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ガラガラ
嵐諷 諏禾
諏禾に案内され、未彩と穂架が病室に入る
志杏は白いシーツに包まれ、依然として目を閉じたまま
規則正しい呼吸だけが、かろうじて彼の生を示していた
月影 未彩
未彩は元気よく病室に入るが…
火桜 志杏
意識不明の志杏からは当然ながら応答がない
月影 未彩
意識不明なんだから当然だろ
そんな静かな部屋から──
パチ…パチ…
どこか不気味な、微かな音が漂ってくる
雪名 穂架
穂架は眉をひそめ、周囲を見回す
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
耳を澄ませた諏禾は、言われてようやくその異音に気付く
嵐諷 諏禾
月影 未彩
月影 未彩
若干鼻で笑いながら言う未彩
なんだこのアホ巫女
雪名 穂架
穂架は静かに志杏へと近付き、視線を落とす
入口で聞いたときより大きくなったその音は、間違いなく志杏から発せられているだろう
パチ…パチ…
雪名 穂架
穂架は志杏の枕元まで歩み寄り、手をそっとかざす
雪名 穂架
淡い光が志杏の全身を包み、魔力の流れが視覚化される
雪名 穂架
解析された映像に、穂架は目を見張った
志杏の身体から、微弱な電磁波が断続的に発生している
それは──穂架自身の能力によって生み出される波形と酷似していた
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
月影 未彩
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
月影 未彩
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
諏禾は真面目な顔つきで穂架に尋ねる
穂架も、真剣な眼差しで答える
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
真面目な二人とは裏腹に、きょとんとした顔をする未彩
月影 未彩
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
なんとも言えない顔で未彩を見つめる2人
ポツリと諏禾が呟く
嵐諷 諏禾
月影 未彩
もうこいつほっとけ
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
月影 未彩
お前は黙っとけ
穂架は両手を広げ、志杏の胸元に魔力を集中させる
深く息を吸い、集中を切らさぬよう、ひたすらに両手に魔力を込める
パチ…パチ…と弾けていた異音は一瞬強まったが、やがて細い糸がほどけるように、音の粒は消えていった
淡い光が志杏の体から立ち昇り、霧散する
部屋に漂っていた不気味な気配も、静かに和らいでいく
雪名 穂架
大きく息を吐き、額に汗をにじませながら手を下ろす
嵐諷 諏禾
諏禾は驚いたように耳を澄ませ、静けさを確かめる
雪名 穂架
わずかに震える声で答える穂架
緊張の糸が切れたのだろう
月影 未彩
月影 未彩
場違いな感想を元気に述べる未彩
嵐諷 諏禾
呆れたように眉をひそめながらも、諏禾の表情は安堵に変わっていた
雪名 穂架
穂架は改めて志杏を見つめる
まだ目を閉じたままだが、呼吸は先ほどよりも落ち着いて見える
ふうっと安堵のため息を吐き、諏禾達に向かう
雪名 穂架
そう呟くと、そっと志杏の毛布を整え直した
すると、もぞっと微かに志杏が動く
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
月影 未彩
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
一瞬冷めたような目付きで未彩を見つめ、再び二人は向き合う
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
諏禾に案内され、再び律と歩斗の病室に戻ってくる
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
月影 未彩
嵐諷 諏禾
嵐諷 諏禾
病室の奥へと進むと、律は歩斗の隣のベッドで、依然として静かに横たわっていた
実鳴 律
実鳴 律
窓から差し込む光に照らされるその姿は、眠っているというより、何かに囚われているかのように見える
そんな様子の律を心配して疲れ果てたのか、歩斗はぐっすりと眠っていた
実鳴 歩斗
月影 未彩
月影 未彩
未彩は律を見て無意識に声を落とす
珍しく、ふざけた色が混じらない声だった
雪名 穂架
穂架は歩み寄り、再び手をかざした
雪名 穂架
淡い光が律を包む
すぐに、バチッ…と強い音が弾けた
雪名 穂架
雪名 穂架
雪名 穂架
嵐諷 諏禾
雪名 穂架
月影 未彩
雪名 穂架
穂架は両手をかざし、集中して魔力を注ぐ
バチバチと暴れる光が一瞬激しくなり
──やがてシュウゥっと収束していく
雪名 穂架
肩で息をしながら報告する穂架
嵐諷 諏禾
安堵の声を漏らす諏禾
月影 未彩
場をぶち壊すように声を上げる未彩
その横で、律の呼吸は落ち着きを取り戻していた
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