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あたしで遊ばないでよっ！

第3話 - 「あたし、だ〜れだっ」

2022年08月14日

#一次創作

#青春恋愛

#創作

#ラブコメ

#オリジナル

のれ

ガラ･･･

美心

うぷぷ･･･

あたしは小鳥遊　美心（みこ）。小鳥に遊ぶって書いて「たかなし」って読むんだよ！

いたずらが好きな高校一年生！

えーちゃん

昨日の帰り道ね、新しくできたお店に行ってきたんだ！

びーちゃん

へー、あの噂の･･･

びーちゃん

！

えーちゃん

？

えーちゃん

びーちゃんどうしたの？

美心

（し、しー！）

びーちゃん

いやー？

えーちゃん

･･･？

美心

だーれだっ

えーちゃん

わぁっ！？

えーちゃん

ってこの声は･･･みぃちゃん？

美心

むー、正解ー

美心

なんですぐ分かったの？

えーちゃん

そりゃあ分かるよー、私たち仲良いじゃん！

びーちゃん

友情の勝利〜

この子たちはあたしの友達！

目隠ししたのは仲野　瑛子（えいこ）ちゃん！リアクションが良いからいたずらしたくなっちゃう！

目隠しするのを見てたのは雅　彩葉（いろは）ちゃん！あたしの知らないことを知ってたりする頭の良い子！

美心

つまんないな〜

びーちゃん

あ、そうだ美心。
仲が良いから気が付くんだったらさあ･･･

びーちゃん

潮崎くんにやっちゃおうよ

美心

まことに？

最近、あたしには好きな人ができた。

真

（いつもの作戦会議か）

その子の名前は潮崎　真（まこと）。あたしの幼なじみなんだ！

どうしたら恋人になれるか日々模索中！

えーちゃん

なるほど･･･確かにすぐ気付いてもらえたら気にかけてもらってるってことだもんね

びーちゃん

むしろ好きじゃなかったらすぐ気付けないよ〜？
興味が無い人には人間って冷たいんだから

美心

おー･･･！
びーちゃん大人っぽい〜！

びーちゃん

へへ、褒めても何も出ないぞ〜？

美心

んん、なんで褒めたあたしをなでるの〜

えーちゃん

みぃちゃんはなでたくなるよね･･･
分かる分かる

びーちゃん

ま、そゆこと

美心

･･･よく分かんないよ〜

びーちゃん

そうだ、せっかくやるんだったら･･･

びーちゃん

女の武器ってやつを使ってみよう！

数分後･･･

びーちゃん

（あーしたちのみぃちゃんが行ったわ！）

えーちゃん

（わ、私たちのじゃないけどね･･･？）

美心

（後ろからそーっと･･･）

真

（来たな･･･）

真

（途中からひそひそ話になってよく分からなかったが･･･）

真

（大方変なことを吹き込まれたんだろう）

美心

（よ、よし･･･席から立つ前に行くぞー）

美心

（まことが立っちゃうと背伸びしないとできなくなっちゃうし･･･！）

美心

だ〜れだっ

真

！

真

（な･･･？！）

ギュッ

えーちゃん

（お〜っ！？）

びーちゃん

（今回はさすがに効果ありっぽいわね！）

真

（目隠ししながら･･･抱きしめてきてる！？）

真

（頭の位置に･･･胸が！？）

数分前･･･

美心

女の･･･武器？

えーちゃん

･･･涙？

びーちゃん

違う違う、ボディタッチをするのよ！

美心

ボディタッチ？

びーちゃん

ふふふ、あーし調べによれば、ボディタッチされた男子は恋に落ちやすくなるのよ！

美心

お、おー･･･！

えーちゃん

そ、それびーちゃん調べなんでしょ･･･？

びーちゃん

侮ることなかれ、よ！

びーちゃん

潮崎くんだって、男子の1人！
みぃちゃんがボディタッチしてきたらイチコロよ！

美心

イチコロ･･･！

えーちゃん

どうやってボディタッチするの？

びーちゃん

それはね

びーちゃん

背後から抱きしめるのよ！

美心

！

えーちゃん

えー！？大胆！

びーちゃん

目隠しする時は背後から近づくんだから、ついでよ！

美心

それだけでいいの？

えーちゃん

え、みぃちゃん恥ずかしくないの？！

美心

う、うーん、そんなに？

びーちゃん

抱きしめる時は胸を押し付けるようにするのよ

えーちゃん

ひゃあーっ

美心

胸？

びーちゃん

男子はね･･･胸に弱いのよ

美心

うーん･･･よく分かんないなぁ

えーちゃん

あ･･･

えーちゃん

（びーちゃん･･･みぃちゃんはあんまり胸がおっきくないから･･･）

びーちゃん

（安心して！気になる子に胸を押し付けられて喜ばない男子はいないわ！）

えーちゃん

（な、なるほど･･･？）

美心

？

美心

何の話してるのー？

びーちゃん

なんでもないわよ〜

びーちゃん

みぃちゃんは小さいから可愛いって話よ〜

