TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

皆!

どした?

陽斗

何?

八重

ん?

俺車の免許取ったから

ドライブ行こ!

八重

おー

八重

免許取ったんね

陽斗

良いじゃん

陽斗

俺は賛成

私も行きたい〜

んじゃ、△月✕日

○✕駅集合な

陽斗

OK

了解

八重

はいよ

皆ー!こっちー!

じゃあ私助手席で

陽斗

じゃあ俺らは後部座席な

八重

〜♪

行先は決まってんの?

うん

絶景スポットがあるらしくて

そこに行こうかなって

陽斗

景色かー

陽斗

たまには良いかもな

八重

そうだね

ん、?

バタンッ…__

ちょっと悠どうしたの?

急に車止めて降りるなんて…

いや、

これ神様の祠じゃないかなって思って

八重

確かにそう見えるね…

何の神様を祀ってるんだろ…

陽斗

さぁな…、

……

なぁ、折角だし

お参りしてかね?

八重

まぁ、道を通させてもらうしね

陽斗

何の神様か知らんけど、

陽斗

やってくか

お供え物無いみたいだね…

私が持ってきたお菓子、

この饅頭で良いかな?

おやつで饅頭持ってくる奴

俺初めて見たわ…

私ん家和菓子屋なの知ってるでしょ!

まぁな…

じゃあその饅頭添えて、

手合わせて…

行くとするか

陽斗

あぁ、

八重

…………

陽斗

…………

………

………

お爺さん

おやまぁ

お爺さん

可愛らしい子達じゃのぉ…

……?

あ、

こんにちはペコッ

地元の方ですか?

お爺さん

いかにも

お爺さん

水神様にお参りしとるんじゃねー

水神様…?

お爺さん

その祠で祀られてる神様のお名前じゃよ

お爺さん

昔ここは枯れきっていてのぉ…

お爺さん

村の奴らは毎日何も祀られてないと言われていたこの祠に御参りしたんじゃ

お爺さん

するとな、

お爺さん

ある日突然雨が降り始めてな

お爺さん

それからこの祠には水の神様…水神様が住んでいると

お爺さん

信じられてきたんじゃ

そうなんですね…

お爺さん

後ろの子達も可愛いのぉ…

お爺さん

孫にしたいのぉ…

お孫さんは居らっしゃるんですか?

お爺さん

うむ、

お爺さん

だが1~2年前に水難事故で亡くなってな…

……、ご冥福をお祈りします…

お爺さん

ありがとう、

お爺さん

本当に良い子じゃな…、

お爺さん

連れて行きたいねぇ…

あはははw

……、

悠?

ん?

どうしたの?遥

さっきから何一人で喋ってんの?

え…、

何言ってんの?w遥

ここにお爺さんが居r…__

……あれ?

え…?

陽斗

…、悠、運転変わるぞ?

いや、大丈夫!

きっと!

八重

ほんと…?

八重

なら、良いけど…

は、早く車乗ろ?

うん…

ブーンッ…__

……、

……

八重

……

陽斗

……

陽斗

なぁ、悠

陽斗

やっぱりさっきのお爺さんの話しといい、

陽斗

お前疲れてんだよ、

陽斗

俺変わるぞ?

いや!

もうすぐで着くか…ら……、

ん……?

なんだあの靄…、

つ…く……

んぇ?

誰か何か言った?

いや…、何も…

陽斗

俺も…

八重

私も…

え…、嘘……

つ……ぃ…く

つ…て…く

つれ…て…ぃ…く

お爺さん

連れて行く

うわあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!!!!!

キキッ…__!!!

ちょっ…!!!!!

悠!そっちがk…_!!!!

ガシャンッ…__!!!!!!

八重

ッ……、

八重の母

八重…?

八重の母

八重?!

八重の母

あぁ…、良かった…泣

八重の母

本当に…、

八重の母

今先生呼んでくるからね、

八重

おか…さ……

八重の母

ん…?

八重

悠…と、遥と…陽斗……は…?

八重の母

………

八重の母

落ち着いて聞いてね、

八重の母

陽斗くんは、奇跡的に助かったの、

八重の母

今は集中治療室で眠っているみたいだわ、

八重の母

それで悠くんと遥ちゃんは…、

八重

悠と遥は、……?

八重の母

残念だけど…、

亡くなってしまったわ。

八重

……え…、…?

八重

嘘だ…っ…絶対何かの間違いだよ…ッ…!!!

八重

ッ…!

八重の母

ちょっと…!

