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vampire's love6

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vampire's love6

1 - vampire's love6

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2019年06月26日

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先日の事件からはや1週間。

正直俺は行くかどうか悩んだ。

だが、行かないと死ぬ運命だし、血をくれるあてが他にないから行く以外の選択肢はなかった。

ネイ

おじゃましま…先客?

エレナ

うん、そう。外で待っててくれる?

ネイ

わかった。

エレナに先客とは珍しいと思いながら家を出て、言われた通りに外で待つ。

エレナ

話し中にごめん、レオ。

レオ

いや、許さない。

ネイ

…?

レオ

だいたい誰だよあの男。

レオ

俺以外の奴と随分親しげだなあ?

エレナ

俺以外も何もあなたとは付き合ってないでしょう!?

レオはエレナのことが好きみたいだ。

正直どうなってもいい。

そう思っていただろう。

少し前までは。

レオ

なあ、あんなやつより俺を選べよ。

レオ

優しくするぜ?

エレナ

いやよ、レオみたいな人絶対お断り!!

レオ

そんなカリカリすんなって。

レオ

1回ヤらせろよ。

エレナ

いやっ、やめて!!

直後、エレナの悲鳴が聞こえた。

いてもたっても居られなくなり、ドアを開け、中に入る。

ネイ

エレナ!!

レオ

…あ?お兄さんも一緒に犯さない?

レオの前にはベッドに押し倒され服を乱されたエレナがいた。

エレナ

ネイ!!

ネイ

…………い。

レオ

ほら、こいつ胸デカイし順にヤろうぜ?

ネイ

許さない…!

エレナ

ネイっ!!

俺は怒りに我を忘れた。

レオ

ひいっ…!!

レオは逃げていった。

ネイ

大丈夫か、エレナ。

エレナ

…うん。

ネイ

俺、帰る。

ネイ

もう来ない。

ネイ

迷惑かけてすまなかった。

ネイ

今まで、ありがとう。

エレナともこれで会えなくなる。

そう思った時、なぜか胸が痛くなった。

ドアを開け、家を出ようとした時、

エレナ

待って!!

ネイ

…なに?

エレナ

血、飲まないの?

ネイ

ああ、じゃあ最後にもらうか。

初めて血をもらった日と同じように、エレナの首元に顔を埋める。

エレナは震えていた。

一瞬ためらったが気付かないふりをしてひとおもいに噛んだ。

ネイ

…!?

甘い。

エレナの血が甘く感じるようになっていた。

心なしか最近不味さが心地よかったのも前兆だったように思えた。

止められない。

ネイ

…んっ…くっ…はっ…んくっ…

ネイ

ぐはっ、はあっはっ…

"止められない" そう思った俺はエレナの血を吐き出した。

エレナ

…!!

ネイ

…はあっ…はあっ…はっ…

エレナ

…ネイ。

ネイ

はあっ…

エレナ

そんなに、私の血、不味かった?

ネイ

ちがっ…

エレナ

違わないでしょ!?

エレナ

吐き出したってことは!!

ネイ

それは…

エレナ

ずっと、まずかったの!?

エレナ

血をあげ続けててなに慈善活動してるのかなとか思ってたけど、

エレナ

慈善活動してたのはネイの方だったんだ!?

ネイ

違うって話を…

話を聞いてもらおうと思ったが今のエレナには到底無理そうだった。

エレナ

話をしたって無駄でs…!?

キスで口を塞いだ。

そうすれば話を聞いてくれると思ったからだ。

他にも方法はあったはずなのに、俺はキスを選んだ。

それがもう、俺の素直なエレナへの気持ちだった。

ネイ

…んっ…ふっ…ちゅっ…

エレナ

…なんで。

ネイ

エレナ

なんで、キスなんかするのよ…。

ネイ

…から。

エレナ

…なに。

ネイ

好きだから。

エレナ

…!!

ネイ

好きだから、キスした。
エレナの血を吐き出したのは、あまりにもお前の血が甘くて美味しかったから。

ネイ

…あのまま飲んでたら俺は…お前を殺してた。
俺は、愛する人を自分の手で殺すのが怖いよ…。

愛する人を自分の手で殺す苦しみを知っていたからこそ、俺は正直にエレナに伝えた。

こんなに人を信用したのは、人生で初めてだったかもしれない。

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