放課後 会議室
桃音
いや〜、よく来てくれたね‼︎嬉しいよ‼︎
桃音
でもさ、実はこの部活毎日活動があるのは知ってる?
祟
え、いや、知らなかったです
桃音
あれれー?おっかしいぞー?
桃音
私は入部説明会の時に活動日程のことも話した筈なんだけどなー?
祟
(あ‼︎あの1時間拘束されたヤツか‼︎)
祟
(後半、情報過多で思考停止してたから全然覚えてねーんだよなぁ...)
祟
す、すみません...忘れてました...
桃音
うむ、正直でよろしい‼︎
桃音
あ、でも何か用事がある時はメールしてくれればいいからさ‼︎
祟
あー...血洗島先輩、俺先輩のメアド知らないっす...
桃音
あれ?そうだっけ?じゃあ今交換しよ‼︎
桃音
あ、タタリンはMINE(マイン)やってる?
祟
はい、やってます
桃音
じゃあQRを...
桃音
よし‼︎これでいつでもどこでも連絡ができるね‼︎
血洗島先輩は小さな体で 精一杯のジャンプをしながら 室内をピョンピョンと 嬉しそうに1周した。
祟
(可愛いな...じゃなくて‼︎)
祟
そういえば、実は先輩に相談したいことがあって...
桃音
相談?どうしたの?
祟
深く悩んでいる訳ではないんですけど...
桃音
ふむふむ、なかなか不可思議な夢だね
桃音
鬼怒川 薊さんだっけ?あのガスマスクで有名な
桃音
彼女にはそのことは話したの?
祟
いや、まだです
桃音
だったらさ、彼女には伝えない方がいいと思うよ
祟
どうしてですか?
桃音
そのメアっていう男は恐らく彼女を良く思っていない印象が見受けられる
桃音
そんな男のことを伝えるのはリスクが大き過ぎる
桃音
だから、ここは様子見としてそっとしておくのが一番だと思うよ
祟
分かりました、じゃあメアへの報告はどうしたら...
桃音
それは些細なことでいいんだよ、その男が言うようにさ
桃音
一気にたくさん伝えるとメアは更なる要求をしてくるかもしれないでしょ?
桃音
だからコツコツと情報を与えて時間を稼ぐんだ、いいね?
祟
わ、分かりました...
祟
あの...ずっと気になってたんですけど...
祟
どうして俺の夢の話を真剣に聞いてくれるんですか?
桃音
ん?そりゃ簡単な理由だよ‼︎
桃音
私が夢占いとか好きだからさ‼︎
祟
...はい?
桃音
夢ってさ、現実では体験できないことができる理想郷だと私は思ってるんだよね
桃音
夢の世界は楽しいものから怖いものまである
桃音
辛い現実を忘れさせてくれるし、脳内麻薬と言っても過言ではない
桃音
だからタタリンみたいに夢について悩んでる人がいたら、好奇心が抑えられなくてつい深く聞いちゃうんだよね‼︎
祟
はあ...そうですか...
桃音
あ、別に夢で悩んでいる人を馬鹿にしている訳じゃないよ⁉︎
祟
いや別に悪意がないっていうのは理解できますよ
祟
だって先輩って変じゃないすか
桃音
うんうん、良かった良かっ...へ、変だってぇぇ⁉︎どこがさ‼︎
祟
い、いや‼︎あのー、考え方が独特だから素晴らしいっていう意味ですよ‼︎
桃音
そ、そうなの?えへっ、えへへへ...
祟
(チョロいな...)
祟
とにかく話を聞いてくださってありがとうございます
桃音
うん‼︎また何か困ったら相談乗るからね‼︎
祟
(俺が消えるっていう話はまだ確証じゃないから言わなくていいか...)
そして俺は血洗島先輩に 別れを告げ家路を急いだ。







