1ヶ月。
2週間。
刻々と時間は過ぎていった。
俺はもう何にも集中出来なくなって、 みっちーが居なくなるなんて、 考えたくなくても考えていた。
謙杜
大吾くん、
謙杜
ちょっといいですか?
大吾
ええよ、
リハ終わり、大吾くんを呼び出した。
謙杜
大吾くん、
大吾
みっちーのことやろ?
謙杜
え、?
大吾
今日ぼーっとしてたから
謙杜
はい、
謙杜
俺、みっちーが居ない
世界なんて、
世界なんて、
謙杜
考えられない。
謙杜
絶対、耐えられない
と思うんです。
と思うんです。
大吾
うん、
謙杜
だから、もし俺が、
現実から逃げた時は
現実から逃げた時は
謙杜
止めて欲しいんです。
大吾
...わかった、
大吾
謙杜、大丈夫や。
大吾
俺らで支えていく。
大吾
今はみっちーが
治ることを祈ろ。
治ることを祈ろ。
謙杜
はい。
治るわけなんてなかった。
あれから1ヶ月と2週間が経つ頃、
みっちーのとこに向かった。
謙杜
みっちー。
駿佑
謙杜、笑
細かったのに、前より もっともっと痩せてしまった。
俺は、なんで何も出来ないんだよ。
駿佑
謙杜、?
謙杜
、みっちー?
駿佑
ん?
謙杜
好きだよ。
駿佑
どしたん、急やな、笑
謙杜
ずっとそばにおる。
駿佑
ありがとう、笑
みっちーに抱きついた。
謙杜
ずっと一緒や。
駿佑
謙杜、分かるやろ?
駿佑
俺は死ぬ。
謙杜
それでも、
謙杜
ずっと一緒にいるから。
駿佑
謙杜、
駿佑
これ、俺が死んだら読んで?
駿佑
もう、上手いこと手は
動かないけど。
動かないけど。
駿佑
書いたんだ。
謙杜
うん、ありがとな。
一生、読むことはしたくなかった。
なのに、
レッスン中
マネから伝えられた。
マネ
駿佑がさっき亡くなった。
謙杜
え、?
そこからは覚えてない。 気付いたら病院にいて。
目の前には白い布で顔が 隠されている人。
みんなが涙を流している中、 俺は泣けなかった。
ただただ、突っ立って みっちーの青ざめた顔を見ることしか 出来なかった。
大吾
謙杜、
謙杜
...、
謙杜
みっちーやない。
謙杜
この人はみっちーやない
謙杜
どこ?
大吾
謙杜、みっちーやで?
謙杜
違う
恭平
ふざけんなよっ、!
恭平
謙杜、お前1番そばに
おったはずやろ!
おったはずやろ!
恭平くんが俺の胸ぐらを掴んだ。
謙杜
みっちーはこの前まで
元気やった、!泣
元気やった、!泣
謙杜
みっちーが死ぬわけないねん!
大吾
謙杜、!
俺は病室から飛び出した。
行くあてもなく、ただ走った。
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