テラーノベル
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※7話不穏🌙🔎🌙(死ネタ)、 口調解釈違いの可能性大
🔎視点 二十三時四六分。つきのからLINEが来て、見てみると一枚の画像が送られていた。実際はもっと眩しいであろうネオン街を上から撮った写真で、特徴的でウケ狙いなのが見てわかる看板の店やいかがわしい雰囲気の店などが並んでいた。つきのらしくないからそこそこ高い階数の建物内の店で誰かとご飯でも食べてて、そこの窓から撮ったのかと思った。でもなんでそんな写真をとも思った。 🔎「は……?」 よく見ると明らかに建物内にはないようなもの、足場だろうか。ここはどこなのだろうか。なんとなく、ただなんとなく怖くなって、写真の店を頼りにその場所に向かうことにした。まだ肌寒い空の下、近くにあった学ランを着て。 この辺だろうか。つきのはどこにいるんだ。スマホのライトをつけ、できるだけ高いところまで手を伸ばし、上を見上げる。早歩きで探していくと、いた。見つけた。なんでそんなところにいるんだよ。 すぐさまその建物の中に入り、玄関横にあったエレベーターの方を見ると故障中の張り紙。なんて運が悪いんだと思いつつ、隣の非常用の螺旋階段を登った。普段運動なんてしないため三階のあたりで息が切れているのがわかった。 意識が朦朧としてきてぶっ倒れるのではないかと思い始めたとき、ようやく屋上についた。古びているドアはギギっと嫌な音がした気がした。 顔を上げると、すぐ目の前につきのが柵の先に座り込んでいた。 🌙「……こんなところ来て、どうしたの?」 🌙「ごんざれす。ごんざれすも死にたくなっちゃった?…何か言ってよ〜!俺のために来てくれたんでしょ?」 疲れた身体はもうあまり早くは動かず、少しずつつきのの方へと歩いていった。振り向き、こちらを見たつきのは暗闇かつ帽子のツバで見えづらかったが、たしかに笑っていた。深呼吸をし、呼吸を整えた後返事をした。 🔎「……つきのはなんでここに来たの」 自覚できるほど冷たい声を出してしまったなと、少し後悔した。 🌙「んー、別に〜?」 🔎「死のうとしてる?」 🌙「どうだろうね〜」 先程『ごんざれす"も"』と言っていたのに誤魔化すのは無理があるだろう。一度安全なところで話したい。このまま死なれては困ってしまう。 🔎「一回柵上がってこっち来てよ」 🌙「何なに?」 つきのはこっちには来ず、ただ立って頬杖をついてこちらを見た。 🔎「来ないのかよ」 🌙「なんで死のうとしてるか聞きたいの?」 🌙「大した理由なんかないよ、ごんは俺に生きてほしい?」 質問のはずなのにこちらの回答を聞かず答えるのかよと少し呆れて笑いそうになってしまった。 🔎「そらーそうだけど…死ぬって決めたんでしょ?その感じ的に…」 ぬるい風が頬を撫で、この無言の空気を通り過ぎて行った。 そしてなんとなく、柵に手をかけた。 🔎「…っしょ」 手足は震えていて、自身の生存意欲を初めてここまで感じた。呆然と立ち尽くしていたつきのを見て思わず笑いが込み上げてしまった。 🔎「wwすごい困惑した顔してる」 🌙「なんで」 🔎「なんとなく?」 🌙「嫌、ごんざれすは生きてよ、なんで、」 そういえば、聞きたい事があったんだった。 🔎「つきの、俺のこと好きだった?」 🌙「ごんざれすの好きとは違うと思うけど、好きだったよ。ずっと。バレてた?」 🔎「なんとなくね」 🌙「そっか〜!ちょっと恥ずかしいなぁ〜……」 少し気まずい空気が流れた気がした。隣のつきのは少し俯き、下の街をボーッと、焦点が合っていないまま見つめているような目をしていて、寂しそうだと感じた。 🔎「どうする?一緒に死ぬか、今日は諦めるか」 自分でも何を言っているのかわからなかった。生きたいと先程嫌というほどわかったのに。寂しそうだと思ったから?そんなことで命を落とすような馬鹿だった記憶はないのに。 🌙「え」 🔎「別に脅してる訳じゃないよ?ただ、つきのが一人で寂しく死んじゃうぐらいなら俺も一緒の方が良いかなって」 🌙「可哀想だって思ってくれてるってこと〜?ちょっと嬉しいこと言ってくれるじゃん!でもそんなお情けで人生終わらせちゃうつもりなの?手も足も、震えてるよ?死にたくないんでしょ?」 🔎「つきのだって死にたくないくせに」 🌙「そんな訳ないでしょ」 数秒後、つきのの左手が俺の右手を被った。 つきのの顔を見ると、今日で一番良い顔をしていた。こんな状況で良いと言うのは違う気もするが、何故か、幸せそうだと感じた。 