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僕の彼女はイタズラ好き

第1話 - 僕の彼女はイタズラ好き

2019年11月17日

#短編

#意味怖

#怖い話

M.S

僕

僕の彼女はイタズラ好き。2人っきりなのに、いきなりちっちゃな両手で

彼女

だーれだっ！

僕

なんてしてくる。

僕

「彼女でしょー」

僕

答えたら、

彼女

良く出来ました!!!（よしよし！）

僕

よしよししてくれるのは嬉しいけど、それより早く手をどけてよ。

僕

僕の彼女はすぐ拗ねる。この前バイトで帰りが遅くなった時なんて、布団被ってふと寝してた。おまけに直後に来たメール、

彼女

『今日、友達と飲み会で遅くなるね><』

僕

って、何その嘘。

僕

僕の彼女は少しドジ。僕の帰りをクローゼットに隠れて待っていたらしいが、長い髪の毛が扉の隙間からはみ出てるぞ。意地悪して玄関の外で、出てくるの待ってたら、照れ隠しか、わざわざ髪まで濡らして出てきて、

彼女

お風呂入ってたんだー

僕

なんて嘘をつく。

僕

僕の彼女は、凄く物知り。

彼女

〈さんずいにしめすへん〉って漢字知ってる？

僕

なんか、僕にピッタリな漢字らしいんだけど、どんな辞書にも載ってないんだ。

僕

僕の彼女は花が好き。彼女が植えたあじさいの花、「そう言えば、死体を埋めた場所のあじさいの色が変わって事件発覚、なんて話を読んだ事があるよ」と言うと、

彼女

デタラメだよ〜そんなの〜ないないwww

僕

デタラメと彼女は言う。

彼女

そんなこと無かったよ。

僕

って。

僕

僕の彼女は子供好き。行くと絶対子供達に囲まれる。でも時々、怯えた様に、彼女に近づかない子もいる。彼女も、

彼女

見えてるものは同じ筈なのにね

僕

と、首を傾げる。

僕

僕の彼女は負けず嫌い。サザエさんじゃんけんで毎回負けて悔しがる。僕とやってもいっつも負ける。

彼女

鏡の自分には勝ったもん！

僕

って。そりゃ良かったね。

僕

僕の彼女は向こう見ず。隣がうるさかった時、相手は集団だろうしと泣き寝入りの僕を尻目に単身、文句を言いに行った。帰ってきた彼女が笑って

彼女

１人だったよ、テレビと話してただけ。

僕

って、なーんだビビって損した。

僕

僕の彼女は少し意地悪。

彼女

ロープ買ってきて。

僕

って言うから

僕

「どんなの？」って聞くと、

彼女

首吊れる奴。

僕

って、僕が驚いて

僕

「自殺なんてしないでよ！」

僕

って言うとイタズラっぽく笑って

彼女

自殺はしないよwww

僕

って、もう脅かさないでよ。

作成者

意味怖どうでしたか？怖かったですか？全然怖くなかったですか？

作成者

是非、感想をコメント欄に書いて頂けると嬉しいです。

作成者

また、意味が分からない人の為に解説しますね♪

意味怖の解説

作成者

『よしよしとしてくれるのは嬉しいけど、それより早く手をどけてよ。』目隠しが彼女の仕業だとすると、よしよしは誰がやっている？

作成者

『布団被ってふと寝してた。』メールしてきたのが彼女だとすると、ふと寝していたのは、誰なのか…？

作成者

『長い髪の毛が扉の隙間からはみ出てるぞ。』彼女が本当にお風呂に入っているとしたら、髪は一体誰の？

作成者

『さんずいにしめすへん』【シネ】つまり、【死ね】の事。

作成者

『死体を埋めた場所のあじさいの色が変わって事件発覚。』『「そんな事無かったよ。」』つまり、彼女は実際にあじさいの下に死体を埋めた経験があり、違うという事を知っている。

作成者

『見えてるものは同じ筈なのにね。』死体を埋めたのはもしかして、公園にいる子供達？それを察して怯えている人がいた？ただ、『見えてるものは同じ筈なのにね。』という言葉から、幽霊が見えていたのかもしれない。

作成者

『鏡の自分には勝ったもん！』じゃんけんで鏡の自分に勝つ事は不可能。鏡の中にいる幽霊と勝負した？

作成者

『相手は集団だろうし』『「一人だったよ、テレビと話してただけ。」』集団という事は、2人以上の声だったのだろう。と考えると、隣もしくは壁の中辺りにでも幽霊が沢山いるのかもしれない。

作成者

『自殺はしないよ。』ロープを買ってきてと依頼した時のやり取り。『さんずいにしめすへん』の話も出ていた為、このロープで語り手を殺すと思われる。

作成者

これらを見ていると、彼女は相当危険な人である。彼女自身、自分の周りに幽霊がいる事に気付いていそうだ（鏡の中の自分にじゃんけんで勝った事から）。彼女自身が幽霊なのかもしれないが…。

作成者

これを読む限り語り手がいかに彼女の事が好きなのかよくわかる。「恋は盲目」とよく言うが、そのせいで何も気付いていない語り手。目隠しやあじさい、鏡の部分は気づいても良さそうなものだか、好きすぎて周りが見えてないんでしょう。入れ込みすぎて周りが見えなくなるのも、怖いものである。

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