八重の母

そんな急に動かないで……、

八重の母

ただ、2つ不思議な事があってね……

八重

……何…?

八重の母

貴女の…___

ガラッ…__!!!

八重の父

八重ッ_!!!

八重

お父さん…?

八重の父

良かった……無事で……、

八重の父

崖から車で落ちたって聞いた時は驚いたよ……、

八重の母

貴方静かに…!

八重の母

ここ病院よ…?

八重の父

あ、ごめ……

八重

それでお母さん、

八重

さっきの話の続きだけど……

八重の母

あぁ、そうね、

八重の母

貴女達って悠くんと遥ちゃんと陽斗くんと八重の4人組じゃない?

八重の母

そのグループで今回行ったんでしょう?

八重

うん、

八重の母

偶然なのか分からないんだけど、

八重の母

怪我の重さが誕生日が早い順で軽いのよ

八重の母

それに、

八重の母

悠くんと遥ちゃん、どっちも19歳だけど、悠くんの方が誕生日遅いじゃない?

八重の母

実は、遥ちゃん最初は助かりそうだったんだけど、

八重の母

手術中に様態が急変したらしくて……亡くなってしまったらしいの、

八重の母

陽斗くんと八重はもう20歳じゃない?

八重の母

八重の方が誕生日早くて、この4人組の中で1番怪我が軽かったらしいの

八重の母

ただのまぐれだろうけど…、

八重の母

それともう1つ、

八重の母

あなたの手首に、男女の手形があるの

八重

……え…、?

八重の母

今は包帯で隠されているけれど…、

八重の母

お母さんね、

八重の母

悠くんと遥ちゃんが、八重と陽斗くんの事守ってくれたんじゃないかって、

八重の母

勝手に思っちゃってるんだけどね、

八重の母

陽斗くんの手首にも、同じ様な手形があったのよ

八重

ッ……、そんなの…まぐれに決まってる…!

八重

私と陽斗を庇って死ぬなんて…ッ、

八重

それにッ…!私と陽斗は後部座席で、悠と遥が握れるわけ…!

八重が無事で良かった、

八重

ッ…え……?

ごめんね、

置いてっちゃって

けどね、

俺らは2人にまだ生きて欲しかったんだ。

八重の母

うん、そうだよね、

八重の母

信じられないよね…

八重

お、お母さっ…

八重

今、2人の声ッ…!

八重の母

ッ……、!

八重の母

八重ッ…!ギュッ

八重

お母さ…__

八重

違ッ…!

八重の母

お母さん達が支えるからね…、いつでも頼って…

八重

本当に2人の声がッ…ッ……ポロッポロポロ…

八重の父

八重…、ナデ…

八重

ッ…ひぅッ…グスッ…

八重

………、

八重

…!!

八重

そういえば…

八重

悠がお爺さんが見えたって……、

八重

それに、

八重

何かに驚いてハンドル切ってた気が…

八重

……、そういえば、

八重

あの村…おばあちゃん住んでたよな…、

八重

……、

八重

行ってみよう、

ガラガラ…_

八重

おばあちゃーん?

おばあちゃん

はいはい、

おばあちゃん

八重ちゃんじゃない~

おばあちゃん

元気してたー?

八重

うん!

八重

元気だよ

おばあちゃん

さぁさぁ上がんなさいな

八重

お邪魔します

おばあちゃん

はい、緑茶で良かった?

八重

うん

八重

ありがと

おばあちゃん

そんで……、とまぁ

おばあちゃん

その前に、

おばあちゃん

あんたこっち来なさい

八重

…?うん…

八重

……、

おばあちゃん

単刀直入に言うがね、

おばあちゃん

あんた、

おばあちゃん

子連れ爺さんに憑かれてるよ

八重

子連れ……、じいさ…?

