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甲斐田晴
しくった
もう思い出さないって誓ったのに
決めたのに
甲斐田晴
視界が霞む
天井がぼやける
息が苦しい
長尾景
長尾景
長尾が天井をふさぐ
眩しい訳でも無いが軽く顔をそむける
長尾景
甲斐田晴
長尾景
甲斐田晴
長尾景
甲斐田晴
長尾景
長尾はそう言うと、優しく頭を撫でてくる
軽く遊ぶ様にくせ毛を触られる
長尾景
長尾景
甲斐田晴
長尾景
長尾景
叶
長尾景
ガチャッ
バタン…
叶
ピトッ…
甲斐田晴
おでこにヒンヤリと冷たいものがあたる
別に病気な訳じゃ…とは思いながらも 少し体が軽くなる
叶
叶
叶
甲斐田晴
お母さんッッ""!!!
お父さんッッ""!!!
ごめんね
お兄ちゃんなのに
甲斐田晴
叶
甲斐田晴
叶さんは優しく背中を撫でてくれる
甲斐田晴
叶
甲斐田晴
コクリと頷く
正直息をするだけで辛い
なぜだろう
叶
ギュッと手を握ってくれる
暖かい
甲斐田晴
晴
おいで晴
こっち来てよ晴
手を伸ばしても届かなかった
晴!遊ぼ!
こら!晴〜?!
ちょっと晴〜!
それをずっと願っていた
大丈夫だよ、晴
安心しな、晴
晴
信じている
晴は人だよ
晴はちゃんとここの人だよ
晴は生きていいんだよ
大嫌いだ
大嫌いだった
ずっと殺してやりたいと思っていた
お兄ちゃん?
ごめんね
中途半端に守れなくて
あの時、死なせてあげたらよかったのかもね
ふざけるな!出ていけ!
お前ら1家はここに住む資格は無い!
死んでしまえ!
わかってる
自分でもそう思ってた
なのに
ブツンッッ
もし
もし地獄があるのだったら
僕は喜んでそこに飛び込んでる
別に自分を極悪人と思ってる訳でも無い
善を尽くしてはいる
ただの自己嫌悪だ
炎は暖かい
体を全部包み込んでくれる
それが地獄の炎だとしても
きっと炎は優しく僕を包んでくれる
血は嫌いだ
燃える様に赤い癖に
暖かい癖に
温度があるくせに
不快感しか与え無い
チリン
チリン
チンチリン
隣の彼の手を握った
暖かいのに
震えていた
甲斐田晴
叶
叶
目を覚ました僕に優しく笑いかけてくれる
それだけで心が暖かくなる
まだ手が暖かい
ずっと握ってくれてたのか
甲斐田晴
震えてない
暖かい
優しい
甲斐田晴
叶
叶
叶
甲斐田晴
叶
そんな事は無い
なんなら心地がいい
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
叶
叶
出来ることなら
ずっとこうしていたい
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