先日の事件からはや1週間。
正直俺は行くかどうか悩んだ。
だが、行かないと死ぬ運命だし、血をくれるあてが他にないから行く以外の選択肢はなかった。
ネイ
エレナ
ネイ
エレナに先客とは珍しいと思いながら家を出て、言われた通りに外で待つ。
エレナ
レオ
ネイ
レオ
レオ
エレナ
レオはエレナのことが好きみたいだ。
正直どうなってもいい。
そう思っていただろう。
少し前までは。
レオ
レオ
エレナ
レオ
レオ
エレナ
直後、エレナの悲鳴が聞こえた。
いてもたっても居られなくなり、ドアを開け、中に入る。
ネイ
レオ
レオの前にはベッドに押し倒され服を乱されたエレナがいた。
エレナ
ネイ
レオ
ネイ
エレナ
俺は怒りに我を忘れた。
レオ
レオは逃げていった。
ネイ
エレナ
ネイ
ネイ
ネイ
ネイ
エレナともこれで会えなくなる。
そう思った時、なぜか胸が痛くなった。
ドアを開け、家を出ようとした時、
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
初めて血をもらった日と同じように、エレナの首元に顔を埋める。
エレナは震えていた。
一瞬ためらったが気付かないふりをしてひとおもいに噛んだ。
ネイ
甘い。
エレナの血が甘く感じるようになっていた。
心なしか最近不味さが心地よかったのも前兆だったように思えた。
止められない。
ネイ
ネイ
"止められない" そう思った俺はエレナの血を吐き出した。
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
エレナ
エレナ
ネイ
エレナ
エレナ
エレナ
ネイ
話を聞いてもらおうと思ったが今のエレナには到底無理そうだった。
エレナ
キスで口を塞いだ。
そうすれば話を聞いてくれると思ったからだ。
他にも方法はあったはずなのに、俺はキスを選んだ。
それがもう、俺の素直なエレナへの気持ちだった。
ネイ
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
エレナ
ネイ
エレナの血を吐き出したのは、あまりにもお前の血が甘くて美味しかったから。
ネイ
俺は、愛する人を自分の手で殺すのが怖いよ…。
愛する人を自分の手で殺す苦しみを知っていたからこそ、俺は正直にエレナに伝えた。
こんなに人を信用したのは、人生で初めてだったかもしれない。