TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ジョングクside

ナムジュン

人の気持ちも考えない人が
良い人だとは思えないけどね。

ヒョンがここまで人のことを言うのは珍しかった。 そして珍しく感情的になっている。

ナムジュン

人が泣いてるのに笑って見下して、
その上傷つけるようなこと言って…

ナムジュン

所詮外面だけの人だろ。

テヒョン

ヒョン…

ナムジュン

まぁこの世界にいれば愛想は必要だけどさ。

ナムジュン

でもだからって、その裏で人を傷つけて良いわけないじゃん。

ナムジュン

あんな人初めてだよ。

ジン

ナムジュナ。

ジンヒョンの低い声に、俺も含め全員が驚いて目を向けた。

ジン

人を無闇に決めつけるなよ。

ナムジュン

…っでも、他人が泣いても関係ないって、本人が言ってたんだよ。

ジン

そのことと噂は関係ないだろ?

ナムジュン

…否定しなかっただろ。

ジン

肯定もしなかった。

厳しい言い方のヒョンに、ナムジュニヒョンは戸惑ってた。

ナムジュン

………ちょっと頭冷やしてくる。

そう言って出て行ったナムジュニヒョン。 ジンヒョンは溜め息を吐いて、黙った。

ジミン

…ヒョン、なんでそこまであの人のこと庇うんですか?

ジン

…え?

恐る恐る聞いたジミニヒョンに、阿保ヅラをかましたヒョン。

ジミン

ヒョンもしかして…

ジン

えっ?なになに…っ?

テヒョン

なんか隠してるー?

ジン

えぇー!?なっそ、そんなわけないだろぉーっ?

ユンギ

完全に怪しすぎるヒョンに、じりじり詰め寄った。

ジン

えっちょ何!?なんでみんなして僕を囲むの!?

ジミン

何隠してるんですか…

ユンギ

吐け。

テヒョン

言っちゃいなよヒョーン。

グク

今なら生きて帰れますよ。

ジン

イヤーっ!怖いわお前たちーっ!!

コンコン

俺たちがヒョンに飛びかかる前に、部屋のドアがノックされた。

マネージャー

失礼します。ごめんなさい、本番前に。

確か、あの人のマネージャーさんだったような。

マネージャー

私、ホソクのマネージャーでして……
あいつが、お詫びのお礼にって。

彼はお礼をユンギヒョンに渡すと、すぐ部屋から出て行こうとした。

ユンギ

あの、

マネージャー

あ…はい?

ユンギ

彼の噂って、ホントなんですか?

ストレートな質問に、彼は焦っていたけど、口を開いた。

マネージャー

それはあいつ次第と言いますか…

マネージャー

あいつは周りからどう思われていても、全く気にしない子なので…

マネージャーさんは、そう濁して言った。

ナムジュンside

頭を冷やすために、控え室から出た。 なんで、ヒョンは彼のことあんな風に言うんだろう。 理解できなくて、でもヒョンを怒らせたのは俺で……苛立ちと罪悪感がぐるぐるしていた。

自販機でスポーツドリンクを買って、一気に飲む。

ナムジュン

はぁ…

『あなたに魅力がなくなったからじゃないんですか?』 『大丈夫ですよ?そう思われても、仕方ないと思うので』 『それはまぁ、あなたのお好きに』 『誰が泣こうと怒ろうと、僕には関係ないので』

なんで彼は、あんな言い方ばかりするんだろう。 裏表のある人はもう随分見てきたはずなのに、なんで彼にはこんなにイライラしてるんだろう… 面と向かって言われたから? 俺とは考えが全く違うから?

『あははっごめんなさい…っ面白くて…』

こんなに腹も立ってるのに。 なんで、あの時の笑った彼が、消えないんだろう。

自販機に寄り掛かってそんなことを考えていると、階段の方から女性の話し声が聞こえてきた。

女性

あの、ホソクさんですよね?

女性

うわぁーホントに本物だ//

そんな言葉に、俺はまた階段の物陰に隠れた。

ナムジュン

あぁもう…何してんだろほんと…

懲りない自分に呆れる。

女性

夜は暇ですか?
できれば一緒にご飯に行きたいんですけど…

女性の独り言みたいな会話が続いていた。 ……え?待って本当に彼いる? そんないらない心配から、俺はぎりぎりまで覗いた。 彼は、ちゃんとそこにいた。

女性

ねぇ聞いてますか…?私とご飯行こうよって!

