テラーノベル
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図書室の一番奥の窓際、午後の光が落ちる席。 そこが、私の居場所だった。
放課後の図書室は静かで、本のページをめくる音やえんぴつの音、遠くの時計の秒針だけが微かに響く。
誰にも話しかけられない。 いや、話しかける必要もない。
──そんな静けさを、壊したのは彼女だった。
高瀬 澪
声をかけられた瞬間、現実に引き戻される。
顔を上げると、立っていたのは隣のクラスの女の子だった。
校則に違反しない程度の制服の着崩し、手には教科書を持っていた。
高瀬 澪
高瀬 澪
私はほんの少しだけ首を横に振った
──それが、彼女とのはじまりだった。
物語のプロローグみたいに曖昧で、でも確かに何かが始まって行くような気配がした。
白川
高瀬 澪
高瀬 澪
無邪気な笑顔に少しだけ目を逸らした
白川
高瀬 澪
高瀬 澪
白川
と、少し驚いた。
誰とも話さず、いつも黙って本を読んで、課題をひとりで淡々とこなすだけの私を
高瀬 澪
白川
そう答えると、彼女は
高瀬 澪
とぽつりと言った。
冗談だと思い軽く受け流したのだが…
翌日から、本当に彼女は図書室に通うようになった。
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