光希
此処は…?
碧
七嘉木神社、俺の家の近くの神社だよ
光希
他の皆は?
碧
星蘭と怜央は残ってる記憶を辿って家に帰った
光希
圭太さんと瑠那さんは?
碧
圭太はもう直ぐ戻ってくる
碧
瑠那は知らん
光希
え…?
圭太
起きた?
光希
はい!
光希
あの、瑠那さんは…?
圭太
瑠那…?
光希
はい、一緒に居た方…
圭太
誰?
光希
え?
圭太
俺と光希ちゃんと碧と怜央と星蘭さんしか…逃げてなくない?
碧
瑠那も居た筈だろ…
光希
お話してましたよ!?
圭太
え…分からない…
怜央
碧!
碧
如何した?
怜央
ユリの事何だけど…
碧
うん
怜央
ユリの中身、瑠那さんだよ!
光希
嘘?!
圭太
ユリって…呼び寄せの鬼?
怜央
そう、星蘭が云ってた
碧
あの時は?
怜央
何方かがホログラムだったんだ
碧
でも、俺はこの手で1度斬ってる…
光希
圭太さんも抱えて走ってた…
怜央
途中で下ろした?
光希
うん、1人で走れるからって…
怜央
その時に移ったのかも
星蘭
私…見てたよ…
光希
何を…?
星蘭
ホログラムじゃないよ
怜央
え?
星蘭
ユリ、長に許可状貰ってたの
光希
何の許可状?
星蘭
別体確保
光希
何其れ?
星蘭
鬼は心臓は1つしか無いけど、何回も復活出来るの、鬼の長に別体確保の許可状を貰えば、1つの心臓から2つの体を操れる様になるの
碧
俺らと行動すれば何処に居るかが分かる…
光希
でもさ!圭太さんに『昔の圭太君もだったよ』って云ってたじゃん!
星蘭
記憶の操りよ…
圭太
やべぇ、追いつけねぇ
星蘭
ユリは長の左腕だったの、だから記憶から行動迄、何もかも操れて当たり前だったの
碧
左腕だったとしても弱くないか…?
怜央
僕らの所為だね…
星蘭
そうね…
圭太
其の瑠那って人は此の世に存在しない、していないって事か?
碧
其れは如何だろか…
警察
君たち、此処で何をしている?
光希
お話です
警察
最近、此処ら辺を殺人事件の容疑者が彷徨いているらしい、気を付け給え
光希
はい
碧
殺人事件が起きたんすか?
警察
近くに住む高宮さん家で40代男性が殺された、此の家には息子が1人居たそうが、顔の見当もつかず捜査が梃摺ってる
圭太
其れ一般市民にぶちまけていい事なの?
怜央
シッ!
圭太
お、おぅ…
警察
家には、家族写真があったが明らかに4人家族だった、その内の長男と考えられる人物の顔が塗りつぶされていた、しかも、此の家の仏壇に塗りつぶされていない子供の写真があった…
碧
其の塗りつぶされていた子供の行方は?
警察
名前も不明だ、探しようが無いから行方不明だ
碧
其の塗りつぶされていない子供の写真見れますか
警察
特別だ、ついてこい
光希
碧君、協力するの?
碧
俺は高宮碧って云うんだ
圭太
え、近くに住んでる?
碧
さっきも云った、聞いてろ莫迦
圭太
…口…気をつけてね…
警察
此だ
光希
え、怖い…
圭太
まじで塗りつぶされてる…
星蘭
ユリ…?
怜央
此の女性…見覚えある…
碧
翔琉…
警察
知ってるか?
碧
高宮翔琉です、此の家、4人家族ですよ
警察
何故そう云える?
碧
翔琉の兄…と仲善いので…
警察
君、名前は?
碧
如何しても名乗らなくちゃ駄目っすか?
警察
出来たらでいいのだが
星蘭
鈴木…(小声)
碧
分かりました、鈴木碧です
警察
鈴木…碧…この字?
碧
はい
怜央
ナイス苗字(小声)
星蘭
私の苗字だけどね…(小声)
警察
仲いい人の名前は?
碧
優大です
警察
何処に居るか知ってるか?
碧
死にました
警察
…そうか…
ガチャ ~ドアが開く音~
警察
誰だ!!スチャ
瑠那
警察!?
光希
瑠那さん?!
瑠那
皆が見えたから追いかけてきちゃった…
警察
怪しい者では無いな…?
碧
いえ、警戒はしてください
怜央
お巡りさん、写真よく見ようよ
警察
ふむ…似ているな…名前は?
瑠那
佐倉瑠那です…
警察
現状況だ、全員警戒はする
碧
カチャ
光希
何処から?!
瑠那
何で私なの…?
碧
お巡りさん含めた全員に向ける、10分以内に此処から5㎞離れろ
圭太
5㎞?!
怜央
行けるかな…?
警察
鈴木君は信用されているのかな?
碧
いいえ
警察
何故、そう指示する
碧
人を殺したくないからです
警察
銃を向けているのにか?
碧
人じゃないから
警察
私は従わない、子供がつく嘘だからね
碧
圭太、車を出せ、免許証あるだろ
圭太
何で知ってんだよ
碧
靴箱の上の赤い箱の中に鍵があるから早く行け!
圭太
分かった、光希ちゃん、怜央、星蘭ちゃん、行くよ!
光希
はい!
怜央
有難う御座います!
星蘭
急ぎましょう!
~10分後~
警察
何も起きない、やはり嘘の様だね
碧
事は既に起きている
碧
お巡りさん、背後は確り見とくべきだよ?
警察
何を…
瑠那
何でバレてんの…