キィー

バタン！

ドアが閉まる

こうして私の留守番が始まる

毎日毎日…

こうして始まる＿＿＿。

…音量がオフになりました

私と同じじゃん

11年前 澄加4歳

バチン！

お父さんからの虐待が本格的になったのは

この日からだった

音量が上がりました

バチンっ！

バンッ

私は

失敗作

私なんて

……要らない？

私は

…要らないんだね

そうだね

そうだよね笑

要らないんだもんね笑

あー、今まで頑張ってきて損した

最終的にこうなるなら

4歳の時にしておけば良かったのかな？

でも、今考えたってしょうがない

時間はもう、戻らないから

ああ

【澄加】

そう呼ばれたのはいつぶりだろう

でも今の私には関係ない

お別れの挨拶をしておこう

さようなら、怖いお母さん

暴力を振るうお父さん

何も気付いてくれなかった先生

友達になってくれなかったクラスの皆

私が居なくなっても気が付かないかもしれないけど

…そして

バイバイ、要らない澄加

一週間後

「噂なんだけどね？蒼葉さん、笑いながら飛び降りたんだって」

「まるで、飛び降りるのが幸せ…みたいな感じでさ」

「怖いね、蒼葉さん」

※「失敗作少女」引用

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