主
主
主
日帝
さて、突然で大変申し訳ないが 大日本帝国こと日帝は只今絶賛迷子中である。
今日は、家族で山にハイキングに来ており 今はお昼を兼ねての休憩を取っている最中であった。
日帝
日帝
迷子になった理由は至極単純で 猫を見かけたからだ。 日帝は、大の動物好きであった。 犬だろうが猫だろうが、見かけたら近寄らずにはいられない性分だった。
日帝
日帝
日帝
混乱しすぎて 最早自分が見た猫はいなくて幻だったのではと思い始めた。 人は、追い詰められ過ぎると 現実逃避をしたくなる生き物なので 仕方が無い事なのかもしれない。
にゃーん
日帝
日帝
にゃん、にゃーん!
日帝
そこに現れたのは 緑白赤の模様のスカーフを首に巻いた 真っ白の毛並みの猫だった。 目は左右で緑色と赤色のオッドアイになっており スカーフの真ん中には細工の施された チャームが付けらている。 猫ながらに とてもオシャレで上品さがあるなと思った。
日帝
日帝
日帝
日帝
日帝
イタ王
日帝
日帝
日帝
イタ王
イタ王
帰り道を聞かれた白猫は キョトンとして首を傾げた後 一声鳴いたかと思うとそのまま歩き出す。 少し歩くと後ろを振り向き またにゃんと鳴いた。 日帝に対してまるで着いて来いと言っているかのようだ。
イタ王
日帝
イタ王
日帝
日帝
日帝
ほんの少しの望みを込めて そのまま一緒に歩き出す。
カッー、カッー
その光景をずっと眺めていた 1羽の鴉がいた。 日帝達が進むのを確認した後 もうここには用はないと言わんばかりに 翼を広げるとその場から飛び去った。
日帝
少し歩くと、開けた場所に出た。 そこには、神社に建てられているような 立派な屋敷が建てられている。
そして、その真ん中に人が立っていることに気がついた。
日帝
人がいるところに案内してくれた猫に お礼を言うため隣を見るがそこに猫の姿は無かった。 いつの間にか、居なくなっていたらしい。
日帝
日帝
アメリカ(☆48)
日帝
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
日帝
日帝
帰り道を聞くため声をかけた所 突然教えてもいない自身の名前を呼ばれ 強く抱き締められた。
ので、反射的に拳を振り上げて 顔を全力で殴り付ける。 正当防衛なので 大目に見て欲しいと思いながら。 見ず知らずの人が いきなり抱きついて来たら 誰でもそうなるだろう、うん。
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
日帝
日帝
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
日帝
ソ連
アメリカ(☆48)
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
日帝
日帝
ソ連
ソ連
ソ連
日帝
アメリカ(☆48)
日帝
アメリカ(☆48)、ソ連
ナチス
サングラスをかけた変態と言い争いをしていたら 今度はまた別な変態が屋敷から出てきた。 かと思えば 先程と同じ様なやり取りを繰り返すため 思わず溜め息が漏れる。
日帝
ナチス
ナチス
不意に後ろから声をかけられ 肩に手が回ったかと思う優しく引き寄せられる。
こいつもかと思い 拳を握りながら振り返ったが 今度は殴る事が出来なかった。
何故ならそこに居たのは 何年も前に自身のことを 助けてくれた恩人その人だったからだ。
日帝
日帝
ナチス
ナチス
日帝
日帝
日帝がまだ今より大分幼かった頃 今回と同様に山で迷子になった。 その時に、声をかけて一緒に居てくれたのがナチスである。
彼と過ごした時間は、とても短いものだ。 それでも、先輩と呼ぶくらいには日帝は慕っていた。
時間が経つにつれて記憶は薄れていってしまったが、完全に忘れる事は無かった。 彼の存在は、いつも頭の片隅に強く焼き付いていた。
アメリカ(☆48)
ソ連
アメリカ(☆48)
補足するが、その場にはアメリカとソ連も居たが残念ながら彼女の記憶には残らなかったようだ。
ナチス
アメリカ(☆48)、ソ連
日帝
ナチス
ナチス
日帝
ナチス
ナチス
イタ王
イタ王
日帝
イタ王
日帝
奇跡の再会を果たし、ましてや1度会っただけにも関わらず顔も名前も覚えてくれていた。
その事が余程嬉しかったのか、そのままの勢いで日帝に抱きついている。 後ろをナチスに、前をイタ王に挟まれて圧迫感が凄い。
アメリカ(☆48)
ソ連
イタ王
イタ王
アメリカ(☆48)、ソ連
ナチス
ナチス
アメリカ(☆48)
ソ連
アメリカ(☆48)
ナチス
イタ王
バチバチと睨み合いを始めた馬鹿二人はそのままに、ナチスが日帝の手を引きイタ王が日帝の背中をグイグイと押す。
日帝
日帝
この選択が、自身の人生を大きく左右する事になるとは日帝は、この時微塵も思っていなかった。
屋敷の中に案内される だだっ広い和室の部屋に通された。
各々腰を下ろし落ち着いたことを確認すると アメリカが声を上げる。
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
ソ連
イタ王
イタ王
アメリカ(☆48)
