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いよいよ今日、 これが奥出との最後のゲームだ。
奥出
拓斗
奥出
絶対にたまたまなんかじゃない。
拓斗
奥出
拓斗
奥出の手には、 何も用意されていなかった。
奥出
拓斗
奥出
どういうことだ。
俺の願いを一つ、 何でも聞くと言ったのは奥出だ。
拓斗
奥出
拓斗
じゃあ俺は、 お前に何を願えばいい?
奥出
拓斗
奥出
いつも作っていた怪文書に比べたら、 質も量も劣り、 意味すらない。
まるで、 人が変わったみたいに。
拓斗
奥出
拓斗
今までの怪文書は、 何かしら伝えたいことがあったのだろう。
奥出
拓斗
奥出
途中から?
拓斗
奥出
拓斗
奥出の中でいつ、 何が変わったのだろう。
時は一か月前に遡る。
奥出早紀は、 三年生の教室で、 怪文書を持ったまま立ち尽くしていた。
奥出
拓斗
奥出
こんな時間に人が来るなど、 思っていなかった奥出は、 少しだけひるんでいた。
拓斗
拓斗のその言葉を聞いた時、 奥出は瞬時に判断したのだ。
奥出
いつもはしない、 手櫛で長い髪をとく行動。
拓斗に余裕であるように見せかけ、 手に持っていた怪文書をきれいに折りたたんだ。
奥出
拓斗
拓斗をわざと煽るように言葉を選ぶ。
奥出
拓斗
ごまかしが下手な拓斗に、 少し笑いそうになったが、 何とかこらえる。
奥出
初心なのはお互い様だ。
拓斗
奥出
それらしいことを言って、 拓斗より背が高いことを生かし、 脅すような真似をする奥出。
拓斗
奥出
そんな趣味あるわけないだろ、 と思う奥出。
奥出
拓斗
適当に言ったことが、 当たってしまったことに、 内心驚く奥出。
奥出
拓斗
拓斗の本音を聞いた奥出は、 少し複雑な気持ちながらも、 騙しにいくまでもないと軽く考えた。
奥出
拓斗
何か確信を突かれたような気がした。
少し口をつぐんでしまったが、 気持ちを切り替えて拓斗に持ち掛ける。
奥出
拓斗
奥出
奥出は適当に考えた提案を、 拓斗に持ち掛けた。
奥出
拓斗
明らかにやる気のなさそうな拓斗に、 奥出は魅力など感じなかった。
奥出
拓斗
それらしい言葉を並べ、 拓斗を誘い込む奥出。
どっちの結果に転がっても、 奥出のやることは変わらない。
奥出
奥出にとって拓斗は生徒の中の一人、 それだけの認識だった。
拓斗
奥出
拓斗
予想外の返答にも表情を崩さない奥出。
本気で勝とうとしている拓斗を、 所詮は口だけだと軽く見ていた。
奥出
適当に怪文書を押し付け、 事を済ませようとした。
拓斗
奥出
拓斗は最初だけ頑張って、 途中からどうせ諦めるだろうと、 奥出は考えていた。
でも、それは見当違いだった。
俺は奥出の話に、 耳を傾けようと思った。
奥出
拓斗
奥出
こんな素直な奥出は珍しい。
いつもは遠回しにはぐらかし、 本音なんてチラ見すらしなかったのに。
拓斗
奥出
拓斗
俺たちはしばらくの会話の後、 少し沈黙を経て、 奥出が話し出した。
奥出
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