流星side
流星
亡くなったって...
丈一郎
春希は病気なんか
何も無くてホンマに
元気やったんです。
朝部屋に行ったらベッドに
横たわっていて
いくら揺さぶっても
起きなくて。
突然死でした。
何も無くてホンマに
元気やったんです。
朝部屋に行ったらベッドに
横たわっていて
いくら揺さぶっても
起きなくて。
突然死でした。
丈一郎
それから春希のことが
大好きだった謙杜は
精神的に不安定に
なってしまったんです。
学校も行けないし
ご飯も食べない。
挙句春希はまだ生きてる
って言い出して
どこにいるか
探し始めたり。
大好きだった謙杜は
精神的に不安定に
なってしまったんです。
学校も行けないし
ご飯も食べない。
挙句春希はまだ生きてる
って言い出して
どこにいるか
探し始めたり。
丈一郎
俺も大事な弟が亡くなって
悲しいのに家庭の為に
働かないといけないし
それに謙杜のことも
見てやらないとで。
もう正直
限界が近かったです。
...そんなある日、家の前に
男の人が倒れてました。
悲しいのに家庭の為に
働かないといけないし
それに謙杜のことも
見てやらないとで。
もう正直
限界が近かったです。
...そんなある日、家の前に
男の人が倒れてました。
流星
それって...
丈一郎
流星さんの想像してる
通りやと思います。
目が覚めたその人は
記憶が無い、
そう言いました。
その人はなんとなく
春希に雰囲気が似ていて
俺も一瞬春希が
帰ってきたのかと少し期待
してしまいました。
もちろんそんな訳
無いんですけど、
ずっと元気がなかった
謙杜が嬉しそうに
彼を兄ちゃん兄ちゃんって
呼んでるのを見て...
嘘をつきました。
通りやと思います。
目が覚めたその人は
記憶が無い、
そう言いました。
その人はなんとなく
春希に雰囲気が似ていて
俺も一瞬春希が
帰ってきたのかと少し期待
してしまいました。
もちろんそんな訳
無いんですけど、
ずっと元気がなかった
謙杜が嬉しそうに
彼を兄ちゃん兄ちゃんって
呼んでるのを見て...
嘘をつきました。
流星
その記憶喪失の人を、
春希さんにしたんですね...
春希さんにしたんですね...
丈一郎
いけない事だとは
分かっています...。
彼に記憶がなくても
彼の家族は今もずっと
探し続けているかも
しれない。でもあんなに
生き生きしてる謙杜を
久しぶりに見て嬉しくて...
たった1人の
大事な家族である謙杜の
笑顔には
代えられませんでした。
それにその人はスマホも
財布も何も持ってなくて
本当に身分が
分からなかったんです。
どこの誰なのかも。
本当の彼は、あなたと
関係があるんですね?
分かっています...。
彼に記憶がなくても
彼の家族は今もずっと
探し続けているかも
しれない。でもあんなに
生き生きしてる謙杜を
久しぶりに見て嬉しくて...
たった1人の
大事な家族である謙杜の
笑顔には
代えられませんでした。
それにその人はスマホも
財布も何も持ってなくて
本当に身分が
分からなかったんです。
どこの誰なのかも。
本当の彼は、あなたと
関係があるんですね?
流星
...
もう頭の中いろんな感情でグチャグチャだ。
僕の兄ちゃんやのに。でも記憶を失った兄ちゃんを助けたのも この人達で。ていうかそもそも兄ちゃんが家を出なかったら 記憶を失うとかそんなこともなかったよなきっと。 僕たちの関係が間違ってたってこと?
もう何も考えられない。