たっつん
………起きたん?
たっつん
おはようさん
のあ
…?……たっつんさ…………
たっつん
…やっと2人きりになれた。
やっと。じゃぱぱに追いついた。
やっと。じゃぱぱに追いついた。
たっつん
…俺じゃ駄目なん?
幸せにすんで?
幸せにすんで?
のあ
え………
たっつん
…なんでそんな怖い顔してんのん?笑顔にならんと幸せが逃げてくで〜?
のあ
………、
のあ
………
たっつん
…笑えよ
のあ
嫌です
たっつん
……笑えって…
のあ
…嫌です!!
たっつん
笑えって………
たっつん
…言っとるやん、
彼は一瞬、とても悲しそうな顔をした。すると…
ドンッ!!
のあ
…ひゃッ!?
壁に追い込まれた。いわゆる壁ドンだ。そのまま、彼は私の頬へそっと手を伸ばす。
たっつん
目ぇ閉じて…
のあ
(……まさか)
親しい仲間が、頼れる友人が。今はケダモノに見える。私は、彼の手を咄嗟に振り払った。
のあ
…触らないでッ!!
たっつん
ッ…………
たっつん
もう一度聞くわ。
たっつん
結局、俺じゃ駄目なんやな?
聞いている、というより、確認しているという方が正しいような言い方だった。
のあ
…はい。
たっつん
そうか。
たっつん
…そうやんな。
たっつん
…じゃあ、
…にやり。
たっつん
…めちゃくちゃにしても一緒よな。
のあ
は?
ケダモノ 私は、友人に押し倒された。 そして耳元で囁かれた。
たっつん
…好きやで。
その声は、ひどく寂しそうだった。
‐1話完‐