その次の日の休み時間にあの人に話しかけてみた。ところが、今は、中庭にいるみたい。
見つけた。
矢井
ちょっとあなた!
矢井
えっ?
見た目より違うイケメン男子だった。
彼は小説本を読んでいた。
海斗
…ん?
彼がチラッと見てきた。
海斗
どうした?
矢井
あ…!…あ…そ…それは…
海斗
これ読みたいの?
矢井
そういうわけじゃなくて…
海斗
じゃあ何?
矢井
…
海斗
…
矢井
。
キーンコーンカーンコーン♪
海斗
あ、チャイムがなっている。教室に行かないと。
その人は何もなく去っていった。
その人にまた聞いてみた。
矢井
(今度こそ)
矢井
あれ?
違う人だった。
と思ったその時!
矢井
わ!
急にあの人が出てきた。
そして私の耳に近づけ、こう言った。
好き
矢井
…!
また、去っていった。
高井
ねぇ、
矢井
ん?
高井
何ていった?
矢井
へ?
高井
海斗、海斗が!
矢井
…えっと…それは…
高井
早よ言え
矢井
…すき
高井
え?
矢井
好きって言われた!
高井
よかったな
矢井
よかったなってどういうこと!
高井
あいつ、お前の事、転校してきた時からお前が好きだったみたいだよ。
矢井
…
その人も教室に帰っていった。
矢井
転校してきた時から好き…
その夜…
矢井
ねぇ、
妹
ん?
矢井
私って…
矢井
彼氏できると思う?
妹
さあね
矢井
そうだよね。
妹
何?付き合ってるの?
矢井
いやそういうわけじゃない!
妹
じゃあどういうわけ?
矢井
私のクラスに転校生が来て、その人が私が好きって…
妹
じゃあもう付き合えば?
矢井
え?なんで?
妹
恋は早いもん勝ちだよ。
矢井
…
妹
じゃあおやすみ…
矢井
…おやすみ
私はあの人を思いながら寝た。