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⚠不快表現注意です。
自分が高1の頃の出来事です。
じぶん
電車の中、自分に寄り掛かるようにして座席に座って寝ているスーツ姿の男性がいました。
男性の体温が自分よりも温かく、気持ち良く思って30分間終点まで乗っていました。
乗り換え後、駅のトイレに入り荷物を台に置こうとした時、スマホがブーッと鳴ったので見てみると、同級生で同部員の舞(マイ)から部活のLINEに連絡でした。
夏休み中、7月末にあるコンサートに向けて4日連続で部活があり、その日は3日目、9時から13時まで練習でした。
腹痛と言えば、自分も家を出て電車に乗る直前くらいからずっと腹痛がしていました。
家に帰ろうかと思いましたが、前日は塾で部活を休んでしまったので今日は頑張らないといけない気がして、そのまま電車に乗りました。 その時に出会ったのがあの温かい男性です。
自分は折角トイレに来たので腹痛を治そうと排便しようとしたのですが、水みたいな尿が出るだけで、下痢でも便秘でも無さそうでした。
無理矢理にでも吐こうかと思い、便器の前に前屈みになって親指でお腹をグッと押しました。 さっき飲んだ水と胃液の混ざったものを吐いて、朝に何も食べていない事に気が付きました。
部活開始時刻まであと30分。 トイレが空くのを待っていた人がいたし、部活の時間もあるので、あまり長い時間トイレに居る訳にもいきませんでした。 これは空腹の痛みだから気合いで治せると自分に言い聞かせてトイレを出ました。
思ったよりも時間が無くて、息を切らして学校まで自転車を高速で漕ぎました。 音楽室に入り時計を見ると開始5分前。 間に合った驚きで自分の事を褒めようと思えました。
場面転換
その日の夜、自分は汗だくの状態で起きました。 部屋に置いてある目覚まし時計を見ると20時、晩ご飯の時間でした。 汗が出るくらい暑い部屋で5時間近く寝て、やっと腹痛が治りました。
あんな腹痛の中で電車を乗り継ぎ、高速で自転車を漕いで学校に行き、寒い音楽室に閉じこもって4時間もほぼ立ちっぱなしも耐えて、何とか家に帰ってくることが出来ました。
母
晩ご飯を食べ終わってテレビを見ていると、皿洗いをしていた母から聞かれました。
じぶん
母
じぶん
母
ワンチャン軽い食中毒だったかもしれません。 特に下痢も嘔吐も無かったのでまぁ良かったです。 あの日は変なプライドで1日頑張って乗り切りました。