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本編どぞー!!
暖房が着いたエアコン
ソファーの前にはみかんの山が置かれているこたつ
窓の外には塗り重ねられたかのような真っ白な世界が続く雪景色
こたつで温もりながらみかんを口に運び、平和に窓の外を眺めていたところに、
ピンポンとインターホンが鳴り響く。
霧川 莉緒
そう、私、霧川莉緒は、今日から弟が6人出来る......
はずなんだけど、
霧川 莉緒
こさめ
.........え?
冷たくね?
水色髪のこさめくんと思われる子が悲惨な目を向け、少し後退りする。
莉紗
その態度が莉紗の癪に触り、こさめくんに近づく。
こさめ
こさめくんは自分の両手を胸辺りに収め、なつくんに背中をくっつける。
それでもお構い無しに莉紗はこさめくんに詰め寄った。
莉紗
莉紗
莉紗はそう言うと、こさめくんを真っ直ぐ睨んだ。
こさめ
こさめくんは泣きそうになりながらなつくんに助けを求めた。
なつくんもそれに気づいてたようで、こさめくんを自分の後ろに回し、莉紗を睨んだ。
なつ
見るからに莉紗より背が高いなつくん。
でも流石私の自慢の妹。
こんなデカブツにもお構い無しに言い返した。
莉紗
莉紗
莉紗
流石私の自慢の可愛い可愛い妹。
どんなデカブツに対しても口だけは強い。
なつ
私がちらっと覗くと、みことくんとすちくんがこさめくんの頭を撫でたり、背中をさすったりして慰めていた。
その横で莉紗に圧をかけているつもりのいるまくんと、びびりながらもスマホを触っているらんくん。
これはまずい、と思い、私は2人の輪に入って喧嘩を収めようとした。
霧川 莉緒
が、私の声は自慢の可愛い可愛い天使のような妹に瞬時に掻き消され、誰にも届かなかった。
莉紗
莉紗
莉紗
莉紗
霧川 莉緒
霧川 莉緒
まるで下僕を見ているかのようになつくんを見上げ罵倒している莉紗を瞬時に叱った。
確かに妹は可愛い。
ですが私霧川莉緒、言葉遣いには厳しいつもりなのです。
莉紗
霧川 莉緒
霧川 莉緒
莉紗
私が少し強めの口調でなだめると、喧嘩は流れ星のように一瞬にして消えてなくなった。
さっきまでの喧嘩はなんだったんだよおい。
辺りがしんと静まり、気まづい空気が流れる。
その空間をぶち破るかのように、莉紗が私に呟いた。
莉紗
言い終わるよりも早く莉紗の体が動いた。
霧川 莉緒
私は止めることすら出来ず、そのままバタリと扉が閉まった。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
こさめ
私が振り返ると、皆悲惨な目で私を見ていた。
まだこさめくんは涙目のまま。
トラウマ植え付けちゃったよなぁ、
霧川 莉緒
霧川 莉緒
霧川 莉緒
いるま
いるまくんがコクリと頷いてくれた。
やだイケメン((
霧川 莉緒
変な事言ってごめんなさいそんな気まづい雰囲気にならないでくださいお願いします
霧川 莉緒
私の言葉を合図に、すちくんがみことくんの袖を引く。
すち
みことくんも何かを察したのか、すちくんに微笑んで手を取った。
そして、すちくんとみことくんは手を繋ぎながら2階へと歩いて行った。
部屋の扉が閉まる音がする。
霧川 莉緒
改めて辺りがしんとしたのが分かった。
こさめくんのあの震え、
なついるのあの冷めたような目、
そして滅多に返事すらしてくれないその態度。
霧川 莉緒
......そう、
嫌われているのだ。
霧川 莉緒
差し入れを出さなかったからか?
想像よりブスだった?
頭で考えても分からない。
昔虐めてたっけなぁ...
5歳の頃ジャングルジムから落とした友達があの中に居たとか、
いや、あいつらと関わりを持った記憶はない。
さっきの喧嘩...より前も冷たかった。
何度考えても分からない。
ワカラナイ
アタマガパンクスルヨー
その瞬間、誰かから電話が来た。
私はその電話の音に驚きながらも、宛先を確認する。
霧川 莉緒
そう、私の親友、
学校中で絶対的陽キャ美少女で話題の安良城夏恋こと、かっちゃんだった。
私は弾んだ気分で電話の応答ボタンを押す。
霧川 莉緒
安良城 夏恋
やっと繋がった、と言わんばかりに嬉しそうに私の名前を呼ぶ天使。
安良城 夏恋
霧川 莉緒
あっちゃんとは、私の友達。
学校中では清楚系天然マドンナと呼ばれるほどの美人のあっちゃんこと城宮飛華だ。
あっちゃんが私に小さな相談事があるという、
なんという大チャンス
私は電話を切り、夕飯は莉紗に任せることにして家を出た。