テラーノベル
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主
主
主
主
青
青
僕の声は誰にも届かない
誰のスマホにも
トーク履歴にも
SNSや
配信アーカイブにも
「青」ではなくて
「あお」が乗るようになった
僕の存在は
“いなかったこと”にされてる
夜、1人で街を歩く
笑っている人たちの声が自分には遠くなっていく
青
青
青
すっと胸を刺すような痛みに
肩をすくめて空を見上げた
aki
みんなで撮った写真を見つめる
4人で撮った写真、
いや___
4人で撮ったはずの写真
そこに写っている師匠は
確かにいつもの笑顔だけど
でも。
この頃の師匠は
泣きそうな笑顔をしていた
完璧にいい子でいようとして
無理して笑っていた
それなのに
今、この写真を見ると
師匠の表情は
どこまでも完璧で、違和感がない
逆に怖い
aki
ぷー
スマホに通知が届いた
「未着信メッセージがあります」
そこには師匠からのメッセージが並んでいた
だけどそのアカウントは
存在しないアカウントだった
「今、どこ?」
「みんな大丈夫?」
「ちょっとだけでいいから、声が聞きたいな、」
「…あれ、送れないや。まいっか」
スマホを握る手が震えた
aki
aki
mz
mz
俺は、昔と今の師匠の動画を見てた
mz
mz
mz
スマホの中の師匠が笑っている
それは
理想の師匠
そう
本当の師匠じゃない
pr
誰もいない部屋で師匠が泣いている
青
青
pr
青
青
近づこうとするとどんどん薄れていく
目を覚ますと
胸がぐしゃぐしゃに締め付けられてる痛みを感じた
pr
震える手で机の引き出しを引っ張る
そこにあった一枚のポラロイド
pr
pr
写真の隅にはみ出るように写ってる
誰かの腕
でも、その顔は切れていた
pr
pr
主
主
主
主
コメント
5件
続きが楽しみ🎶 今回も最高だった!!✨