紫は紅？

スマイル視点

俺は、きんときの事を襲ってしまった。それでも、きんときは凄く優しかった。 それで、俺は思ったんだ。 この人と一緒なら。この人の隣なら。 俺も、隠さずに生きていけるかな。って。

それでも俺はWT国の幹部。 どうしても、他のみんなには隠さないといけない。 それに…きんときの気持ちも、無駄には出来ないから。

俺が人間に化けられないのは、血が足りていない時。 それ即ち、俺はそこまで吸っていないという事。 俺、少しは抗ってたんだ。

さっきみたいになる。

きんときがピンピンしてる理由、分かったかも… もしかしたら、俺の血がきんときの体の中に入り込んだからかもしれない。 それで、能力も多少受け継いだって感じか。

カプッ…

だって…俺はもう、隠してばっかでしんどいから。

なんでだろ。さっきからきんときの目が虚ろだ。 大丈夫なのだろうか。

きんときはすうすうと、寝息を立てて眠り始めた。

俺は人間化し、きんときを担いで外へ出た。

よかった…俺に傷1つない所は触れられていないようだ。 （きんときの血で治した）

なんと、自分でフラグを立ててしまったようだ。 …シャークんは天然だから気が付いていないようだけど。

くるっ。

シュン…（武器を投げる音）

シャークんが人質にされてしまった。俺は今にも意識がぶっ飛びそうだったが、なんとか糸1本分の理性を保った。

つづく…