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押し倒したことに気がついたのは
頭が冷えてきた頃だった。
好きだとも、愛してるとも、
どんな声をかければいいのか
分かるはずもなかった。
いや、かける言葉なんて無かった
ふと我に返って、彼女の目を塞いでいた
自身の手をどかした。
その時の彼女の目は、怯えていた
そして、目の中に涙をためていた
無理もないだろう。
赤ずきんの彼女には分からない
狼という名の、漢を出してしまった
彼女も、何も言わなかった。
ベック
それ以上かける言葉が見つからず
ここにいても、怯えさせるだけだと思った
だから、その部屋を後にした。
ホンゴウ
ホンゴウから、声をかけられた
ホンゴウ
その言葉はスルーして、
廊下ですれ違った。
ホンゴウ
まるで分かっているかのような話しぶりに、
足を止めざるを得なかった
ベック
そう言って、重たい足を
無理やりにでも前に進めた
ホンゴウ
ホンゴウ
ホンゴウは、知らなかった
お頭が、決断をしようとしてることと
それを哀歌が知ってしまった事
ホンゴウ
そのまま、ホンゴウは、
ものすごい勢いで、ドアを開けた
それはもう、ドアの意味がなく
土足で人の心に入ったのと、同じくらいだった