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佐藤優太は教室の自分の席に座ったまま 扉の向こうに立つ4人を見ていた
そして
静かに涙を流していた
その涙は自然を見て流していたものと 同じだった
鈴木 大飛
田中 あつき
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
鈴木 大飛
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
田中 あつき
話しかけるしかない
でも命令はダメ
指示もダメ
だから選ばせないといけない
自分で選べるようにしないといけない
鈴木 大飛
佐藤 優太
顔はあげない
渡辺 彪雅
田中 あつき
浦田 悠馬
"消えないで欲しい"って思ってる
佐藤優太の涙が机に落ちた
そして ゆっくりと佐藤優太は顔を上げた
そこには支配者でも操り人形でもない
ただ助けを知らないだけの人間がいた
佐藤 優太
佐藤 優太
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
田中 あつき
佐藤 優太
ガタッ
佐藤優太は椅子から 自分の意思で立ち上がった
そして4人の方へ歩いた
佐藤 優太
ドサッ
床に手を着いた
呼吸が浅くなっている
当たり前だ
佐藤優太にとって指示をされていないのに 動くという行為は今まで一度も無かった
全部誰かに指示をされていた
それなのに今 佐藤優太は自分で選んだ
体が拒否するのは当たり前だった
鈴木 大飛
4人の視界にしゃがみ込んだ佐藤優太が 映る
田中 あつき
鈴木 大飛
佐藤 優太
顔を上げないが床に涙が落ちる
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
浦田 悠馬
佐藤優太の苦しさの中に 変わりたいという思いだけは消えなかった
田中 あつき
渡辺 彪雅
鈴木 大飛
鈴木 大飛
佐藤優太はゆっくり顔を上げた
その瞬間4人もしゃがみ込んだ
誰も言葉にしなかったけど同じ事を思っていた
この負担を この苦しみを越えた先に
指示がなくても動ける人間になれる
必ず
佐藤 優太
初めて佐藤優太が助けを求めた
でもその直後
佐藤優太は胸を抑えるように身体を丸めて苦しそうに息を吐いた
佐藤 優太
自分がしてはいけない事をしてしまった ように喉を震わせた
今までの佐藤優太に「助けて」と言う事は存在しない行為だった
助けは指示されるもの
与えられるもの
求めるものではなかった
だから体と心が拒絶反応をした
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
田中 あつき
浦田 悠馬
佐藤 優太
佐藤優太は苦しそうに首を振る
違う
ダメだ
してはいけない
そう叫んでいるようだった
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
鈴木 大飛
佐藤 優太
涙が流れ続ける
でも、その涙は初めて誰かに向けて流した感情
鈴木 大飛
そう言って4人は抱きしめた
田中 あつき
浦田 悠馬
そして佐藤優太は立ち上がって廊下に出た
もう涙は出ていなかった
佐藤優太は自分の足で立っていた
まるでタイミングを見計らっていたように廊下の窓から夕方の光が差し込んだ
眩しくないはずなのに
佐藤優太の周りだけ不自然なほどに眩しく見えた
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
田中 あつき
浦田 悠馬
佐藤優太は消えそうで
でも終わりじゃない
その姿を見て4人は確信した
光が薄れていく
でもそこに佐藤優太の姿は無かった
鈴木 大飛
鈴木 大飛
田中 あつき
浦田 悠馬
渡辺 彪雅
田中 あつき
校舎の端、窓の近くに見覚えのある後ろ姿があった
そしてその人は振り返った
佐藤 優太
佐藤優太だった
佐藤 優太
佐藤 優太
鈴木 大飛
佐藤 優太
佐藤 優太
佐藤 優太
記憶は無かった
支配していた佐藤優太
命令していた佐藤優太
恐れられていた佐藤優太を
でも空っぽになった訳ではない
経験だけが体に残っていた
佐藤優太は笑った
初めて自分で選んだ笑顔で
次の日
佐藤優太は普通に学校に来た
昨日までの重さも苦しみも
あの支配の空気も 最初から存在しなかったように
佐藤優太が教室に入った瞬間
生徒
生徒
佐藤 優太
笑顔
そこには支配者だった佐藤優太を 知る人間は誰1人いなかった
一方で
教室の後ろでその光景を見ている人がいた
鈴木 大飛
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
4人には記憶が残っていた
屋上で泣いていた佐藤優太
自然の中で眠っていた佐藤優太
「助けて」と言って壊れそうになっていた佐藤優太
それら全部を4人だけが覚えていた
きっとそれは偶然じゃない
誰かが背負わないといけない役割だった
佐藤優太の人生が変わってしまった事
支配が終わった事
その始まりに4人が立ち会ってしまった事
田中 あつき
田中 あつき
鈴木 大飛
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
本当に良かった
もう4人は特別なことはしない
助ける必要も導く必要もない
もしまた佐藤優太が迷った時
その時はまた声をかける
佐藤優太と少し離れた場所でそう思った
教室のあちらこちらから声が飛んでいた
生徒
生徒
佐藤 優太
佐藤優太はその真ん中に立っていた
でも佐藤優太は
佐藤 優太
そう言って教室の端に向かって歩いた
佐藤 優太
鈴木 大飛
渡辺 彪雅
浦田 悠馬
田中 あつき
佐藤 優太
佐藤 優太
"屋上"で
~ℯ𝓃𝒹~
コメント
6件
いやいや、待て待て、予想外すぎるけど、最高過ぎる(絶対まずは落ち着け 最高な小説ありがとうございます。 更新お疲れ様でした。

忘れちゃうのは予想外だったけど、ほんとに良い話でした!

最終話悲しかったですけど、めっちゃ良かったです!!!