結衣
結衣
目が覚めると、 見知らぬ階段を上がっていた。
結衣
ヒュー……
冷えた風が下から吹き上げる。
結衣
振り向くと、日の出が輝いていた。
景色が壮大。 私は、高い山を登っていた。
見覚えのある場所。 そんな気がして、心が温かくなる。
凪
また、彼がいた。
私の少し後ろを登っている。
結衣
凪
結衣
凪
結衣
結衣
凪
凪
凪
結衣
彼はずっと下を向いたまま。
私が彼を見つめている間、 とうとう追い抜かされてしまった。
彼の足はどんどん進んでいく。
結衣
慌てて追いかけようとした時
足を滑らせてしまった。
視界が段差にぶつかる瞬間
私の身体は抱き止められた。
凪
彼が私の身体を支えていた。
離れた距離が一瞬にして、触れ合った。
カチャ……カシャーン……
結衣
凪
凪
彼は、2人の足元に転がったそれを拾う。
凪
彼から手渡されるそれは……
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
私の問いに答えるものはいない。
窓から夕日が沈もうとしていた。
静かな空間と、暖かな日の光。
そっとひとりで目を閉じる。
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
結衣
凪
結衣
気付けば、目の前に彼が座っている。
現れたのか、初めから居たのか。
彼は立ち上がって隣に腰を下ろす。
凪
凪
凪
結衣
彼の目と合いながら、抱きしめられる。
そして静かに……
目を閉じて、キスをした。
夕日の濃い影が私たちを隠すように……
そして
男女がキスをする様子を
私は傍で見下ろしていた……
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