私は、いつ死ぬか分からない
病気なんです
だから、あなたと毎日を
ずっと一緒に過ごしたい───
私が拓海と出会ったのは2年前
私はその時既に病気だった
優奈の母(優子)
優奈、久々のプールだね〜
優奈
うん
優奈の母(優子)
あれ?祐希…
優奈
?
拓海の父(祐希)
優子…
優奈
知り合い?
優奈の母(優子)
昔の彼よ…
私のお父さんは病気で死んだ
拓海のお母さんも病気で死んだそうだ
拓海
あれ?お父さん!
拓海の父(祐希)
ああ、拓海か
拓海の弟が拓海の腕を引っ張る
拓海の弟
お兄ちゃん!遊ぼうよ!
拓海
うん、そうだね
拓海の父(祐希)
…なぁ、優子、付き合わないか?
優奈の母(優子)
え?
優奈の母(優子)
いいの?
拓海の父(祐希)
もちろんさ
優奈
…
こうして、親同士が付き合ったので
私と拓海もよく会うようになった
そして、付き合い───
優奈
拓海、おはよう
拓海
優奈、おはよう
毎日の朝はこうやって始まる
私にとって、拓海は彼氏で
一番大切な存在だ
優奈
私が生きてる間に、プールに行きたいの
拓海
プール?分かった
拓海は優しい
私がやりたいことを一緒にやってくれて
なにより
病気の私とずっと一緒にいてくれる
拓海
そうとなったら、早く行かないと!
優奈
うん
優奈
綺麗
拓海
そうだね、綺麗だ
バタン!
拓海
優奈?
拓海
おい!優奈!
優奈は小さな声で言う───
優奈
拓海…
優奈
私がプールに行きたかった理由はね
優奈
拓海との1番の思い出の場所だからだよ