それから夜の街の旅が始まった
半間
帆稀ぇ
帆稀
んっ?
半間
お前…
帆稀
……
帆稀
仕方ないだろ怖いんだもん!!
朝から晩までバイクに跨がって走るのはまだ慣れない
帆稀
スピード落としてよバカァァァァ!!
半間
うるせぇ〜wwww
そんなことが日常的になっていたある日のことだった
帆稀
……そうですけど…
警察
ーーまぁね〜
警察
今じゃその2人は逃亡者だから探してたんですけどね
警察
…ほんとに知りません?
帆稀
知らないですよ
帆稀
私に関係ないですもん
私はサツに目をつけられていた
帆稀
…はぁ
帆稀
こんな事に巻き込まれるなんて…
警察
あ、何か用事でもありました?
帆稀
これからお墓参りなんです
警察
そ、れは…失礼しました
私はなけなしの演技力出場を乗り切った
帆稀
修二君、今日ねサツに声かけられちゃった
半間
………
私は夜の海で独り言のように呟いた
半間
いんじゃね〜
帆稀
でもさ
私は正直、修二君より先に捕まる
もしそれが2人で居たときなら修二君には逃げてほしかった
帆稀
……捕まったらさ、1人で頑張ってね
半間
………お前ほんとばかだよな
帆稀
は?
半間
共犯だろ
帆稀
何?
半間
余計な事は考えなくていいんだよ♡
最近、前より修二君は優しくなった
月に一度一人で行っていたお墓参りさえ私を連れて行くようになった程だ
半間
「 」
半間君が何か呟いていたけどその声は波の音でかき消された






