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コメント
1件
お疲れさまです、りすさん。第20話、読みました。 中庭の勿忘草のシーン、とても綺麗でした。こさめが「退院したらみんなで花を見に行きたい」って約束する場面、ほっこりする反面、らん先生の携帯が鳴って表情が曇るところで一気に空気が変わって……すち先生とみこと先生の「寂しそうな笑顔」がすごく気になりました。あの奥で動き始めた“何か”が何なのか、続きが待ち遠しいです。 優しい日常の裏に伏線が潜む構成、じわじわ来ますね。素敵なエピソードをありがとうございました🌷
こさめside
昼下がりの病棟には、穏やかな時間が流れていた。
窓の外では青空が広がり、中庭の勿忘草が風に揺られている。
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三人が広場で話していると、廊下の向こうから足音が近づいてきた。
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三人はらんせんせいと一緒に中庭へ向かう。
外へ出ると、少しひんやりとした風が頬を撫でた。
花壇には、色とりどりの花が、きれいに咲いている
その中で、小さな勿忘草が静かに揺れていた。
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三人は花壇の前にしゃがみ込む。
こさめは、一輪の勿忘草を見つめながら、小さく笑った。
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三人の笑い声に、らんせんせいは静かに見つめていた。
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こさめが小指を差し出す。
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そういいながらも、小指を絡めた。
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三人の指が重なる。
らんせんせいは、その様子を離れた場所から見守っていた。
その時だった。
ピリリリリ_____
静かな中庭に、小さな電子音が響く。
らんせんせいは、白衣のポケットから、携帯を取り出した。
画面を見た瞬間、その表情が、僅かに曇る。
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らんせんせいはすぐ笑顔に戻る。
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そう言って、三人の頭を優しく撫でる。
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らんせんせいは、一度だけ勿忘草を見つめると、病棟は駆け戻って行った。
その背中が見えなくなる頃には、入れ替えに、すちせんせいとみことせんせいが中庭へ入ってきた。
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すちせんせいとみことせんせいは顔を見合わせる。
ほんの一瞬だけ。
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その笑顔は優しい。
でも、どこか少しだけ寂しそうに見えた、
三人は、気づかない。
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少しだけ間が空く。
それは考えているようにも、言葉を選んでいるように見えた。
その時、病棟の入り口から白衣姿の誰かが、こちらを見ているのが見えた。
すぐに建物の中に消えてしまい、顔まではわからない。
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誰も深くは気にしなかった。
それが普通だと思っていたから。
夕方。
病室へ戻る前、こさめはもう一度だけ小さな勿忘草を見た。
さっき交わした約束。
退院したら、皆んなで遊びに行く。
花を見に行く。
その約束は、今も確かにそこにあった。
けれど、その頃病院の奥では、
その約束を揺るがす何かが、静かに動き始めていた。