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高専に戻って数日、星乃はすぐに任務に呼び出された。 現場は郊外のビル。中で複数の人間が呪いの影響を受け、動けなくなっているという。
五条悟
五条悟
星乃 絵梨
星乃 絵梨
五条悟
五条悟
現場に入ると、呪霊は想像以上に数が多かった。だが五条は片手で結界を張り、悠々と数を減らしていく。その後方で、星乃は膝をつき、呪具の筆を使い白色を出して倒れた男性の腕を包み込んだ。白い絵の具に触れると、傷口は癒え回復した。
すべての処置が終わった頃、星乃は汗で額の髪が少しだけ張り付いていた。 五条は、タオルを投げて寄越す。
五条悟
五条悟
星乃 絵梨
星乃 絵梨
受け取ったタオルで顔を拭く星乃は、シャツ越しに肩で呼吸をしている。 そんな何でもない仕草に、五条の喉がわずかに鳴った。
笑って言われた一言が、星乃の意図以上に、五条の胸を深く叩いた。 その時、距離はまだ半歩遠かったはずなのに 間違いなく、あの頃より近づいていた。
任務が、終わり街中にて。
夜の街は、ビルのガラスに灯りが映って揺れていた。 現場を離れて歩きながら、五条は隣を歩く星乃をちらりと見た。
五条悟
あどけなさは薄れて、今は柔らかい輪郭と 落ち着いた目元。
星乃 絵梨
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
星乃 絵梨
東雲 澪桜
東雲 澪桜
東雲 澪桜
東雲 澪桜
星乃 絵梨
星乃 絵梨
星乃 絵梨
東雲 澪桜
星乃が、補助監督の東雲に優しく話し掛けるのを見て、五条は、高専にいたときも他人を気にかける子だったなぁ。と心の中で思った 僕には、出来ないけど。そこんところも、 変わってない。
五条悟
久しぶりに任務を一緒にこなして、昔と同じ距離感で笑ってくる。
でも、ふと頭をよぎる。
五条悟
そんなわけないか。 もし本当にそうなら、あの日、なりふり構わずあいつについて行って、呪詛師になっているはずだ。
星乃はそういう極端な選択をできる人間じゃないそれくらい、僕は知ってる。
(じゃあ、今は……誰を想ってるんだ?)
問いかけた瞬間、答えは曖昧なまま胸の奥に沈んだ。
高専の医務室にて。
ドアを開けた瞬間、薬品とハーブの混ざった懐かしい匂いがふわりと漂った。
家入硝子
振り向いた家入硝子が、驚いたように目を瞬かせる。
星乃 絵梨
星乃は駆け寄って、そのまま硝子の腕に抱きついた。 無邪気な笑顔に、硝子の表情がやわらぐ。
家入硝子
星乃 絵梨
その様子を、壁にもたれて見ている背の高い影があった。 五条は腕を組み、特に口を挟まない。ただ、その視線は星乃と硝子のやり取りを逃さず追っていた。
星乃はその視線を感じて、胸が不自然に高鳴る。久しぶりに会った五条は、やっぱり格好良くなっていた。
背も少し伸び、肩幅も広くなって、あの頃の軽さの奥に落ち着きと余裕が見える。 戦場では圧倒的な強さを見せるのに、こうして黙って立っている姿が妙に絵になる。
星乃 絵梨
好きって感情がどういうものかだって、ちゃんと知らないのに。
だから、今のこの胸の高鳴りが何なのかも、正直よく分からない。 ただ一つだけ分かるのは、五条を目で追ってしまう自分がいるということ。