陸
加奈
隣のクラスの君は
いつも私のクラスに来る
陸
加奈
君は首を触りながら言った
陸
加奈
加奈
陸
加奈
陸
加奈
陸
加奈
加奈
陸
君は嘘をつく時
いつも首を触った
誤魔化すみたいに
加奈
陸
陸
君は首を触りながらそう言った
加奈
どうして話を盛ったのかは分からないけど
恥ずかしがってる君を見て
「好きだなあ」って
そう、実感したの
でも
次第に君は私のクラスに来なくなった
どうしてかは分からない
私たちは会うこともなくなった
付き合っているという事実が
突然消しゴムで消されたように思えた
加奈
陸
陸
廊下から聞こえる君の笑い声
…楽しそう
加奈
加奈
名前を心の奥に閉じ込めた
今日、別れを告げよう
加奈
加奈
陸
陸
加奈
加奈
陸
返事は素っ気ないものばかり
私にはもう好意がないのだろう
加奈
陸
加奈
加奈
加奈
陸
加奈
加奈
加奈
加奈
加奈
ダメだ
涙が止まらない
陸
陸
優しく抱き締められた
「他人」と思われているように
陸
加奈
好き”だった”
君は首を触らずにそう言った
確信した
もう私のことを好きではないと
陸
加奈
他人行儀な言い方
君は首を一切触らなかった
嘘つく時の癖
それを期待している自分がいた
加奈
加奈
君の「ありがとう」
私の「ありがとう」
これは嘘じゃない
本当の言葉
コメント
8件
ええっ、え? めちゃくちゃ感動致しました…っ 首を触る癖で自分への思いがわかっちゃうだなんて… 切ないです😭
首を触らなかったのがなによりの証拠… もう2人の間に愛はないけど、感謝を伝えることができるってすごくいいですね✨
うわー!うわーっ!! 切ないです…😢 仲直りするパターンかと思ったのですが… 嘘をつくとき首を触るというエピソードのせいで余計に切なくなりました とても心動かされる話でした…