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進路なぁ……本当に自分のやりたいことができるところ目指さないと入学してからモチベ保つのキツイからなぁ……(部活がなかったら不登校なってた説濃厚勢です) 柚月くんも自分のやりたいことに重きを置いて判断してくれるといいなぁ…… アイコンのイラストめちゃくちゃかわいくてすきです
TELLERの仕様が変わりましたね!オリジナルアイコンが作れるようになりました。 というわけで稚拙ですがアイコン変えてみました😳。もっとイラストのスキル上げます… 久しぶりに元カレ君登場!以前からこういう男子会書いてみたかったので非常に楽しく書けました。 読んでくださりありがとうございました❗
山崎 孝太
鳴沢 柚月
山崎 孝太
鳴沢 柚月
山崎 孝太
鳴沢 柚月
鳴沢 柚月
山崎 孝太
山崎 孝太
鳴沢 柚月
一学期終業式。 夏の大会後の振り返休日みたいな感じで部活は休みの孝太君とお昼ご飯を食べて勉強会をする予定だったんだけど
___その前に孝太君の家に呼ばれて「テニスの王●様」の封印式に付き合うことになった。
「テニスの王●様」が納められた段ボールの前で、孝太君はものすごく無念そうに「受験が終わるまでは勉強に集中します」と誓いの言葉を述べ(させられ)ていた。
僕がお呼ばれされたのは、孝太君の言葉が実行出来てるか外から監視する為。らしい。
「1つでも折り目つけたらマジで怒るから」と孝太君は格好良く言い捨てて僕を連れて外に出て、今に至る。
途中でシャーペンの芯とヤケ食いする為のお菓子を買う為にコンビニに寄り、お会計を済ませると孝太君は ようやくいつもの孝太君に戻った。
山崎 孝太
山崎 孝太
鳴沢 柚月
山崎 孝太
鳴沢 柚月
__飲食店は駅前にもあるけど中学生にはちょっと高い。(のぞみさんたちが一緒の時は駅前で食べるけど)
これから勉強会する図書館は飲食禁止だしなぁ……と思っていると、聞き覚えのある声がした。
西谷 春翔
山崎 孝太
鳴沢 柚月
山崎 孝太
西谷 春翔
山崎 孝太
西谷 春翔
鳴沢 柚月
西谷 春翔
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
「快適さは保証出来ないけど、昼ごはん付きの勉強会が出来る場所なら1つだけ案内出来るよ」
__と先生が言ってくれたのでお言葉に甘えて案内してもらうことにした。
先生はモンブランを買うと どこか嬉しそうに車の鍵を取り出した。
外に出ると先生は鼻歌を歌いながら、遠目でも新車だと分かる車に向かった。
「これって高いやつじゃないですか」と孝太君が聞くと途端に先生の目が輝いた。
子どもの時からこの車に乗ることが夢で大学生の時からちょっとずつお金を貯めて最近やっと手に入れた、というようなことを運転しながら話してくれた。
僕よりずっと大人だと思っていた先生にもこういう一面があるんだと意外に思った。
___そんな感じで20分ほど車に揺られていると「昼ごはん付きの勉強会会場」に着いた。
西谷 春翔
着いたのは二階建ての木造アパートだ。
先生は指定された区間にしっかりと車を停めて施錠すると今度は家の鍵を取り出した。 その背中に向かって孝太君が声をかける。
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
やっぱり先生は僕よりずっと大人だ。 僕が先生の立場だったら たぶん同じことは言えない。
孝太君が「どうする?」という風にこちらを見た。
___僕も(いろんな意味で)先生をただの先生だと思ってないから 答えは決まってる。
西谷 春翔
アパートの中は結構片付いていた。たぶんこまめに掃除もしてる。
僕と孝太君が玄関で靴を揃えている間に、先生は窓を開けて扇風機をつけるとワイシャツの袖を捲って台所に向かった。
山崎 孝太
西谷 春翔
山崎 孝太
鳴沢 柚月
山崎 孝太
全っ然関係ないけど「スパダリ」は「スーパーダーリン」の略だ。 ……僕も帰って来たら換気くらいす(以下略)
15分ほどでテーブルに料理が並んだ。
西谷 春翔
テーブルには、わかめスープと目玉焼きが乗った焼きそばが並んでいた。
立っていてもソースの香りが鼻孔を通った。 ……これを15分で作ったんだ…
山崎 孝太
西谷 春翔
のぞみさんは昔こんなに料理上手な人と………って今の彼氏は僕だから弱気になったら駄目だ。
鳴沢 柚月
青のりまで乗ってる美味しそうな焼きそばを見て口を尖らせていると、僕の肩に先生が手を置いた。
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
鳴沢 柚月
山崎 孝太
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
焼きそば(悔しいけど美味しい)が半分ほど無くなると先生が口を開いた。
僕が焼きそばを飲み込む前に、孝太君が箸を置いた。
