こつ、こつ
ヒールの音が、廊下に響く
朝日が差し込み、思わず目を細める
嗚呼…
何でこうなったんだろ
ゾム
はぁ…
メイド
どうかなされましたか?
ゾム
いえ、何も
あ、因みにに今は
婚約者?さんのところに案内されているところだ
俺の研ぎ澄まされた勘が言っている
“ 絶対面倒なことになる ”
でもここで引き下がるのも怪しまれるだろうし…
メイド
それでは
メイド
ごゆっくり
ゾム
…ええ
俺は意を決して扉を開けた
ゾム
…
気配が一つあることを理解しながら
一つ一つの所作を丁寧にして歩く
あ、
すると此方に気付いたのか
軽く声を上げる
ゾム〜!
今日はやけに起きるの早かったじゃん!
ゾム
…
え、
何このぐいぐいタイプ
ただ、ボロを出さないようにしないとな…
一旦無視して、相手がどう動くか見よう
…?
いつもみたいに
「ゾム」じゃなくて
「ゾムお嬢様」と呼びなさい!って言わないんだね
そうきたか…!
ゾム
ええ…
ゾム
もう呆れましてよ
ひど〜
そしてここは投げやりに
俺はこいつを無視して歩き出す
え、
ちょ、
ゾムさ〜ん?
ゾムお嬢様〜?
ゾム
…
敢えて無視
え、もしかして俺のこと忘れちゃった?
え、この俺、らっだぁを忘れるなんてことあるの?
よし、此奴の名前はらっだぁか
らっだぁ
ねえゾム〜
此奴可哀想
自意識過剰みたいな感じで自分の名前名乗るやん
ゾム
ぷぷ、
らっだぁ
え、何⁉︎
ゾム
何でもありませんわw
らっだぁ
絶対あるじゃん!
らっだぁ
も〜
らっだぁ
俺のこと揶揄わないでよねっ!
そのままさりげなく俺を抱きしめた
ゾム
(…は?
らっだぁ
仕返し(にひっ
すげえキラキラなイケメン顔で言われた
女だったら落ちるだろう
でも俺…
心男だからときめかないんだよね
ちょっと、いやめっちゃ
やめてほしい
らっだぁ
よいしょ、
そのまま俺をお姫様抱っこする
ゾム
なッ、( ///
らっだぁ
このままゾムの入学式行っちゃおか!
ゾム
…
ちょっとそれは…許せないんで
そう思いながら
俺は隠し持っていた釘バットに手をかけた






