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Another

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3 - Another:転

♥

10

2020年01月15日

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辺りには賑やかな街並みが 広がっている。

日本家屋によく似た形の 家が立ち並んでいて、

市が開かれているのか 家々の前には小さな店が出ている。

くるみ

わああ…
流石神様が治めてる世界だね
和風だあ…

クルミ

そっちはこんなんじゃないの?

くるみ

うん
もっとカッキリした感じだよ

クルミ

カッキリ…!

ケンスケ

おーい
買ってきたぞ〜

すぐそこの店で買い物をしていた ケンスケが袋を抱えて帰ってきた。

クルミ

ありがと!

くるみ

ありがと!

ケンスケ

ほいこれな
モカセノノンね〜

クルミ

わっ!

くるみ

モカセ…?

クルミ

美味しいよ!食べてみなよ!
ケンスケの奢りだし‼︎

ケンスケ

奢りとは言ってねえよ

クルミ

鬼畜がァ…!

そう言いながら パクッと頬張る

見た目はパンみたいなものに 白色のふわふわした麺状のものが 入っている

匂いを嗅いでみると、 ソースのような匂いと 温かい空気が鼻をついた

小さく一口かじってみる

くるみ

うっ
うまあぁ‼︎

クルミ

でしょ‼︎
これスガ屋のやつだよね‼︎

ケンスケ

当たり〜

味は焼きそばパンのようで、 パンはパリパリしていて 麺はふわふわしていた。

食感は変な感じだが、 味は生粋の焼きそばパンなのだ。

こんな感じで私達は 中央都市にやってきた。

クルミ

食べ終わったら
もうアマテラス様のとこに行くの?

ケンスケ

おん

くるみ

ていうかどこにいるの?
そのアマテラス様って

くるみ

まさかあそこに見える
すごい屋根のとこじゃないよね…?

クルミ

そうだよ

くるみ

すごいなぁ…
流石神様…

屋根の部分しか見えないけれど、 それだけでも豪華と分かるような 立派な屋根だった。

アラビアンナイトに出てきそうな 玉ねぎ型の屋根だけど、 やっぱり和風な感じだ。

木造で、しめ縄が貼ってある。

クルミ

アマテラス様ならなんでも知ってるし
井戸の場所も教えてくれるよ!

クルミ

そんで教えてもらって
私達が送ってって
くるみは帰れてーって感じ‼︎

クルミ

そう!いわゆる
ウィンウィン関係ってやつね‼︎

くるみ

なーるほど

もうすぐ帰れる!

そう思うと 少し嫌気がさした。

帰れば、 また普通の日常に戻るのだ

1日だけの滞在なんて 寂しい気がする。

その思いを打ち切るように 残ったモカセノノンを頬張った。

くるみ

お…おぉう…

クルミ

おう…おぅう…

ケンスケ

おぅう…おう…

目の前にはズウゥ…ンと 豪華な建物がそびえ立っていた

圧倒される

横の2人も圧倒されているようだ

ケンスケ

…入るぞ

コクっとうなずく

まるで戦場に今から行くような感じだ

クルミ

アマテラスオオミカミ様のお守りびと
クルミ、ケンスケです
開けてください

そう言いながら まるでお稲荷さんの祠にあるような 小さな扉に触れる。

すると、扉が開いた。

ゴクッと唾を飲み込む

アマテラスオオミカミ

跪かなくて良い

くるみ

…?

中には和室が広がっていて 畳のいい香りがする

そこにちょこんと座っているのは

小学一年生くらいに見える 女の子だった

くるみ

(座敷童⁉︎)

アマテラスオオミカミ

3人とも第一印象は同じなんかい

クルミ

うわああ
すすすみません‼︎

ケンスケ

ご無礼‼︎

クルミ

日本語おかしくなってるって貴様‼︎

ケンスケ

いってえ‼︎
叩くなや‼︎

アマテラスオオミカミ

落ち着け。

クルミ

はい。

ケンスケ

はい。

アマテラスオオミカミ

そんで…
お前はあれだったな…
井戸?だっけ?

くるみ

あ、はい。

くるみ

(心読めるのかな?
しかも、なんでこんなこと知ってるんだろう…?)

