Goodbye,smallworld

彼らが戻ってきた時に暗い顔をしていたのと、行ってきたはずの2人が居ないのだから…

何となく分かってきたが…言われると心に槍が突き刺さる感じに突き付けられる

ブラックの軽やかな説明に、ゴーストがうんうん、と頷いた

先程のクイズ大会のお祭り騒ぎが嘘の様にシンと張り詰めた静かな空気へと変わる

居るだけで重苦しくなる嫌な空気だった

ビシッ！とシェルター内にいたメンバーを指さす赤ちゃん。1番近くにいたゾン兄がポカンと大きな口を開ける

ソイルが腕を組む。すまない先生が若干声を落として言った

すっかり忘れていた。

戦争やら色々あって…その話題、なんてどこ吹く風だった

ゾン兄は何かに気付いたようだ

頭を捻る。不可能なのか、それとも……？

城にいるヒリの為にも、2人に会うためにも、絶対に通る道だ

じっとサインの目を見つめると、すまない先生の目が青い光を放った

決断は難しい。でも今は…ふつふつと自信が湧き上がるようだった

サインは大きく玄関の扉を開けると、一歩踏み出し飛び出した

……。

暗い光で目を覚ます

煙の中、何者かに襲われたのは覚えている。隣を見るとブルーも共に居た

どうやら…捕まってしまった様だ

周りを見ると広々としており、後ろには大きな扉がある

近付き押したり引いたりしてみるも、ビクともしなかった

たったの今まで奪われていると思っていた武器だが、隅に放り捨てられたように置かれていた

バナナは無言で自分の持ち武器…ロケットランチャーを持ち上げると

ある場所に向かって銃口を向ける

ドオオオオオン！！！！

間一髪、飛び退いたおかげで仲間割れは起きなかった。だがブルーは中々に怒っているようだが

その時部屋の上に埋め込まれているように有る、ガラス窓の部屋のような所に、人が見えた

スピーカー越しに声が聞こえる

話し方は鳥肌が立つ様な気持ち悪い声、話し方だった

しかしバナナは怯まずに迎え討つ

ギリ見える人の顔にニヤリ、と笑みが浮かぶ

お前も同じだぞ、と言いかけた言葉を飲み込む

ここは相手の言う通りに動かないと…動けなさそうだ

グアアァ！！

どこからともかくモンスターが降ってくる

ブルーが敵を弓矢で狙い撃ちしながら恐ろしい笑みを浮かべる

「皆…城の中で会おう、こちらは必ず何とかする」

そう、心で言った