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ーさかのぼる事、四年ー
これは、四年前の小学3年生の私、さらのお話です!
私とそらは、どういう風にして出会ったのか、どうして付き合う事になったのか…!
楽しんで読んでね☆
今日は、三年生の初日
初めてのクラス替え!
どんな子と一緒になるんだろう!
楽しみ〜♪
学校に着くと、掲示板に貼り紙が貼られてある。
この中から、私の名前を探すんだ!
慎重に慎重に、端から端までゆっくりと見ていく。
3年6組ー1番
6組か〜!
ドキドキしながら教室に入ると、そこにはもう大体の子が来ていた。
見回すと、知らない子ばかり。
新しいお友達、出来るかな…
不安な気持ちだった。
黒板に貼られている大きな紙は、座席表だ。
出席番号順になっていて、私は 廊下側の1番前の席だった。
隣の子は誰だろうと思い、隣の席に目をやると…
なんとその子は、寝ている!
机にうつ伏せになって、顔は全く見えない。
私は席についてランドセルを下ろし、その子を起こしてあげようと思った。
肩を軽くゆすってみた。
さら
すると、その子は一気に起き上がった。
なんだ、寝てたんじゃないのね!
その子は、私に顔を向けた。
……
キャーーーー!
お目目はくりくり、鼻はシュッとしていて、い、イケメン!
服装は ダメージのジーンズに、白いTシャツを少しズボンの中に折っていて、とってもオシャレ!
テレビに出てる人みたい!
さら
その子は、顔を真っ赤にして私を見つめている。
どうしたんだろう、熱でもあるのかな??!!
やがてその子は、こう言った。
そら
そら
さら
…って、えええ??!!
今、さらちゃんって、言った?どうして、私の名前を知ってるの⁈
さら
そら
さら
そら
またもや顔を真っ赤にして、下を向いた。
もしかして、照れてるの??
そら君、かーわいい!
すると後ろに居た知らない男の子達が、こう言った。
男の子
男の子
えええ?!!??!!
そら
だって、私、そら君の事、今日初めて知ったのに!
しかも、男の子まで!
そこに、1、2年生の時の担任の先生が来た。
先生
先生
先生
……なんか、凄い事が起こってる⁈
始業式が終わって、教室に戻った。
まずは、そら君と仲良くなろう!と思って、話しかけてみた。
さら
そら
そう言って、ニコニコ笑っている。
とっても話しやすい子だな〜
さら
さら
さら
そういうと、また顔が赤くなった。
本当、可愛い!
そら
さら
そら
さら
そうか、4組だったのかぁ!
こうして、会話が弾んだ。
私達は、初日で仲良くなったのだ。
ー次の日ー
さら
元気よく家を出た。
少し歩いた所で、ガチャンとドアが開く音がした。
そして、 「行ってきます!」
聞き覚えのある声がしたんだ。
その家の方に目を向けると…
やっぱり!
そらだ!
そらも、私にすぐ気付いたみたいで、
そら
そら
さら
さら
私の家から、見える程の距離だった。
そら
さら
そう言って、私の家を指差した。
そら
さら
そらの家の外見は、クリーム色の壁にメルヘンな柵が付いていて、お花も植えられてとってもオシャレ。
それに、他の家よりも大きい!
そら
そら
そらと、一緒に…!
さら
ーその日の中休みー
そらが、ちょっと頬を染めて話しかけてきた。
そら
さら
そら
…??
好きな人って…ママとかパパとかの事かな。
さら
そら
そらは、ちょっと口ごもった。
はて?
そら
少し恥ずかしがった様子で、こう言った。
そら
さら
そら
学校の中…
好きな人…
私には、ちょっとよく分からなかった。
さら
そら
そこで、私も聞いてみる。
さら
そら
そらは、耳まで真っ赤に染まってしまった。
さら
そら
男の子
男の子
ハテナハテナハテナ❓
うーむ、分からないなぁ
すると、そこへ
ゆりな
違うクラスの、知らない女の子が来た。
そら
ゆりな
そら
さら
その女の子は、そらを連れて出て行った。
背が高くて、大人っぽい子だったな。
結局そらは、中休みの終わるチャイムが鳴るまで帰ってこなかった。
仕方なく私は、本を読んで待っていた。
そしてようやく、そらが帰ってきた。
が! そらは凄く疲れた顔をしていた。
何してたんだろう?
