中だったよね…？ど、どうなったんだろう…？！)

類

(うぅ〜〜！！気になる！あとちょっと気まずい！)

類

(今日、ちゃんと仕事出来るかなぁ…不安だなぁ)

類

(けど、あの2人…)

類

(……多分、両想いだよね？！仲良いし！)

類

(付き合ったのかなぁ…気になるけど、あんまり詮索するのも失礼だよね…)

類

(ふふ、でもお似合いだなぁ)

類

店長、こんにちは〜

司

おぉ、類！

司

(この2人きりの時間に！！誤解を解く！！)

類

(気まずくて店長と目合わせづらいよ〜〜)

司

(誤解だ！！オレが好きなのはお前なんだよ！！)

司

(くっ、もう言ってしまった方が早いのか？！)

類

そ、掃除するね！

司

あ、類！少し話が！

類

キッチン行ってきます！

司

る、類っ！！

類

(ごめんね店長〜〜！！)

司

(なっ？！)

司

(さ、避けられている……！！！！)

司

ｽﾞｰﾝ…

彰人

こんにちわ〜

冬弥

こんにちは。

彰人

って、うわ？！え、どうしたんすか？！

司

あぁ、2人とも…

司

ちょっと……類から、あからさまに避けられているショックが…

彰人

はぁ？！

彰人

ちょ、冬弥はセンパイの様子見に行って。

冬弥

分かった。

彰人

なに、喧嘩っすか？怒らせるようなことでも？

司

違うんだ……とてつもない誤解をされていて…

彰人

はぁ、誤解…？

司

ちょっと、あまり大きな声では言えないんだが…

彰人

あぁ、はい。どうぞ。

司

実は、オレは彰人のことが好きだと、類に誤解されてるんだ。

彰人

は？！？！

彰人

え、なんで？！要素どこ？！

司

昨日の会話の、「好きだ」の部分だけ聞かれていたようでな。

彰人

タイミングわっる…！？！

司

それから類が勝手に気まずくなってるらしくて…

彰人

あぁ、なるほど。だから避けられてるんすか。

司

そうなんだ……

彰人

とりあえず、早く誤解解いてくださいよ。オレも嫌なんで。

司

だが、解く方法が中々…

類

(わっ？！)

司

(？！)

類

(ち、チューしてる…？！)

司

(しとらんわっ！！！？！？！)

司

あ、彰人！ちょっと離れよう！

彰人

？

冬弥

神代さん？

類

(わー！！！青柳くん見ちゃダメ！！！)

冬弥

？！

冬弥

あ、あの、何も見えないのですが…？

類

あ、青柳くん！ちょっと向こうでテレビ見よ！

冬弥

え？

類

(やっぱりあの2人付き合ったんだ！きゃ〜〜！！)

司

(お前は乙女かっ！！？！？！)

司

(い、いや、それより…！！)

彰人

(センパイ、なんで冬弥のこと連れてったんだ…？)

司

あ、彰人！！更に誤解を生んだが！！

彰人

え？

司

る、類にはどうやら、オレたちが…

司

……………キスしたように見えたらしくて、

彰人

……は？

彰人

えっ、は？！なんで？！

司

分からん！！画角かもしれん！！

彰人

え、いや…はぁ？！やめてくださいよ、おぞましい…！！

司

おぞましい言うな！！

彰人

店長、すぐ誤解解きましょう。今すぐ。オレが耐えられません。

司

おぉ！協力的になったな！

司

よし！早く誤解を解くぞ！！

類

(もう、チューするなら場所は選んでよね〜！)

類

(青柳くんもいるのに！全く！)

冬弥

あの、神代さん？なぜ急にテレビを…

類

え、えーっと…

類

そうだ。青柳くん、東雲くんから何か聞いてない？

冬弥

何か…とは？

類

ほら、誰かと付き合った…とか！

冬弥

彰人が？いえ、そんな話は全く。

類

え？！

類

じ、じゃあ、好きな人の話…とかは？

冬弥

一切聞いた事ありません。

類

そ、そうなんだ…

類

(青柳くんになら話してるかと思ったけど…)

冬弥

…何か、悩み事ですか？

類

うぅん…

類

(……青柳くんになら、話してみてもいいかな。)

