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秘密の話、 あの日に聞いた懐かしい言葉。
奥出、 俺に全てを教えてくれ。
奥出
拓斗
奥出
どういうことだ。
俺はまだ理解しきれていない。
拓斗
奥出
拓斗
模倣犯だと思っていた後輩が、 実は真犯人?
そうなると奥出は、 何のために毎回教室に、 しかも怪文書を持って待っていたんだ?
奥出
拓斗
奥出
俺はあの一瞬だけで、 貼ろうとしているものだと、 思い込んでしまったんだ。
拓斗
奥出
拓斗
俺は裏で動いていることを察しも出来ず、 簡単に奥出の嘘を受け入れてしまったのか。
奥出
拓斗
奥出
俺は特別誰かを、 恨んでることはなかった。
後輩のあの行動だけが、 予想外だっただけなんだ。
拓斗
奥出
拓斗
俺自身の手で誰かを不幸にさせるのは、 それが正解だとしても、 そんなものは罪悪感しか残らない。
奥出
拓斗
奥出
俺のほうこそ感謝している。
俺を見てくれたから、 認めてくれたから、 俺はお前を好きになったんだ。
拓斗
奥出
拓斗
文書解読も含めて、 この一か月間は特別なものだった。
思い出すと、 色々ありすぎたよ。
最初の一週間は、 奥出のことを雑に扱っていた気がするな。
奥出
拓斗
奥出
今では少し意地悪だったなって反省してるよ。
拓斗
奥出
拓斗
奥出
そうそう、 そんな会話もした。
ふざけた回答をしたんだっけか。
拓斗
奥出
拓斗
奥出
まさか奥出がそんなこと言うなんて、 思ってもいなかったな。
意外と面白い奴なんだって思ったよ。
休日に呼ばれたこともあったっけ。
奥出
この時はかなりビビったなあ。
もしかして俺を試していたのか?
思い返せば、 ヒントをくれていたこともあったよな。
奥出
拓斗
奥出
この時は分からなかったけど、 これは後輩と奥出、 本物と偽物があるって、 伝えたかったんだろう?
二週間目から、 結構距離が縮んだと思うんだ。
拓斗
奥出
拓斗
奥出
奥出の使命は、 後輩を守ることだったんだって、 今気づいても遅いよな。
さりげなく俺に。 聞きたいことだってあったはずだ。
奥出
拓斗
奥出
本当は全てお見通しで、 奥出も怪文書を解読できていたんだろうな。
きっと、紛れ込ませた『偽物』に、 気づいているのか探っていたんだよな。
デートの誘いもあったな。
奥出
拓斗
奥出
正直、電話がきたときは嬉しかったよ。
頼られるのも嫌じゃなかった。
あのプレゼント、 後輩にあげるやつだったんだろ?
予想外のことも多かったよ。
拓斗
奥出
拓斗
奥出
もしかしたら、 奥出が全て罪を背負う覚悟だって、 本気でしてたのかもな。
俺にとっても、 奥出にとっても、 この時はピンチだったんだな。
気づいてあげられなくてごめん。
俺も結局、 自分の事しか考えられてなかったんだよ。
ヒントやチャンスは、 いくらでも転がっていたのに、 最後のほうは、 冤罪を晴らすことしか考えていなかった。
友人を使って、 海斗を使って、 やっと後輩の存在に、 たどり着くことが出来た。
遅すぎだって思うよ。
奥出
拓斗
奥出
奥出は俺を責めたりしない。
だから俺だって、 お前を責めたりしないよ。
拓斗
奥出
拓斗
俺はお前の大切な人になれて、 本当に嬉しいよ。