🌙「あ!ごんざれすも俺のこと好きだったりして〜!」 思い出したかのように、スイッチの入ったときのつきのになった。スイッチの入ったことへの少しの驚きと、そういえば、俺はつきのに対してどのように思っているのだろうと考え、口をつぐんだ。やはり俺はこういう好きの違いを見極めることが苦手なんだなと改めて思った。 🔎「…どうなんだろ、恋愛感情とか友情とかの違いがあんまりわかんなくてさ」 🔎「でも…」 🌙「ん?」 🔎「あんまり違いとかはわかんないけど、でも、つきののことはちゃんと好きだよ」 咄嗟に出た言葉に自分でも驚いてしまう。 🔎「おーい、つきの?」 全然反応がなかったため、つきのの顔の前で手を振る。 🌙「もー!モテないくせに俺の事何弄んじゃってんの〜!」 🔎「は!?」 🌙「wwww」 死ぬとか、そういうことを忘れられそうになった。 だから、もう帰ろうよ。つきの。俺は隣に居るから。 🔎「つきの、危ないよ、そろそろ帰ろう」 🌙「ごんざれすが帰ったら帰る、帰らないんだったら……うーんなにが良いかな」 🔎「なら帰らない、隣に居て、話相手にでもなってあげる」 🌙「なんかウザイな〜!もういいや、帰ろ!」 🔎「急だな〜…wwつきのが望んで俺にできることならなんでもしてあげるから、今日はもう帰ろ。あ、殺すことはできないからね?」 つきのならあり得ると、先に冗談混じりにそう言い、先程とは比べ物にならないぐらい軽い身体で柵をつきのより先に乗り越えた。 🔎「ほら、つきの、帰るよ」 俺は手を差し伸べた。つきのならきっと手を取ってくれると、そう、思っていたから。 🌙「ごんざれす、大好きだよ」 つきのはそれだけ言って片足を宙に浮かせた。手を伸ばした頃にはもう間に合わないようなところまで落ちてしまっていた。 落ちている最中、つきのは暗くて、どのような顔をしていたのかよく見えなかった。というより、見ようとしなかった。見れなかった。 俺が中途半端な返事をしてしまったから、俺が俺もつきのが好きだと言えなかったから、だから? 次の瞬間、さっきまで騒然と盛り上がっていた街が悲鳴に変わり、ふと我に返った。そうだ、つきののもとに行かないと。そう思っても先程体力を使い果たしてしまったのか足が思うように動かず、さっきより遅くなってしまった。 下に着いた頃にはつきのはまだ酔いきっていないのか、それとも落ちたつきのを見て素に戻りかけているのかわからないが酒臭い男女五人ほどに囲まれ、その内の一人は救急車を呼び、二人は必死に声をかけ意識の有無を確認し、あとの二人はオドオドとこの状況を眺めていた。身体を揺らしていた二人を押しのけてしまう形でつきのの元へ行った。 暗くて顔は見えづらく、目と口を閉じていたことしかわからなかった。ボロボロになった服と身体を見て、心臓が掴まれた感覚を覚えた。右腕と右足にあるピンク色の呪いのテープは解けていた。まるで呪縛から解かれたように。 後ろで先程の人たちからなにか言われたような気がしたが、内容なんか入ってこなかった。少ししたらもう頭にうるさく響き、目が痛くなるほどの強い赤い光をした救急車が来た。すぐ近くにいるからか隊員の人から声をかけられた。内容は上手く聞き取れなかったが、どうせ現場を見た人?着いてきてとでも言われているのだろう。 🔎「俺に付き添う資格なんてありません。」 そう、素っ気なく言うことしかできない。俺には、何も出来ないんだ。つきのの最後を見守ることも、生かすためなにかをしているのを見ることも、状況を説明することも。 ただ、遠くに行くうるさいサイレンと赤い光を見送ることしか。 最早、生きていてほしいとか、生死のことは頭になかった。 笑ったときのつきのの細めた目から少しだけ見える、ビビッドなピンク色の瞳を思い出してしまった。つきの、ごめん、やっぱり俺は、 「好きだったよ」
コメント
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コメント失礼します いつも拝見させて頂いてます!イラストの方も、小説の方も、本当に好きです。両方書けるの尊敬です…! 呪いとか、テープとか、メメ要素が入ってるのが最高です、ありがとうございます!
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#mmntr
紫蘭
768
#オリキャラ
野良猫。⚔️☕️
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