桜

俺と仲良くなりたい！？

俺は衝撃を受けた

本来であれば身分が違う為 一定の距離を保たねばならない

ましてや俺は新参者

いくら家臣と言えど 親同士が仲がいいから 仕えることが出来ただけであって

この名家に相応しい家臣など 山ほどいるだろう

俺で良いのだろうか？…

言ってしまった…

彼は必死に俺に頼んできた

この方は一体何を言っているんだ？…

またもや衝撃が走り固まってしまった

本来であれば決して許されない

これがバレてしまえば 即家を追い出される

追い出された理由が こんな事と親に知られたら 合わせる顔がない

何故だろう… こんな危険を犯してまで 仲良くなる必要なんて無いはずなのに

彼の願いを受け入れてしまう自分が

許してしまう自分がいるのは何故だろう

俺達は何故か恥ずかしくなって 目を見合せて笑い合った