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第4話 - 衝撃の事実

2023年04月08日

#ファンタジー

#コメディ

#創作

#バトル

バシオ

ベルガー

ユウ君はそこに座ってくれ。

ユウ

この椅子ですか？

ベルガー

そうそれ。

それは社長室にでもありそうな椅子だった。

ベルガー

この十数年間で一度も使ったことがないが、メンテナンスはしてあるから動くはずだが……。

測定担当者１

手伝いましょうか？

ベルガー

ああ、頼む。

二人はカタカタと測定器を操作した。

ベルガー

……よし、これで正常に動くはずだ。

ベルガー

ユウ君。

ユウ

はい。

ベルガー

肩の力を抜いて深く腰掛けてくれ。

ベルガー

死にたくなければ絶対に動かないように。

ユウ

え！？

ベルガー

冗談だ。まぁ普通に座ってもらえたらそれでいい。

ユウ

分かりました。

ベルガー

よし、始めるぞ。

ブォーン……。

ベルガー

……よし、オーケーだ。もう立ち上がってもいいぞ。

ユウ

はい。

フレア

ユウ君！！

突然、フレアが駆け込んできた。

フレア

大丈夫！？怪我とかしてない！？

ユウ

え？大丈夫ですけど……。

フレア

良かった～。

フレア

ちょっとベルガーさん！！

ベルガー

ん？

フレア

ユウ君を誑すのやめてください！！いくら人員が少ないからって！！

ベルガー

はぁ？

ユウ

ち……ちょっとフレアさん……。

フレア

ユウ君ちょっと黙ってて！

ユウ

は……はい！

フレア

いくら局長だからってここまでしてもいい訳ないでしょ！！

ベルガー

ちょっと待て！何か勘違いをしてないか！？

フレア

してません！！

フレア

現にそうだってリオンさんが言ってたんですから！！

ベルガー

リオンが！？

リオン

あ……あの〜。

フレア

リオンさん！ベルガーさんがなかなか認めてくれないんですけど！！

リオン

え？

フレア

ベルガーさん、ユウ君のこと誑かしてたんですよね！？

リオン

どこからそういう解釈になった！？

フレア

……え？

リオン

俺はただ、ユウ君が大変なことになったから早く来てくれと言っただけですよ！

ユウ

あの〜、フレアさん？

フレア

な……なに？

ユウ

もしかして、早とちりしました？

フレア

あ……。

するとみるみるフレアの顔が赤くなっていった。

フレア

す……すみません……。

ベルガー

まぁとにかく、来てくれてありがとう。

フレア

はい……。

ピピピピッ

ベルガー

お、測定が終わったようだな。

ベルガー

どうだ？結果は。

測定担当者１

こ……こんな記録……。

ユウ

？

ベルガー

どうした？

測定担当者１

この記録が本物であれば、大変なことになりますよ……。

ベルガー

見せてみろ。

測定担当者１

どうぞ……。

ベルガー

嘘だろ……。

リオン

この記録、前例がありませんよ……。

ユウ

どうしたんですか？

ベルガー

ユウ君、見ても驚かないでくれよ。

ベルガーはユウにモニターを向けた。

ユウ

え……、これ………。

フレア

え！？嘘！？SSS！？

ベルガー

おい、フレア！そんな大声で言うんじゃない！！

フレア

え！？だって……。え！？

リオン

フレアさん、落ち着いてください。

フレア

落ち着けって言われましても……。

ユウ

一旦落ち着いてください、フレアさん。

フレア

いやいやいや！

フレア

逆にユウくん、何でそんなに冷静なの！？

ユウ

いやだって、驚いたんですけど……。

フレア

？

ユウ

フレアさんに全部持ってかれました。

フレア

あ……そ……そう……。

フレア

な……なんか……ごめんね……。

ユウ

それで、ベルガーさん。

ベルガー

何だ？

ユウ

本当にこれが俺のランク何ですか？

ベルガー

ああ、間違いない。

ベルガー

だが、これは初めて見るランクだな。

リオン

自分も初めて見ました。

リオン

知る限りだと冒険者ランクの最高はS+です。

ユウ

S+の方がいらっしゃったんですか？

ベルガー

ああ、五年前まで活躍していた人なんだが……。

フレア

ベルガーさん、その話は大丈夫です。

ユウ

？

ベルガー

そうだった。すまない。

ベルガー

とにかく、君のランクが前代未聞なのは事実だ。何か心当たりがあることはないかい？

ユウ

特にこれといったことは……。

リオン

例えば、ユウ君の先祖にSクラスの冒険者がいたとか。

ユウ

いや、無いです。

ベルガー

そうか……。

リオン

と……とりあえず、冒険者カードは発行します。

リオン

ただ、一つだけお願いがあるのですが。

ユウ

はい。

リオン

カードに記載するランクの方を、フレアさんと同じにしてもよろしいでしょうか？

フレア

何故です！？

フレア

正式な情報を示さなければ、カードの意味がないじゃないですか！

リオン

そのことも重々承知してのお願いです。

リオン

このユウ君のランクが世に知られれば、何が起こるか分かりません。どうかご理解頂けないでしょうか。

フレア

で……ですが……。

ユウ

フレアさん、俺はそれでいいですよ。

ユウ

俺のせいで何かあったとき、フレアさんや冒険者だけでなく、国も巻き込んだ事態になるかもしれませんから。

フレア

……分かった。ユウくんがそれでいいなら私は何も言わない。

ユウ

ありがとうございます。リオンさん、そういうことですので。

リオン

分かりました。では発行してきますので正面玄関の方で待っててください。

リオンは駆け足でその場を後にした。

ベルガー

ユウ君。

ユウ

はい。

ベルガー

この先、冒険者として大変な時間を過ごすことになるだろう。だが、もし困ったことがあれば遠慮なく相談してくれ。

ベルガー

私はいつでもここにいるからな。

ユウ

ありがとうございます。

ベルガー

では。ユウ君の活躍に期待しているよ。

ベルガーは部屋を後にした。

フレア

私達も行こっか。

ユウ

はい。

※照明により明るくなっております。

リオン

お待たせしました。

ユウ

あ、ありがとうございます。

リオン

色々と迷惑をかけてごめんね。ユウくんの力が存分に発揮されることを期待してるよ。

ユウ

はい。

リオン

それじゃあね。

リオンはその場を後にした。

フレア

じゃ、宿に戻ろっか。

ユウ

はい。

フレア

ユウくんがねぇ～。私、驚いたわよ。

ユウ

俺もびっくりですよ。まさかあんなことになるなんて。

フレア

そうだね。でもこの先、油断できないわよ？

ユウ

どういうことですか？

フレア

レベルが高いほど、それ相応の相手と戦うことになるのよ。

ユウ

あ、なるほど。

フレア

私も一緒に行動するけど、私任せになっちゃだめよ？

ユウ

はい、分かりました。

フレア

うむ、よろしい。

その後二人は宿に戻り、一日の疲れを取ったのだった。

作者

どうも、作者です。第4話はどうだったでしょうか？

作者

最近、堅苦しい話が多いですね。

作者

コメディとあるからには今後、そんな要素を増やしていこうと思います。

作者

では次話で！

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バシオ

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