山崎 孝太
西谷 春翔
先生が麦茶の入ったコップをテーブルに置いて孝太君に向き直る。僕も食事の手を止めた。
山崎 孝太
西谷 春翔
西谷 春翔
山崎 孝太
山崎 孝太
孝太君はテーブルの片隅に視線を固定しながら真剣な顔で続けた。
山崎 孝太
山崎 孝太
山崎 孝太
山崎 孝太
西谷 春翔
山崎 孝太
山崎 孝太
西谷 春翔
視線が下がっていた孝太君は先生の声で顔を上げた。 先生はしっかりと孝太君の目を見ながら続ける。
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
西谷 春翔
山崎 孝太
山崎 孝太
孝太君は 吹っ切れたように微笑んだ。
____孝太君がそんな風に考えてるなんて知らなかった。
しっかりと将来を見据えてる。 ………僕はどうだろう…
西谷 春翔
鳴沢 柚月
そう答えたけど、どうして蒼陽高校に行きたいのか、考えたことなかった。
ただお父さんに そこを目指せと言われているから。 それでいいのだろうか。
僕は将来何になりたいんだろう。蒼陽高校に行ったら何が出来るんだろう。
それを知る為に、自分で道を切り開いて行く為に、高校見学に行ってみよう。と思った。 わかめスープを飲み干した。
ちょっと冷めていたけどやっぱり美味しかった。
~bitter 2~
ようやく蔵書整理が終わった。 図書室内は弛緩した空気が流れているが、まだ終わりじゃない。
文庫本サイズの画用紙に、カラーペンなどを使って本の紹介文を書いていく作業__ポップ作りが控えている。(1人3枚)
2学期から新しく入る本の詳細は予め教師がプリントアウトしてくれている。 それに加えて1冊、自分がオススメしたい本のポップを作らないといけない。
いかに相手の興味を引く文章が書けるか___こういうのは私より兄の方が向いてると思う。
山崎 朋美
柴本 桃花
山崎 朋美
朋ちゃんは何故かしっかりと私の手を掴むと_______溝口君が座ってる席まで移動した。
朋ちゃんの意図を察した私は慌てて朋ちゃんの手を振りほどこうとするが、その前に朋ちゃんがニコニコしながら口を開いた。
山崎 朋美
溝口 圭佑
朋ちゃんが振り返って親指を立てる。私は顔を赤くしながら朋ちゃんに小声でまくし立てた。
柴本 桃花
山崎 朋美
朋ちゃんは私の両肩を掴んで溝口君の向かいに着席させると、自身も鼻歌を歌いながら腰掛けた。
山崎 朋美
山崎 朋美
溝口 圭佑
山崎 朋美
溝口 圭佑
朋ちゃんが肘で私をつついた。 ……「部活」というワードを引き出す為に話を振ったのは すぐに気づいた。
正直心臓は本当にヤバいけど、部長に頼まれてる。なにより朋ちゃんがここまでしてくれた。
柴本 桃花
声がひっくり返った。 新しく入る本の詳細が書かれたプリントを読んでいた溝口君が私を見る。
カラカラに渇いた口を懸命に動かした。
柴本 桃花
溝口 圭佑
語尾と一緒にだんだん視線が下がっていた私は溝口君の声で そっと顔を上げた。
溝口 圭佑
溝口君は申し訳なさそうに微笑を浮かべていた。 ……笑うとこんな感じなんだ。
柴本 桃花
心臓が持たない。これ以上は話を続けられない。 隣に座る朋ちゃんが「よくやった」と言うように机の下で手を握った。
山崎 朋美
溝口 圭佑
山崎 朋美
山崎 朋美
溝口 圭佑
……短いけど会話が出来た。
結局同じ文句で断られたじゃないか、と心の中で部長に恨み言を述べるのは、もう少し後にしよう。
プリントに従ってポップを作っているうちにヤバかった心臓も落ち着いて来た。
次は自分がオススメする本のポップ作りだ。 私は予め確保していたハードカバータイプの本を机に置いた。
私が置いた本を見て朋ちゃんが目を剥いた。
山崎 朋美
柴本 桃花
山崎 朋美
柴本 桃花
山崎 朋美
山崎 朋美
山崎 朋美
どうしていちいち溝口君に振るの!と思ったけど、溝口君の恋愛観に興味がないとは言い切れないかもしれない。
溝口君が画用紙から顔を上げた。 歯切れのいい返事が返ってくると思ってたのに
溝口 圭佑
溝口 圭佑
その顔と声は 痛みを堪えるような 憂いがあった。
溝口 圭佑
溝口 圭佑
全部、わかった。
……あなたは
中学生しか見ていない大学生を、見てるんだね…
山崎 朋美
山崎 朋美
山崎 朋美
山崎 朋美
山崎 朋美
柴本 桃花
やっと委員会活動が終わったというのに私の心は晴れない。 胸が痛い。
___私は恋愛小説が好きだ。
「どうせ現実なんて…」と思っていても、いや思っているからこそ 登場人物に自分を重ねていくのかもしれない。
今日のポップ作りの為の小説も、読んでるこっちが恥ずかしくなりそうな表現ばかりだったけど、夢中で読んで2日で読破した。
小説のような情熱的でひたむきな恋に憧れていたのかもしれない。 手に入らないと分かっていたから憧れた。
ハッピーエンドで終わるのはフィクションだから。
苦いだけの現実に勝ち目なんてあるわけない。
1ページ目の1行目の文章 ____彼女を想う貴方を想う
胸が痛い。