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ゾム
ゾム
ゾムは迷っていた
ショッピと別れて数時間
突然に周囲は暗くなり一寸先は闇
そんな場所を彼はひたすらに走っている
ゾム
ゾム
「アレ?なんでここに人がいるの?」
ゾム
何も無くただ暗い場所から1人の声が聞こえた
でも、姿は見えなかった
ゾム
「その目……姐さんと同族?」
ゾム
「簡単に言う訳にはいけないからね」
「名前と所属を言って」
「それ次第で答えてあげる」
ゾム
「フルネームに決まってるでしょ?」
ゾム
ゾム
「やっぱり……」
ゾム
ゾム
「……」
「少なくとも、敵ではないよ」
「味方でもないけどね」
(ゾム君……昔と力量が明らかに変わった)
(気配の消し方が姐さんに近い)
(血筋ってのは怖いね)
ゾム
「俺に名前はないよ」
「ここは……一種の別空間だね」
ゾム
ゾム
(シャルロットの人間は無駄に鋭いけど、ゾム君の場合は【強運】だね)
(ここは姐さんの精神世界)
(そんな所に、生身の人間が入ってくるなんて言語道断)
(俺や彼奴みたいな、存在にならないと姐さんの精神世界を行き来は規制されてるはずなのに……)
「ピンク髪なんて特徴ある子見てないね」
「しばらくの間、ここは俺1人だったし」
(彼奴が外に行っただけなんだが……)
ゾム
ゾム
「凄い必死だね」
「それだけ大切なの?」
ゾム
ゾム
「姉ちゃん……か 過保護だね」
ゾム
ゾム
「お姉さんってことは、君より歳上だよね?」
「なら、余計じゃない?」
「君より歳上で、出来ること・経験が遥かにある」
「お姉さんも軍部所属の話とするけど、そんな弟である君に守られる程弱いの?」
ゾム
「出過ぎた真似だね」
ゾム
「総統は国を守る為に上へ立つ」
「総統が討ち取られれば国は終わり」
「だけど、そうならない為に総統すらも訓練に励み、地位に合った実力を保有しているでしょ?」
「なのに、幹部であろう自身より力のない人間に守られる筋合いはないと思うけど」
ゾム
「そもそも、総統がそれを望んでいるなら別だけど、今軍部から居なくなったのは、別の理由があるじゃない?」
ゾム
「人間ってのは、心は読めないからね 人の気持ちなんて、簡単にわかった振りが出来る」
(まぁ姐さんは特殊だったけどさ)
ゾム
「先代?昔に何かあったの?」
ゾム
ゾム
ゾム
ゾム
ゾム
(スロート隊長か……姐さんに暴力を振るった暴君)
(俺も、あの人だけは嫌いだったなぁ)
(ずっとずっとずっとずっと)
(姐さんを気持ち悪い目で見てたし)
ゾム
ゾム
ゾム
(そうだよ、俺だってそう思う)
(だけど、姐さんが決めたことなんだ)
(それを邪魔する奴の排除は……)
(俺の仕事だ)
「とりあえず、ここに総統閣下は来てない」
「俺を超えて、向こうに行けばここから出られるよ、君ならね」
ゾム
ゾム
ゾムはそうして進んで行った
また1人となった空間は、更に暗さを増した
(姐さんがまた何かあったんだ)
「【強運者】には気を付けないとね」
「シャルロットの人間は【観察】と【強運者】みたいだし」
姐さん、待っててね
早く実体を手に入れて……
俺も姐さんを支えるから
カゲ・スロート 我々国14代目暗殺部隊隊長 S年に勇退し、若手育成の為上官ヘ
U年12月、城下町の路地にてナイフで首を切り自殺 齢36歳にて永眠