類

実は、店長が東雲くんに告白してる所を聞いてしまって…

冬弥

え？

類

それで、さっき……ち、チューを…

冬弥

？

類

2人って、昨日から付き合いだしたのかな…？！

冬弥

すみません、話が全く見えません。

類

えぇ？！えっと、店長の好きな人は東雲くんで…！

冬弥

天馬さんが好きなのは神代さんでしょう。

類

……え？

冬弥

？

類

ふっ、あははっ！そんなわけ無いよ〜

類

店長の好きな人の特徴聞いたけど、全然僕じゃ無かったし。

冬弥

…そうなんですか？

類

うん、有り得ないと思うよ。

冬弥

でも、神代さんと話す時の天馬さんは、心拍数が_

司

類っ！！冬弥！！！！

類

？！

冬弥

！

彰人

何の話してたんですか？

類

え、えっと〜

冬弥

天馬さんの好きな人が彰人らしい、と。

類

青柳くん？！

冬弥

彰人は天馬さんと付き合いだしたのか？

彰人

いや、無いわ。有り得ないですよ。

類

えっ、違うの？！

司

あぁ。何を聞いたかは知らんが、勘違いだぞ。

類

か、勘違い……でも店長、東雲くんに「好きだ」って言ってなかった？

彰人

ただの恋バナ中に出た惚気みたいなもんですよ。

彰人

オレに向けてじゃありません。

類

そ、そうなの…？

司

あぁ。

類

そっか、勘違いかぁ…なんかごめんね。

類

(お似合いだと思ったんだけどなぁ)

司

…そろそろ開店時間だな！！店開けるぞ！

類

あぁ、は〜い

類

(は〜…なんだ、勘違いだったかぁ)

類

(2人には悪いことしちゃったねぇ)

類

(まぁでも、司くんの好きな人が東雲くんじゃなくて良かっ…)

類

(……ん？)

類

(おや…おかしいな。お似合いだと思ったはずなんだけど、)

類

(今、安心した…？)

類

(……なんで？)

類

(うぅん………)

類

(まぁ、気のせいか。)

類

あっ、青柳くん！こっちだよ〜

冬弥

お待たせしてすみません。

類

ううん！さっき着いたところだから。

類

東雲くんにもちゃんと言ってきた？

冬弥

はい。あと、これを神代さんに渡すようにと。

類

？

類

えっ、お金？！こんなにいらないよ！

類

映画代も1000円くらいだし…

冬弥

残りは今日の俺の世話代と、お礼だそうです。

類

こ、こんなに要らないよ〜

類

映画代だけもらうけど、残りは返しておいてくれる？

冬弥

分かりました。

類

まだちょっと時間あるけど、もう向かっちゃおうか。

冬弥

はい。

ショッピングモール

類

わっ、大きいゲームセンターあるね！

類

映画終わったら、ちょっと遊びに行こうか。

冬弥

はい。

類

ふふ、映画も1人で見に行くつもりだったから、青柳くんが着いてきてくれて嬉しいよ。

冬弥

最近、映画やドラマに興味があるんです。

冬弥

人の作り出した物語にたくさん触れれば、俺にも理解できるかもしれない…と、思って。

類

ふふ、きっと出来るよ。

類

(そう思える時点で、もう十分…)

類

恋愛映画は久しぶりだけど、面白かったね〜

冬弥

はい。

冬弥

ですが、やはり理解に苦戦する箇所も複数ありました。

冬弥

人とは難しいですね。

類

ふふ、そうだねぇ

類

特に、恋とか愛なんかは、複雑で難しい感情だと思うよ。

類

まぁ、僕もそれを語れる口じゃ無いんだけどね。

冬弥

そうなんですか？

類

うん。恋とか、経験したこと無いから。

冬弥

恋…とは、何なんですか？

類

えぇ？うーん、そうだなぁ……

類

その人に対してドキドキしたり、気が付いたらその人のことばかり考えちゃう…とかかな？

類

一概には言えないと思うけどね。

冬弥

…なるほど。

冬弥

神代さんは…

冬弥

…

類

…どうしたの？

冬弥

いえ…何でもありません。

類

えぇ？気になるなぁ

冬弥

すみません、彰人に口止めされていた事でした。

類

そっかぁ…気になるけど、それなら仕方ないね。

類

そろそろ移動しようか。ゲームセンター行こう。

冬弥

はい。

冬弥

広いですね。

類

そうだねぇ。ふふ、ゆっくり見て回ろうか。

冬弥

はい。

類

クレーンゲームの他にも…あっ、音ゲーとか＿

その時、突然角から出てきた男性に、青柳くんが拐われるシーンが見えた。

類

！？

類

あ、青柳くん！こっち行こう！

冬弥

？

類

僕、やっぱり洋服見たいな〜

冬弥

分かりました。

類

(ど、どうしよ…！青柳くん、何かに狙われてる…？)