八重

何それ

おばあちゃん

私が中学生の頃ね

おばあちゃん

関谷さんという家に、大層孫を可愛がってた爺さんが居ったんね

おばあちゃん

だけど、

おばあちゃん

そのお孫さんは河原に遊び行ったっきり帰って来なかった…

おばあちゃん

水難事故で亡くなってしまったんよ

おばあちゃん

その爺さんは誰よりも嘆き悲しんだ、

おばあちゃん

私が着いて行ってあげれば、私がもっと注意を払っていれば、

おばあちゃん

そう爺さんは言っていたそうだよ

おばあちゃん

そして、爺さんが亡くなったっきり、

おばあちゃん

未成年の子が亡くなるという物騒な事件が多くなった。

おばあちゃん

若ければ若いほど、

おばあちゃん

死ぬまでの時間が短い

おばあちゃん

それが亡くなってしまった子供達に共通していた

おばあちゃん

歳を取っている程、怪我は軽かったんだ。

おばあちゃん

そしてもう1つ、道端の祠の近く、

おばあちゃん

あるいは河原の近くで死亡している事

おばあちゃん

不思議だが、全ての子にこれが共通しているんだよ

おばあちゃん

その爺さんは祠に毎日お参りしていて、

おばあちゃん

その河原はお孫さんが亡くなってしまった場所…

おばあちゃん

それで、村の人達はこう考えた。

おばあちゃん

関谷さん家のお爺さんが、孫の代わりに、未成年の子を連れて行ってるんじゃないかって、

おばあちゃん

成人してもそこに近付くと皆必ず怪我をする。

おばあちゃん

そして怪我した人達は口を揃えてこう言う。

お爺さんが見えた。

八重

っ…、

おばあちゃん

悠くんと遥ちゃんは残念だったね…、

おばあちゃん

昔っから遊びに来てたからうちの子じゃないけど泣いて悲しんだよ…、

おばあちゃん

陽斗くんは助かったらしいね、

おばあちゃん

まさかだけど、

おばあちゃん

祠の近くを通ったり河原に行ったりしたかい?

八重

祠にお参りした…けど…、

おばあちゃん

やっぱりねぇ…、

おばあちゃん

多分八重ちゃんと陽斗くんは子連れ爺さんに気に入られてるね

おばあちゃん

だから憑いてるんだろう、

八重

なんで、

八重

気に入られたりなんか…、

おばあちゃん

んー…、祠にお参りした事が原因じゃないかね、

おばあちゃん

婆ちゃんもそこはようわからんわ

おばあちゃん

とりあえず言える事は、

おばあちゃん

信じられないかもだけど、

おばあちゃん

今、あんたの事を遥ちゃんが守ってる。

八重

……え?

おばあちゃん

爺さんに連れて行かれないようにね

おばあちゃん

それと、御先祖様も頑張ってくれているよ

おばあちゃん

お婆ちゃんも頑張らんとね

おばあちゃん

八重ちゃん。

おばあちゃん

今からお祓いするけどね、

おばあちゃん

声がしても決して振り向いては駄目だ。

おばあちゃん

そこで負けてしまう。

八重

ッ…

八重

分かった…

おばあちゃん

じゃあ目を閉じて、

八重

……

ー…~………__ー

ヴぁ……あぁ"…ぁあ"あ"あ

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!゛!゛

八重

ッ…!!!!!!!!!!

おばあちゃん

振り向いては駄目だッ!!!!!!!!

八重

っ…!

ギリッ…_!

ッ痛…!!

誰かに掴まれてるみたいなッ…、

この子…だけでもッ…!!

ッ!!!!!

嫌ッ…!!!!

おばあちゃん

駄目に決まっておろう

パンッ!

おばあちゃん

破ッ!!!!

八重

ッ……、

八重

ヨロッ…

おばあちゃん

おっと、

おばあちゃん

大丈夫かい?八重ちゃん

八重

うん…、もう祓えた…?

おばあちゃん

あぁ、祓えたさ

おばあちゃん

手強かったねぇ

おばあちゃん

けど、遥ちゃんと御先祖様のおかげで思ったより早く祓えたね

おばあちゃん

もう大丈夫さ、

八重

陽斗は…

おばあちゃん

ん?もう霊媒師さんに頼んであるよ、

おばあちゃん

八重ちゃんのお見舞い行く時陽斗くんの病室を横切ったんだがね、

おばあちゃん

嫌な気配がしたから呼んどいたんだよ

八重

え、

八重

陽斗のご両親には…

おばあちゃん

許可は取ってあるよ?

おばあちゃん

さすがに勝手に頼まない…

八重

フフッw

八重

そうだよね、

八重ちゃん無事で良かった

それじゃあ、私行くね

お墓参り、しに来てね

待ってるよ

八重

おばあちゃん

今遥ちゃんの声が聞こえたね…

八重

!おばあちゃんにも?

おばあちゃん

あぁ、

おばあちゃん

ほんと、

おばあちゃん

八重ちゃんは良い幼馴染を持ったねぇ

八重

w

八重

そうだね、

八重

自慢の幼馴染だよ!

この作品はいかがでしたか?

141

コメント

6

ユーザー

途中めっちゃホラーって思ったけど、めっちゃいい話

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