生徒副会長の探し人

注意⚠️ トラクロ!BLです! 地雷さん純粋さんばいばーい! ご本人様とは関係ありません! nmnm注意だぜ!

こんにちは!トラゾーでございまーす

俺は高校2年の生徒副会長!

え?高3がやるんじゃないのかって?

高2にも権利はあるのだよ権利は☆

俺は絶賛困ってます!

先生の頼まれごとに困ってる‼︎‼︎

サボれるのはラッ((( じゃなくて!

どこにいるかもわからない人を 探すのは、骨が折れそうだ…

入学当初から顔も知らない生徒。 いつも席が空いている。

俺の隣の席だから名前は知っている。

クロノア、か… その人なら受けてもいいや!

純粋にその人が気になるだけだけど!

クロノア、どんな人なんだろう…

見つかる気配がないですｯｯ‼︎?

何故いない‼︎

玄関、体育館裏、倉庫、特別教室に 部室…

もしや、

屋上にいますあの人?

屋上の扉をそっと開け、中を覗く。

すると、フェンスの近く

ものすっごい美少年がいるでは ありませんか

心地よい風になびく髪は、 綺麗な白髪。

風景に溶け込んで、 そのうち消えてしまいそうだ。

…声掛けらんねぇじゃん

一度扉を閉める。

思いきり音を立てて開くことにしよう。

バンッ‼︎

混乱している目の前の人は さっきより美しく見えた。

綺麗なエメラルドグリーンの瞳に 吸い込まれそうになる。

あ、待って、俺

この人好きだわ。

思ったよりオラオラしてなくて、 むしろ優しいまである不良クロノア。

まだ混乱しているのか オドオドした感じも可愛い。

目的を半分忘れてたのは内緒。

心底びっくりしたような顔をしている。 ?聞こえなかったかな?

突っ込まれる。

あ、なんだいい人じゃんか!

そう思うと、色々聞いてみたくなる。

凄いな⁉︎約1年半バレなかったの⁉︎

笑っっ、た…

これで絵になるイケメンが…

可愛い

もっと笑って欲しい

ずいっ

じりじりと近づいていく。

赤面を隠しながら目を逸らす クロノアさん。可愛い。

可愛い。

勢いのままに、ほぼ無意識に 口が動く。

やった!クロノアさんと授業!

嬉しい!

まだ照れているクロノアさんの手を握る

びくっ、と体が揺れ、 こちらを覗き込んでくる。

教室までの廊下で、クロノアさんに 色々な質問をしている。

なんなんですか睨めっこって。 可愛いです。

それと、気づいたのは

全然不良じゃない! むしろ優しい好青年‼︎

あと、中学の話はあんまり したくないようで、中学の話をすると、 顔が暗くなる。

顔を近づけていうと、 かぁ…っ、と頬が赤くなり、 少し距離を取ろうとする。

やっぱり可愛い!

心の中で言ったつもりが 口にも出てたらしい。

まぁ、赤面クロノアさんが見れたので 結果よし。

先生が声をかけてくる。

じとっ、と軽く睨まれる。

うん、可愛い!

先生は職員室に戻る。

次の授業は、数学だったか

ノートあるんだ。 絶対不良持ってないと思うけど…

がららら…っ

教室の入り口を開けると、 視線がこちらに集まる。

サボったことを笑われるが、 クロノアさんに会えたし サボって良かった!

ふと、喋らないクロノアさんに 目を向けると、

少し、少しだけ震えてるように見えた。

ぎゅっ、と手を握ると、 体が跳ね、こちらを睨む。

クラスメイトが小声で話し始めるが 気にせず席に案内する。

1番はじの窓際。 お昼寝に最適…じゃなかった

急に冷たくなるクロノアさん。

不良を演じているいい子にしか見えない

しばらくは至って普通に授業。

いや、クロノアさんに興味の視線を 向けている奴もいたが、クロノアさんは気にしてなさそう。

楽しそうに授業を受けている。

こそっ、と聞いてみる。

小声で、でもしっかり そう返してくれて嬉しかった。

おっせえ‼︎ クラスから笑いが生まれる。

でも、興味が向いているのは 当てられたクロノアさんだ。

ちょっと緊張してるのか 声がうずわっている。

ぱっ、と顔が明るくなり、 小声で喜ぶ。

可愛い。

にこっ、と笑いかけてくる。 優しい。やっぱり優しい。

授業が終わる。 クロノアさんはほっ、としている。

耳が赤くなっている。 照れてる。可愛い。

近づいてみる。 顔が火照っていく。

周りはすっかりこちらに釘付け。

半分壁ドン状態。 耳元で言ってみる。

びくんっ、と体が跳ね、 耳を塞ぐ。

顔は真っ赤。 ちょっと涙目になっていて ものすごいエロ((

抱きつくとクロノアさんの困惑した声が 耳元で聞こえた。

それからしばらく、クロノアさんと 一緒に過ごした。

1日1限は授業を受けることになり、 教室に通うのが楽しそうだ。

だいぶ心を開いてくれたようで、 よく笑うようにもなった。

可愛いと言ったりしたら 照れるのは変わらないが。

クラスメイトとも仲良くなっていた。

そして、今日は、

クロノアさんに呼び出しを 喰らった。

クロノアさんはフェンスに 寄りかかっていた。 こっちこっちと、手招きされる。

クロノアさんは寂しそうに、 淡々と話し始めた。

トラゾーに感謝してる。

ありがとう

知らなかった。

クロノアさんの過去なんて。 そんな苦しい世界にいたなんて。

ぎゅ…っ

抱きしめる。 辛そうに泣く貴方を包む。

お願い、頷いて

大丈夫です、クロノアさん。

もう、そんな思いはさせません。