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雪華月夜に見た光彩色の花

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雪華月夜に見た光彩色の花

10 - 10.最初から、私だけ

♥

49

2024年02月21日

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???

氷翠!!

氷翠

…師範…

そのまま軽々と吸血姫を倒すと、師範は私を見た。

蘭奈

氷翠、怪我は?

氷翠

…ないです

蘭奈

そう…

蘭奈

氷翠、さっきはどうしたの?

氷翠

…玉響才華

氷翠

あの人が…

氷翠

仲間は切り捨てるものだと言って…そこから、色々と思考が乱れてしまって…

蘭奈

…そう

蘭奈

蘭奈

…氷翠

蘭奈

先に帰っていて

氷翠

え…

蘭奈

少し、用ができたの

氷翠

…わかりました

氷翠が見えなくなってからつぶやく。

蘭奈

…ねえ、才華

蘭奈

そこにいるのでしょう?

才華

あら、気づかれていたのね

やっぱり。あなたにはもう会いたくなかったのに───

蘭奈

…いつまであの子達に手を出すつもり?

才華

私はね

才華

あの子に興味があるの

才華

…吸血姫にしたい

蘭奈

…ふざけるのも大概にして

蘭奈

あなたなんかに氷翠は渡さない

才華

渡さなくてもいいわ

才華

力ずくで奪い取ればいいのよ

蘭奈

…変わったのね、才華

才華

あんたもね

才華

…ねえ、あの子を頂戴?

才華

私は手に入れたいと思ったものは何でも手に入れることにしているの

蘭奈

あなたの勝手で氷翠の人生を狂わせないで

才華

…蘭奈

才華が刀を私の首に突きつける。

才華

あの子、吸血姫にしてもいいわよね?

蘭奈

…いいわけないでしょ

才華

了承してくれないとあなたを殺さなければいけないのだけれど

蘭奈

どうぞ

蘭奈

あの子の人生を狂わせないためなら私の命なんてくれてやるわ

才華

才華

紫苑の仇討ちはいいのかしら?

蘭奈

…っ

才華

私は紫苑の仇がどこにいるのか知っている

才華

あの子をくれたら教えてあげるわ

才華

それに、あなたを殺さないでおいてあげる

蘭奈

仇は自分で見つける

蘭奈

あの子は渡さない

才華

…なら仕方ないわね

才華

…さようなら

???

師範!!

蘭奈

…!!

氷翠

…はぁ…はぁ…はぁ…

蘭奈

氷翠…

氷翠

師範…お怪我はありませんか?

蘭奈

氷翠、危ないわ

蘭奈

避けていて

才華

…興味深いわね、葉兎音氷翠

氷翠

師範、行きましょう

蘭奈

…ええ

才華

…どうでしょうか?───様

???

…ええ…いいわね

才華

これが終われば、私も…

才華

普通の女の子に、戻れるんですよね

そういう契約で、私は吸血姫に味方をしていた。

???

…ごめんなさいねぇ、才華

???

あなたを生かすわけには行かないの

───様は、髪の先をいじっていた指を止めて私を見る。

才華

…え?

体温が下がっていく。

???

ふふっ、私は今までねぇ…

???

あなたを騙していたの

???

あなたには名前の通りの才能はなかったみたい

…は?

騙していた…?

私に、才能はない…?

???

あなたは随分と馬鹿なのね

???

自分で言っていたでしょう?

???

吸血姫は、騙し合うものだ、と…

???

ふふふっ、あなたのその顔

???

いいわねぇ…

才華

ああ…そうか…

私…本当に馬鹿だなぁ…

最初から、全部全部、嘘だったんだ…

みんなとの関係とか、信頼とか…今まで大切なもの、全部捨ててきたのに…

良いように使われてただけだったんだなぁ…

???

この戦いが終わって、永遠乃鬼姫菖蒲隊が消えれば…

???

あなたもさようなら

楽しそうな顔で手をふる。

…無意識に、刀を握っていた。

雪華月夜に見た光彩色の花

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