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ぜんいちの自室にて
僕は実を言うと過去に戻れる指輪を持っているんだ
ぬっし〜
ぬっし〜
本当はマイッキーの誕生日に上げるつもりだったんだ
でも、不思議な力を持っていることに気がついてしまった
独り占めしようとか、そんなじゃない
ただマイッキーにこの力で危ない目にあってほしくなかった
この2つの指輪は二つで一つだ
まるで…僕らみたいに…
磁石が引き合うみたいに
二つで一つ
カメの方はマイッキーに上げるつもりだった
2人でペアリングしてみたくて、買った
でも無理だった
この指輪は時間を戻せたんだ
でも、何かを戻すにはそれと同等の“何か”を捧げなければならない
犠牲が付き物、だった
最初はマイッキーがさっきのように事故に遭って時間を戻してみた
また一緒にいたかったしね
そしたらね、僕が代わりに死んじゃうんだって
一人の死を取り消すかわりに代わりの誰か一人の死を追加しなければならない
勿論だけど、そんなんで今更僕は怖気付いたりしない
だから甘んじて受け入れたんだ
ちゃんと、過去に戻れたよ
ちゃんと、救えたよ
でも、また…戻ってしまった
僕が、…僕が死んだから
持ち主が死んでも、ダメならマ
マイッキーと分け合ったらどうなんだろうって…
誕生日まで、あと少しだから、
もちろんだけれど、僕はマイッキーに危険な目にあって欲しくない
でも…
でも…
でも…
もしかしたら、終わるんじゃないか
この指輪から、
この指輪に掛られた呪いから
分け合って、初めて効果が無くなる
ぜんいち
ぜんいち
ぜんいち
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
マイッキー
マイッキー
マイッキー
マイッキーからの突然の連絡
何かと思えば指輪を買っていた
でも、その指輪…
ぜんいち
マイッキー
マイッキー
言わなければ良かった、
余計なこと言わなきゃ良かったのに
言っちゃった
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
ぜんいち
マイッキー
マイッキー
これで、逃れられると思った
指輪の呪いから、
僕の死から
逃れられると思った
マイッキー
ぜんいち
なんだか、申し訳なくなった
胸の奥が締め付けられたような気がした
ごめんなさい、マイッキー
ごめんなさい、守れなくて
ごめんなさい
ごめんね、マイッキー
大好きだよ、僕の最愛の親友
𝐧𝐞𝐱𝐭…♡20
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