私は山崎ゆり。
私はよく3歳の頃の 夢を思い出す。
そこは夢の中しかない、 「カクウ」の世界
思い出すのはいつも限って 鏡の中の自分を見ている時。
初めて思い出したのは 小五の夏の頃だった。
山崎ゆり
(お父さんに連れられてこんなとこに来たけどここどこ?)
父のかおるは 写真撮影が趣味だった。
山崎ゆり
(暇だとは言ったけど
こんな所まで来る?)
こんな所まで来る?)
山崎 かおる
着いたぞゆり
私は買ってもらったばかりの デジカメを首に下げ
現場の近くのカフェについた。
カフェにて。
歳をとった店員
いつものでいいですか。
常連なようで 父は首を縦に降った。
歳をとった店員
おじょーちゃんは?
オレンジジュース。
そう答えたかった私は ある記憶に突然包まれ
世界がぐるぐると回った
山崎ゆり
(見覚えのある顔、)
山崎ゆり
(少しかすれた男の声、)
私は1つの記憶を思い出した
3歳の夢の中
みかんをくれたホームレス
気持ち悪くなった私は
トイレへ駆け足で向かった
山崎ゆり
手でも洗おうかな
山崎ゆり
あれ?
鏡の前にたつと めまいが突然止まった
鏡を見たら今はつけていない 3歳の頃につけていたピンが
鏡の中の自分についていた
山崎ゆり
見違いかな...?
そう思った私は
顔を洗い父のところへ戻った。
山崎 かおる
(...?)
心配している父を見て 私は軽く微笑んだ。
山崎 かおる
ε-(´∀`*)ホッ
そんなことにも間髪を入れず
ストローが刺さったりんごジュースが届いた。
山崎ゆり
ズズッ
私はあの記憶に違和感を感じながら、時間をかけ
少し薄まったジュースを ちまちま飲んでいた。







