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オリから出た桜が、こちらを振り返る。
十亀条
桜遥
十亀条
ギィッ
兎耳山丁子
十亀条
兎耳山丁子
十亀条
十亀条
兎耳山丁子
モブ
兎耳山丁子
十亀条
兎耳山丁子
そう言って、ちょーじはオリの屋上から走って出ていく。
十亀条
十亀条
重い腰をあげ、ゆっくり屋上の扉へと向かった。
屋上の扉まであと少し。
ギィッ
バタンッ
さて、階段を降りようとしたその時。
十亀条
笑いがこみ上げてきた。
十亀条
力が抜けて、床に座り込む。
やっと、やっとだ!
これで全て計画通り。
やっと、桜が手に入った!
桜の全てが。
十亀条
桜を監禁しようと思ったのは、付き合ってすぐの頃だった。
桜は否定しているけど、桜の魅力は底知れないものがある。
男女問わず、たくさんの人を惹きつける。
それがすごく嫌で、そいつらが邪魔で仕方なかった。
俺と同じ想いを桜に抱いているやつらはたくさんいる。
でも桜は鈍感だから、誰彼構わず優しさを振りまく。
それを見ていると、俺の中で嫉妬というドス黒い感情がぐるぐると渦巻いていく。
最初は我慢できていた。
けどそれは徐々に『束縛』として、桜に向けられるようになった。
俺だけを見てほしい。
桜の世界には、俺一人がいればいいのに。
そんな想いが、蠢いて膨れ上がっていく。
そんなときに、桜が殴られた。
内緒で付けた盗聴器とカメラから見た、頭から血を流して倒れる桜。
桜を殴ったやつは殺してやりたいくらい憎いけど。
それよりも、血を流す桜の姿に興奮してしまった。
でもこのままじゃ、桜はまた危ない目に遭う。
俺がしっかり見てあげないと。
そこからはもう早かった。
前々から用意していた監禁用の部屋の準備を仕上げて、何も知らずに家に来た桜を眠らせて部屋のベットに運ぶ。
足枷とGPS付きのチョーカーを付けたら完了だ。
最初は抵抗していた桜も、次第に慣れて抵抗しなくなった。
桜も俺と一緒にいたいと思ってくれていると感じて、純粋に嬉しかった。
………あ、あの眼帯くんはなんとなく気づいてたみたいだねぇ。
蘇枋隼飛
十亀条
蘇枋隼飛
十亀条
蘇枋隼飛
十亀条
蘇枋隼飛
十亀条
蘇枋隼飛
十亀条
蘇枋隼飛
………みんな、か。
十亀条
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
その一瞬、眼帯くんは俺を鋭く睨みつけた。
蘇枋隼飛
十亀条
初めて見たときから何となく感じてはいたけど、やっぱりあの子は鋭いなぁ。
たぶん、桜の居場所を知ってるって分かってて来たんだろうなぁ。
あぁ、邪魔だなぁ。
いなくなっても探し続けるぐらい、桜は愛されている。
まだ足りない。
満たされない。
桜が俺を求めているのは、あの部屋があるから。
状況が変われば、きっと桜は俺を求めなくなる。
それじゃあだめだ。
桜がもっと、俺に溺れるように。
依存するように。
だから俺は、桜を一度手放すことにした。
俺から離れて、思い知ればいい。
桜には、俺しかいないんだって。
俺無しじゃ、生きられないんだって。
そして、自分でオリに戻っておいで。
そしたらもう、二度と逃がしてあげないからね。
計画通り、桜は俺のもとへ戻ってきた。
俺だけを求める、欲してくれる桜が。
モブ
兎耳山丁子
モブ
兎耳山丁子
そろそろ帰らないと、桜が心配するかなぁ。
十亀条
すると、ちょーじは俺の顔をじっと見つめてきた。
十亀条
兎耳山丁子
十亀条
顔に出ちゃってたかぁ…
十亀条
兎耳山丁子
そう言って、ちょーじは帰っていった。
十亀条
愛しい愛しい恋人のもとへ。