ずっと黙ったままの彼に、だんだんと荒々しくなっていく声。 これまずいんじゃ……なんて思ってると、彼はやっと口を開いた。

ホソク

じゃあ、僕の行きたい所に連れて行ってくれます?

…は? お前が連れて行くんじゃなくて? 連れて行ってもらうの?

女性

もちろん!どこに行きたいですか?

ホソク

ふふっありがとうございます。

ホソク

……でもごめん。君じゃ無理みたい。

女性

は?

ホソク

多分君じゃ、僕を連れて行けないから。

ホソク

だから、お食事の話はなしでお願いしますね。

そうあっさりと断った彼に、女性も俺もぽかんとしてしまった。

女性

…~っっマジであんたなんなの!?

女性

恥かかせやがってっ!

女は乱暴に彼の手首を掴んだ。

ホソク

…っ

ナムジュン

ぁ…

歪んだ彼の表情に、俺は階段を駆け下りていた。

ナムジュン

乱暴は良くないと思いますよ。

俺は咄嗟に、女の腕を取り上げた。

女性

は?なにあんた…って、BTSの…

ナムジュン

知ってくれてるんですか?嬉しいです。

女性

っくそ…っ

女は俺の手を払って、階段上から睨みつけた。

女性

覚えてろよクソ野郎っ!後で痛い目見るからっ!?

汚い言葉を吐かれても、彼は態度を変えなかった。

ホソク

どうぞ?好きにしてください。

女が立ち去って、後ろの彼を見ると、彼は手首をさすっていた。

ナムジュン

…怪我した?

ホソク

いえ?大丈夫です。

彼はまたあの笑顔を浮かべた。

ホソク

ありがとうございました。

頭を下げた彼に、俺は声をかけた。

ナムジュン

あんな言い方じゃ、機嫌も悪くなるよ。

ホソク

ああ、彼女ですか?
別にいいんです、食事に行くメリットもなかったので。

ナムジュン

…じゃあなんで逃げなかったの。

ナムジュン

嫌だったら声上げて助けを呼ばなきゃ、

ホソク

逃げる?…どうしてですか?

ナムジュン

は…?だって、嫌じゃないの?

ナムジュン

あんな風に言い寄られて…

彼はぽかんと俺を見つめると、ああ!と声をあげた。

ホソク

嫌じゃないですよ?

ナムジュン

は…

ホソク

ああやって声をかけてくれるのは、
僕を好きでいてくれてるからですし。

やっぱり俺には理解できなかった。 でも、噂が本当なら、彼からしたらこんなの普通なんだ。

ホソク

ただ彼女は、僕を連れて行けるような人じゃなかったので。

ナムジュン

連れてくって…どこに?

ホソク

俺の行きたい所に。

そう笑った彼。 そんな彼から、俺は目を逸らした。

ナムジュン

…はぁ…じゃあ別に助けなくてもよかったね。

ホソク

え?

ナムジュン

あれが普通なんでしょ?君には。

ナムジュン

ごめんね邪魔して。

…なんか俺、ひねくれたこと言ってない…? あぁもう…なんなんだよホント…

ホソク

はい。

その一言が、俺の頭に刺さった。

ナムジュン

…っなんで君はっ、

ホソク

すみません…これ、つけてもらってもいいですか?

ナムジュン

え?あ

俺を無視して、彼は目の前にネックレスを出してくる。 俺はつい、それを受け取ってしまった。

ナムジュン

…え、ちょ

後ろを向いた彼。 その仕草にも、見えた白い首筋にも、ドキッとしたことは誰にも言えない。

ホソク

何、考えてるんですか?

この作品はいかがでしたか?

181

コメント

4

ユーザー

ジンヒョン、何を隠しているのだ…(・・*悩)。。oO ナムさん、もしや好((殴 ホソクさん、相変わらずお強い… ネックレスと最後の一言が超気になるところですね…φ(._. )メモメモ 次回も楽しみにしております(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) ご自分のペースで頑張ってください୧(๑•̀ㅁ•́๑)૭✧

ユーザー

くぅ … 、、 ジンヒョンの低音ボイス 是非とも聞きたいっ 🥹🥹 ナムさん ひねくれながらも 絶対ホソクさんの事 好きだろ !?!? いや … 好きであってくれ 〜 … これは ホソクさんが一枚上手ですな 🤣 ネックレスを渡した意味とは … !?!? 気になる所が満載です😖😖 次回も楽しみにしています!無理のないペースで頑張って投稿頑張って下さい💪💪

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