ナチス
ソ連
ナチス
アメリカも覚えられて居なかったことに対しては 根に持っているようだが ソ連の方はアメリカ以上に傷付いたようだ。
顔には、不貞腐れてますとありありと書かれていた。 気にするなとは言ってくれるが 彼の機嫌を損ねてしまった原因は明らかに自分にある。
一緒にいた2人は覚えているのに 自分達だけ覚えられて居なかったら 確かに良い気はしない。
ましてや、2人の顔を全力でぶん殴ってしまった。 まだ、2人の顔は少し腫れている。 アメリカやソ連の言うことと態度は最もだと日帝は思う。
日帝
日帝
ソ連
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
アメリカにまで咎められたソ連は 一瞬沈黙した後立ち上がると日帝の方に歩み寄る。
目の前に腰を下ろすと、日帝の肩に額を押し付けた。
ソ連
ソ連
日帝
日帝
ソ連
日帝
ソ連
日帝
日帝
日帝
アメリカ(☆48)
ナチス
イタ王
日帝
アメリカ(☆48)
日帝
言われた通り、名前を呼んだが その後ずっと肩に押し付けたまま 顔を上げないソ連に日帝の不安が募っていく。
こんな事で許される程、 世の中甘くは無い事は日帝も理解している。 様子を確認する為 恐る恐る横に頭を傾け覗き込もうとしたが 突然ソ連の手が顔の真正面に突き付けられた。
それにびっくりして 思わず後ろに仰け反ってしまう。
日帝
ソ連
日帝
ソ連
ソ連
日帝
顔を埋め額をグリグリと押し付けるソ連 そんな姿を間近で見てしまった日帝は 正直キュンときた。
と同時に、日帝の中の母性本能が 盛大にくすぐられてしまった。
成人男性相手に発揮してしまうのもどうかと思うが 女性なら誰しも生まれながらに備わっているものなので どうしようもない事だ。
ソ連
アメリカ(☆48)
ナチス
イタ王
子供が甘える様な仕草に 理性が等々本能に負けてしまった。
日帝は、軽く背中に手を回すとそのまま抱きしめた。
ソ連からは呆気に取られた声が 周囲からは殺意と軽蔑の籠った一段と低い声が発せられる。
ソ連
ナチス
ナチス
アメリカ(☆48)
イタ王
日帝
ソ連
心の奥底から じわじわと熱が身体中に広がっていくのを感じた。
これはごく稀に、感情が昂った時に押し寄せる。
ソ連はこの感覚に覚えがあった。 大抵この後に、起こることは予想が付いている。
それは
ソ連(狐の姿)
日帝
アメリカ(☆48)
イタ王
ナチス
日帝
ソ連が白い煙に突如包まれた。 数秒もしない内に 煙ははれたがそこに先程までいた人物の姿は無い。
代わりにいたのは
赤い体毛に覆われた ふわふわの6本のしっぽを持つ 中型犬くらいの大きさの狐だった。 瞳は金色に輝いており 左目には鎌と槌模様のマークが付いている。
ナチス
ソ連が狐の姿になった後 開き直ったのかそのままの姿で 身体全体を使って日帝に甘えていた。
それに、対抗心を燃やしたイタ王も猫の姿に戻っている。
今2匹は日帝の膝の上で ゴロゴロ喉を鳴らしながら 頭や喉を撫でられつつ気持ち良さそうにくつろいでいる。
アメリカ(☆48)
日帝
ナチス
日帝
日帝
アメリカ(☆48)
日帝
日帝
イタ王(猫の姿)
感謝の言葉に応えるように 鳴き声を上げたイタ王は そのまま日帝に顔を近づけると 唇の近くをペロッと舐めた。
ザラザラとした舌の感触が少しくすぐったいが 猫が舐めるのは親愛の証だと聞いたことがある日帝は その幸せを強く噛み締めている。
日帝
ナチス
ナチス
ナチス
アメリカ(☆48)
自分に構ってくれなくなった事に不満を持ったナチスが 2匹の首根っこを軽々と掴み持ち上げる。
そのまま、庭のある方に歩を進めると 山に向かって遠くへ放り投げた。
ソ連とイタ王が居なくなったのをいい事に これ幸いとアメリカが日帝の後ろから腰に手を回している。
ソ連
イタ王
ナチス
ナチス
ソ連
ソ連
日帝
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
イタ王
ソ連とイタ王が山に 里子に出されそうになっている中 喉に乾きを覚えた日帝はアメリカとお茶を嗜んでいた。
日帝
日帝
アメリカ(☆48)
日帝
とは言うものの 既に身体に力は入っておらず アメリカにもたれかかる形になっている。 また、思考もすでに夢の中に飛びつつあった
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
日帝
ナチス
アメリカ(☆48)
ソ連
イタ王
日帝
日帝
朦朧としている中 周囲で何か話をしているが内容を理解する事は出来ない。
なんとか起きようと試みるが 強力な眠気には逆らえず 直ぐに諦めるとそのまま意識を失った。
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
アメリカ(☆48)
そう言うと、アメリカは日帝の額にキスを落とした。
続く
主
主
主
主
コメント
18件
は?最高すぎやろ( ˙-˙ )
うわぁ、もうめっちゃ最高です... モフモフ⋯⋯モフらせてほしいな。。。日帝も! 情景描写とか、諸々全部上手で想像しやすかったです!!続きを正座待機🧎🏻♀️