ーコンコン
風磨君が電話を切ってから数分後、ホテルのドアをノックする音が聞こえた。 ぼくは相変わらず、床に這いつくばった状態のままで1歩も動けずにいた。
若井
菊池
風磨君がホテルのドアを開けると、聞き慣れた声が聞こえてきたと同時に、部屋の空気が変わるのが分かった。 全身がビリビリして、身体全体に緊張が走り、風磨君もどこと無く、緊張しているように見える。
若井は部屋に入ってくるなり、真っ直ぐぼくのところに向かってきた。
大森
近くに立って、ぼくを見下ろす若井。 視界が歪んでるせいで表情は分からないけど、すごく怒ってると言う事は全身に伝わってくる。
若井
若井
菊池
若井
また、全身がビリビリする。
菊池
そして、風磨君は無言で荷物をまとめ、若井に小さく頭を下げると部屋から出て行ってしまった。
部屋にはぼくと若井の二人きり。
大森
気付いたらぼくは若井に謝っていた。
涙が溢れてくる。
相変わらずちゃんと呼吸が出来ず、パニックになりながらも、ぼくは必死に謝っていた。 最初はSubだと言う事を隠していた事を謝ってた気がしたけど、今はもう何に謝ってるのか分からない。 ただ、許しを乞わなければいけない気がして、謝り続けていた。
大森
若井
大森
急に若井の口からCommandが発せられ、身体がビクッと跳ね上がり、背中がゾクゾクした。 さっきの風磨君との時とは違う、どちらかと言うと、涼ちゃんとPlayをしてた時の感覚に近いけど、それともまた違くて… さっきまで息を吸う事もままならなかったのに、今度は急に呼吸が荒くなり、心臓の痛みはドキドキに変わり、視界も少しづつ元に戻りつつあった。
なに…これ…?
ぼくは、さっきまで動く事が出来なかったのに、気付いたら若井の命令通り、身体を起こし、若井の目の前に跪いていた。
若井
大森
恐る恐る若井を見上げると、何とも言えない表情でぼくを見下ろしていた。 怒り、悲しみ、混乱、欲情…そのどれにも当てはまらないような、全てを模してるような、そんな表情。 若井に見られてる…それだけで、気持ちとは裏腹に身体が喜んでるのが分かる。 嫌だと思っているのに、ぼくの中にある本能がそれを許してくれない。
若井から目が離せない。
若井
若井
いつもより少し低い若井の声。 ぼくは若井の質問に無言で首を縦に振る。
若井
ぼくが首を縦に振るのを見て、若井は質問を続けたが、ぼくはその問いに答える事が出来ず固まってしまう。 “初めて”そう嘘を付いてしまえばいいだけなのに、それが出来ない。
若井
若井は、黙ったままのぼくに痺れを切らし、Commandを口にした。
ああ、逆らえない。
大森
ぼくの言葉に、若井の顔が一瞬歪んだのが分かった。
若井
ぼくは若井の目が怖くて下を向くと、小さい声で『涼ちゃん』と呟いた。
また、全身をビリビリする感覚が襲う。 若井が怒ってるのが伝わってくる。
頭の上から舌打ちする音が聞こえた。
若井
靴を履いたままの足で、ぼくのソレをツンと軽く刺激した。
大森
若井に言われるまで気付かなかった。 ぼくのソレはズボンの上からでも分かるくらいパンパンに膨れ上がっていて、苦しそうに主張していた。
なんで?! 涼ちゃんとPlayした時にはこんな事なかったのに…!
大森
若井
ぼくは恥ずかしくて、慌ててソレを手で隠そうとしたけど、若井のCommandによって阻止されてしまう。
大森
若井に命令される度に身体が熱くなる。
若井
大森
若井がぼくを見てくれている。 身体の熱が中心に集まっていく…
若井
大森
嘘、見て欲しい。 違う!見せたくない!
見せたら…ぼくの事、褒めてくれる?
違う違う違う! 褒めて欲しいなんて思ってない!
本当に?
若井
大森
若井がぼくの事を褒めてくれた。 嬉しい嬉しい嬉しい…!
若井
若井はズボンから取り出されたソレを見て嘲笑うような笑みを浮かべる。 先の方からは若井が口を開く度にトロトロと透明な液が溢れ出ていた。
若井
大森
若井
違う! こんなの、ぼくじゃない! ぼくじゃないのに…! ぼくは恥ずかしさで顔を赤くしながら、自分の醜態を晒け出し、震える事しか出来ずにいた。
若井
若井
若井の言葉に、ぼくは必死に首を横に振る。 確かにパンツの中もドロドロで気持ち悪い。 でも…だからって… 若井の前で脱ぐなんて…
でも…脱いだら…
若井
若井
脱いだらまた褒めてくれる?
大森
ぼくは震える手で自分のズボンと下着を脱いでいく。 どんどん息が荒くなる。 恥ずかしくて仕方ないのに、逆らえない。
命令されてるだけなのに… 褒められてるだけなのに… 若井は、全て露わになったパンパンに膨れて今にもイキそうな下半身を見ながら、口の片方だけ上げて意地悪く笑った。
若井
大森
若井に褒められた瞬間、オーガズムに襲われ、慌てて自分のソレの根元をギュッと握った。
大森
若井
ぼくは快感に耐えながら、必死に首を横に振る。
若井
大森
若井
期待した顔? ぼく…今、どんな顔してるの?
若井
大森
若井
大森
若井
自分の身体なのに言う事を聞かない。
だめ…イキたくないのに…!
自分の身体なのに自分のモノじゃない。 これは自分の意思じゃない。 望んだ訳じゃない。 全てはダイナミクスのせい。 自分にそう言い聞かせる。 だって、そうじゃないと…
大森
ぼくは若井の目の前で、背中を仰け反らせながら、絶頂に達し、白濁した液を床に撒き散らした。
若井
だって、そうじゃないと… 今のこの現実を受け入れる事が出来ないから。
大森
ぼくはそのまま意識を手放した。 いや、眠りについたと言う方が正しいのかもしれない。
目を閉じる瞬間、若井が辛そうな顔をしていた気がして、ぼくはごめんねと呟いた。
だって、そんな顔をしてるのは、ぼくのせいだよね…?
コメント
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ふんす!神