さら
そら
脱力して座り込んだ。
さら
そら
そら
告白???
さら
そら
さら
ん? 付き合う?
良くお母さんが、買い物に付き合って!なんてゆうけど、その事だろうか。
一応聞いてみる。
さら
そら
そら
さら
なんか良くわかんないけど…いいや!
さら
そら
えー!
あの子、凄く大人っぽくて可愛かったのに!
さら
そら
そら
私は、まじまじと見つめてしまった。
なんか…凄い?
不思議な感情だった。
そういうの、良くわかんないから。。
そこに、先生が来た。
先生
そら
さら
好きって、どうゆう感じなんだろう。
3年生になってから、約1週間が経った。
友達も沢山出来たし、すっごく楽しい!
私は、いつものように元気に学校へ向かった。
今日はグループ決めをした。
私は2グループで、 ゆうまくん、かなとくん、りょうまくん、しほちゃん、それに私の5人だった。
そして今日の掃除当番は2グループ。
昼休みになって、皆が遊びに出かけると、先生と2グループの皆だけが教室に残った。
先生
先生の合図で掃除が始まると、皆張り切って掃除をしている。
私も、掃除は大好きだから嬉しい!
きれいになると、気持ち良いもの。
回転ぼうきで床をはいていると、
「田中先生 職員室まで来て下さい」
という、放送が流れた。
先生
さら
私は、元気よく答えた。
ゆうま
しほ
皆に送られて、先生は教室を出て行った。
私が回転ぼうきを続けようとした、その時ー
ゆうま
え?
かなと
え??
りょうま
え???
しほ
え、まだ掃除終わってないよ?!
さら
しほちゃんは、ふーん と言い残して男子たちと行ってしまった。
黒板も消しきれてないし、ごみはまだ残ってるし、1つもきれいじゃない!
全く…
私は、仕方なく皆の分も掃除する事にした。
黒板を消して、ごみを集めて、最後にちりとりをした。
誰も居ない教室って、ちょっと怖いな
ちりとりで最後のごみをかき集めているとー
足音が近づいてきて、顔を上げると
そら
そら
そらが、キョトンとした顔で聞いてきた。
さら
さら
そら
そう言って、そらは黒板を見た。
そら
き、きれいかな?
さら
私が答えると、そらは優しく笑ってこう言った。
そら
そしてゴミ箱を掴み上げた。
そら
そのさわやかな笑顔に、心臓がドクンと音をたてた。
さら
そらって、凄く優しい。
他の男子とは、大違い。
私はこの時、これが私の恋の始まりである事は、思っていなかった。
それから、私はずっとそらのことを考えるようになった。
そらの好きな芸人さんは誰かな。
そらの嫌いな季節はなにかな。
そらのこと、もっともっと知りたい!
いつのまにか、そう思うようになっていた。
あっという間に時間が過ぎて、夏休みになった。
ママと本屋さんに出かけ、ぶらぶらしていると、
「恋する乙女」
可愛い女の子とカッコいい男の子が手を繋いでいる表紙の本の、大きな看板に目が止まった。
目を惹かれ表紙を見ると、こう書いてあった。
「恋する女の子大集合!この本で恋を学んじゃおう!」
するととっさに、そらの顔が頭に浮かんだ。
なぜかはわからないけれど。
なんか、面白そうだな!この本
私があまりにもじぃっと見つめていたので、
さらのママ
と、ママに言われた。
さら
さらのママ
そう言ってママは、ニッコリ笑った。
さらのママ
やったぁぁ!
さら
家に帰って、早速ページをめくってみる。
今まで、字ばっかりの本しか呼んでなかったから、漫画って新鮮〜!
しばらく読み進んでいくと、主人公の女の子がこんな事を言っていた。
『好きっていうのは、その人の事をずっと考えてしまったり、その人の事をよく知りたいと思ってしまう現象なのよ。』
それが…恋なのか
さら
なぜか、どんどんそらの顔が浮かび上がってくる。
今まで恋なんてした事なかったから全然わからない。
だけど、そらの色んな顔が頭に浮かんでくるんだ。
恥ずかしがってる顔。
思い切り笑ってる顔。
助けてくれた時のさわやかな顔。
そらは、他の男の子とは全然違う。
まだ仲良くなってからそんなに時間が経ってないのに…
もしかして、これが…
恋!?!?
私って、そらの事が…好きなのかなあ!?