美心

ちょ、ちょっと〜、身長の話じゃなくて〜！
なでて誤魔化さないでよ〜！

えーちゃん

あ、あはは･･･

えーちゃん

（身長の話だけじゃないけど･･･）

美心

（うーん、これの何がいいのか分かんないなあ･･･）

真

（こ、これはまずい！）

ギューッ

真

！？

美心

（はやく答えてよ〜）

真

（感触が･･･より強く･･･！）

真

（それに、美心の髪がさわさわと触れて･･･こそばゆい･･･！）

真

･･･っ、この声は･･･

美心

！

真

･･･

えーちゃん

（あれ、答えないのかな？）

びーちゃん

（まさか。答えられない訳はない･･･はず）

真

（待て、ここですぐ答えたら思うつぼじゃないか･･･）

真

（くく、見てろよ美心）

美心

･･･？

真

･･･誰ですか？

美心

･･･ぇ

えーちゃん

（え？！）

びーちゃん

（そんな馬鹿なこと･･･いや、まさか？）

真

多分、誰かと間違えてますよ

美心

･･･っ！

美心

そ、そんな･･･

美心

（だってあたしたちは･･･）

真

あ、いや、待ってください

真

その声･･･

美心

！

えーちゃん

（どきどき･･･）

真

俺の好きな人の声に似てますね

美心

？！

美心

（まことの好きな人･･･！？）

えーちゃん

（おー？！）

びーちゃん

（･･･そうきたのね、潮崎くん）

えーちゃん

（え？！何か分かってるのびーちゃん！）

びーちゃん

（内緒〜）

美心

そ、その人ってどんな人なん、デスカ･･･？

真

明るくて、元気で、友達思いで、
周りにいる人を幸せにしてくれる･･･そんな子なんです

えーちゃん

（え･･･それって･･･！）

美心

ほか、ニハ･･･？

真

笑顔が眩しくて、どんな人にだって分け隔てなく接して、困っている人が居たら見過ごせない

真

こないだなんか、階段で大荷物を持ったおじいさんを手伝ってましたよ

美心

！

美心

ふふ･･･んふ･･･

びーちゃん

（あれは自分のことだって気付いた顔ね）

えーちゃん

（すごいニマニマしてるもんね）

美心

その人の好きなところとか、あるんですか？

真

そうですね･･･

真

純粋で、小さくて、一生懸命で、愛嬌があって･･･

真

簡単に言えば、何やってても可愛いんですよ

美心

んふふふ･･･ふふ、ふ･･･

えーちゃん

（あ、口がにやけすぎて返事できなくなってる！）

真

声も可愛くて

美心

ふひひぃ･･･

びーちゃん

（ふひひぃ？）

真

顔も好きですね

美心

ぅふ･･･

真

背もちっこくて、抱きしめたくなるくらいです

美心

ふふ･･･あ、あの、そのあたりに･･･

真

照れると顔も真っ赤になるんですよ

真

だから･･･

真

もっと遊びたくなっちゃいますね

美心

ぅぇ･･･！？

えーちゃん

（･･･今の聞こえた？）

びーちゃん

（･･･ちょっと分かんなかったわね）

えーちゃん

（あ！潮崎くんが目隠ししてるみぃちゃんの手を掴んだ！）

美心

（力が強くて･･･離せないっ！）

真

抱きしめて、愛をささやいたらどんな顔をするんだろうって･･･

美心

ぇぁあぅ！？

真

壁まで追い詰めて逃がさなかったらどんな顔するのかなって･･･

美心

あぅ、あぅ

真

手首掴んで押し倒したら、どんな顔すんのかなって･･･

美心

ぅぁぁ･･･！

真

もっともっと困らせて･･･

真

遊びたい

美心

ひゃぁぁ･･･！！

びーちゃん

（力づくで目隠し取ったわよ！）

美心

（は、離してくれた！）

真

なぁ？
ちょっとは気持ちが分かるんじゃないか？

えーちゃん

（潮崎くん席を立っちゃったよ！？）

美心

わ、わ、わ

美心

し、ししし、シラナイヒトデスヨー！

美心

マッタク！
ダレトカンチガイシテルノカナー！？

美心

ヤルヒトマチガエタノデー！

ガラッ、タッタッタ･･･

真

あ、おい？！

えーちゃん

（潮崎くんが振り返る前に･･･間一髪･･･？）

びーちゃん

さーて、みぃちゃんを追いかけますか〜

スタスタスタ･･･

真

またこのパターンかよ･･･

真

はぁ〜･･･座り直そ

ガタッ

真

･･･

真

（美心の胸の感触･･･）

真

（忘れられねぇよ･･･）

本日のいたずら：本心からかどうかは判断できなかったが、美心は真が少なからず自身に好意を持ってることは理解した。

真はその日、美心に背後から抱きしめられるシチュエーションを一日中妄想したとかしないとか。

あたしで遊ばないでよっ！

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