アマテラスオオミカミ

心は読める
それに私は世の中のこと全て
ある程度知っておるぞ

アマテラスオオミカミ

そなた達のことも見とったよ

そう言ってケラケラと笑った

アマテラスオオミカミ

この2人は本当に良いカップルじゃ

クルミとケンスケの顔が ボンっと赤くなる

クルミ

こ…こんなやつと…
かっぷる…

クルミは顔を真っ赤にして カタカタと震えていた

ケンスケ

俺たちはただお守りびと同士ということで一緒に行動していただけであり決してカップルなどでは…オエッ

ケンスケは必死に弁解しようとしていたが自分のカップルな姿を想像して 嗚咽を漏らした。

アマテラスオオミカミ

ふあっふあっふあっ

爆笑である

アマテラスオオミカミ

ふあ〜
それと井戸じゃったな
知っとる知っとる

くるみ

そうなんですか…!

アマテラスオオミカミ

ここの裏庭にある獣道から行けるぞ

アマテラスオオミカミ

お前はそっちに帰るとして、
そなたらカップルは私のお守りびとじゃ!
あとで双六しようぞ‼︎

2人して倒れそうになっていた

くるみ

(うきうきしてる…
可愛い…)

アマテラスオオミカミ

よく言われるぞ

アマテラスがにこっと笑うと 和室に差し込んでいた光が 少し強くなった。

アマテラスオオミカミ

カップルよ、
彼女をしっかり送り届けてくれ

クルミ

はい…

ケンスケ

あの、もう俺たち
カップル決定なんですか…?

アマテラスオオミカミ

うむ!
面白いからのう‼︎

こそっと私に耳打ちする

アマテラスオオミカミ

あと結ばれて欲しいからじゃ
本当にお似合いじゃのう

くるみ

なるほどです!

アマテラスオオミカミ

ふあっ

アマテラスオオミカミ

それじゃあぬしらは行ってくれ

クルミ

…はい…

ケンスケ

…はい…

げっそりと2人が立ち上がる

くるみ

ありがとうございました!

アマテラスオオミカミ

もう会えないだろうが、
私はお前を空の上から見ているからな

くるみ

はい!

すると、目の前に広がっていた 和室が消え、裏庭が現れた。

クルミ

よし、行こうか…!

ケンスケ

よっしゃ…!

くるみ

うん…!

私達は裏庭にある獣道へ 歩いて行った

辺り一面 白い森が広がっている。

険しい獣道を進んでいく

やがて光が見えてきた

くるみ

(きっと…あそこが…!)

目の前に見覚えのある風景が広がった

トトロが出てきそうな井戸

少し霧がかかってきた。 最初ここに来た時と同じように

クルミ

…なあ…
やばくない?これ

ケンスケ

これは…まずいな

くるみ

え?

霧が濃くなってきた。 よく見ると灰色がかっている。

ケンスケ

…灰霧だ…!

アマテラスオオミカミ

おい!通信だ!通信!
そこは危ない!
霧がかかってる‼︎

アマテラスオオミカミ

狙いはくるみだ!
異世界から来た未知の人間だから‼︎
あいつらにとっちゃご馳走だ‼︎

とても焦っている声がする

くるみ

え…やばいの⁈これ

ケンスケ

キッパリ言わしてもらうが、
こりゃ相当やばい

もう周りが見えないほど霧が出ている

くるみ

狙いは私って…
人食うの?

ケンスケ

おん。

くるみ

おんって…

霧がゆっくりと何か動物の顔に 形を変えていく

その顔はまるで本の挿絵で見た 龍そのものだった。

ケンスケ

逃げるぞおおおお‼︎

クルミ

言われずとも‼︎

くるみ

ええええええ⁈

霧龍

グオオオオオオオオ‼︎

クルミ

霧龍だあああああああ‼︎

霧龍がこちらめがけて 襲いかかってきた

私達は一目散に駆け出した

くるみ

ぎぃやあああァァァァ‼︎

展開が早い‼︎ 物語構成って難しいですね笑

霧龍のアイコンが犬っていうね。

それではキャラクターデザインの方 ドウゾ‼︎

ケンスケ名前間違ってますね シュンタローって誰や。

はい!以上です‼︎

この話も次で終わりです! さて、良い感じのラストになるのか⁈ 何卒よろしくお願いします‼︎

それでは、また‼︎

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