類

(わっ？！あの人たち、着いてきてる！)

類

(とりあえず人通りの多い所、あと安全な所へ移動しなきゃ…！)

怪しげな男性

…ナンバー108を発見しました。

怪しげな男性

はい、一般の男性と一緒です。

怪しげな男性

至急取り戻し、本部へ連れ帰ります。

類

(や、やっぱり着いてきてる！)

類

(こっちに曲がったら…ダメだ。行き止まり。)

類

(よし、こっちの道か。)

冬弥

あの、神代さん？服屋は…

類

ごめん、他に見たいものが出来たんだ。もうちょっとだけ着いてきてくれる？

冬弥

はい。……

冬弥

何かあったんですか？

類

…大丈夫だよ。

冬弥

答えになっていないように感じます。

類

(ここを真っ直ぐ…いや、先回りされてる。曲がろう。)

類

(なるべく人通りの多いところ、それと壁側には近づかないようにする。)

類

(どうしたらいい？警備員さんに言う？でも、)

冬弥

あっ

類

な、何？！

冬弥

……すみません、神代さん。手を離してください。

類

それは理由次第だね。

冬弥

あの人たちから逃げているのでしょう。

冬弥

彼らの狙いは俺です。神代さんには関係ないので、離してください。

類

申し訳ないけど、断るよ。

類

関係なくない。君は、僕の大事な後輩だ。

類

大丈夫、君は僕が守るよ。

冬弥

……

冬弥

なら、お願いがあります。

冬弥

人気の少ない場所へ行きましょう。

類

え？

類

で、でも、今そんな所行ったら…！

冬弥

お願いします。

類

…

類

あそこに非常階段がある。あそこなら、きっと人はあまり来ないだろう。

冬弥

分かりました。

非常階段

類

(人気が本当にない…本当に、良かったのかな、)

冬弥

ありがとうございます、神代さん。

類

あぁ、けど…

トットットットッ

類

(き、来た！！)

類

(ご、5人もいる…！)

怪しげな男性

ナンバー108。こんな所で何をしている。

類

(ナンバー108……？)

冬弥

…神代さんは、ここから動かないで下さい。

類

えっ？！

怪しげな男性

お前のマスターの命令により、お前を本部へ連れ戻す。

類

(まさか、青柳くん自ら拐われに行く気？！)

類

青柳く……！

しかし、僕のそんな心配はすぐに目の前の光景によって掻き消された。

青柳くんは慣れたように、次々と男性たちを制圧していったのだ。

怪しげな男性

ぐっ！？

怪しげな男性

うわっ！？

類

？！

怪しげな男性

っ、この！

怪しげな男性

ぐはっ！

類

(え、)

彼が強そうな男性5人を制圧するのに掛かった時間は、ものの数分だった。

類

(えぇ……？！？！)

冬弥

神代さん、お怪我は？

類

な、無いです……

冬弥

そうですか。

冬弥

すみません、巻き込んでしまって。

類

い、いやぁ……巻き込まれる間も無かったよ。

類

(青柳くん、あんなに強かったんだ…普通に自分だけで対処できたって事だよね？)

類

うぅ、なんかカッコつけて「守る」とか言っちゃったのが恥ずかしいよ…

冬弥

俺は嬉しかったです。

冬弥

それに、カッコよかったですよ。

類

そ、そう…？

冬弥

はい。

類

(まぁ、青柳くんがそう言うなら…)

類

(…さっきの人達が誰なのか、何故狙われていたのか…とか、野暮なことは聞かなくていいかな。)

類

この人達、気絶してるけど…どうするの？

冬弥

放っておいて大丈夫です。数時間で目覚めて、自力で帰るでしょうから。

類

そ、そっか。

類

この後どうする？ゲームセンター戻る？

冬弥

…

冬弥

正直、ここにいるのは危険だと思います。

冬弥

ですが…まだ、神代さんと一緒にいたいです。

類

！

類

(か、可愛い！！)

類

じゃあ、僕の家来る？

冬弥

いいんですか？

類

うん！最近は司くんが一緒に片付けてくれるから、部屋も綺麗だし。

類

丁度紹介したい本もドラマもあるんだよね。

冬弥

ぜひお邪魔したいです。

類

ふふ、うん。おいで。

この作品はいかがでしたか？

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14件

類くん可愛い！少女漫画のヒロインかよ！

類くん私より女みたいだな…笑可愛すぎる！続き待ってます！

冬弥くん強くない？！類くん可愛い〜乙女だ〜　　続き楽しみにしてます

あかまる🍓🐾໊

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