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ならさ
明後日、君のことを聞きたいな
天音
……
天音
(ここのファミレスで待ってろって言われたけど……)
瑞希
あ、君が天音ちゃん、だよね？
天音
！…はい
天音
久崎天音です
瑞希
暁山瑞希だよ〜！
瑞希
じゃあ、あそこ座ってなんか頼もっか！
天音
…はい
瑞希
(元気ないのかなぁ……)
瑞希
(…無理ないか、あんなことがあったんだもん)
瑞希
急で悪いんだけど、天音ちゃんってさ、自分のこと好き？
天音
……嫌いです
瑞希
そっか
瑞希
自分の好きなところある？
天音
ないと思います
瑞希
……
瑞希
……ねぇ
瑞希
中学の頃と転校前の高校で、なにがあったの？
天音
陰口を言われたりしただけです
天音
あとは……
天音
仲間はずれ、とか
瑞希
仲間はずれ？
天音
……チームワークなどで
天音
1人でやれとかそっちの方が気楽でしょとか
天音
……気にはならなかったですけれど
瑞希
本当に？
天音
え？
瑞希
あのね、人の心っていうのはガラス細工みたいなもので
瑞希
壊れやすいんだよ？
瑞希
外から傷つけれて、確実に壊れていってるのに天音ちゃんは気づいてないだけで
瑞希
本当は、傷ついてるのかもよ？
天音
……
天音
表面上で気づかなければ、もういいです
天音
不格好でもないので
瑞希
……
瑞希
そのままでいいの！？
瑞希
徐々に徐々に壊れていって、砕けて、無くなっちゃうかもよ？
天音
……大丈夫です
瑞希
……
瑞希
本当にいいの？
瑞希
個性が認められないまま、誰にも見ても聞いても貰えなくて、笑われて
瑞希
潰されたままで
天音
…
天音
それは……
瑞希
まだ会ったばっかりだし、こんなこと言うのもおかしいけど……
瑞希
ボクはね、君が壊れるのが怖いんだよ
天音
……怖い？
瑞希
うん
瑞希
壊れていくのを体験するのは
瑞希
痛くて辛いから
瑞希
それに近寄っていく人を見ると、怖くなるんだよ
天音
……
天音
……止めるんですか？
瑞希
……止めたいけど
瑞希
止めると、苦しいでしょ？
天音
……多分
瑞希
…だよね
天音
(わたしは……)
天音
(止めて欲しいのかもしれないな……)
瑞希
……あ、ボク、バイトの時間だから
瑞希
ごめんね、行くね
天音
……はい
瑞希
……天音ちゃん
天音
はい
瑞希
君は報われないかもしれないけど
瑞希
ボクは
瑞希
味方だから
天音
……！
天音
味方……
瑞希
うん。
瑞希
いつでも逃げ道になるから
瑞希
遠慮なく言ってよ
天音
……どうして暁山さんは
天音
私の味方でいてくれるんですか？
瑞希
……ボクも、知ってるから
天音
知ってる……？
瑞希
あー、時間ギリギリ！
瑞希
じゃあ、また……はないかもしれないけど、会おうね！
天音
……はい
ステージのセカイ
ミク
あ〜！愛莉ちゃん！
愛莉
ミク
ミク
今日はどうしたの？他の3人は？
愛莉
……今日は
愛莉
ミクに話したいことがあって……
愛莉
聞いてもらってもいいかしら？
ミク
……？うん！
ミク
わたしが愛莉ちゃんの役に立てるなら、なんでも話してよ！
愛莉
ありがとう。実は……
ミク
……そっか
愛莉
……ミクは、どう思う？
愛莉
わたしは天音ちゃんに立ち直ってほしい
ミク
……難しいけど
ミク
愛莉ちゃんは、自分を認めきれてる？
愛莉
え……？わ、私？
ミク
考えすぎかも知れないけど、愛莉ちゃん、自分のことや認められてない人のことを話すとき、すごい悲しい顔してる
愛莉
悲しい……？
ミク
愛莉ちゃんは自分のこと、好き？
愛莉
……私、は……
愛莉
半々、ってところかしら
愛莉
頼られたりするのは好きだし問題ないけど
愛莉
……私って、私として見られてるのかな、って時々不安になるわ
ミク
……
ミク
なら、まずは自分のことを認めなきゃ
ミク
そうしないと、『希望』を届けるのは難しいんじゃないかな？
ミク
私も、できる限り協力するから
ミク
まずは、自分が自分から認められてるか、わからなくちゃ。ね？
愛莉
……えぇ、そうね
愛莉
(『まずは自分から』……)
愛莉
(私、もしかして世界を狭く見すぎてたのかもしれないわ)
愛莉
ありがとう、ミク
愛莉
メンバーにも、他の人にも相談してみるわ
ミク
うん！頑張ってね！
ミク
あ、愛莉ちゃん、小指だして！
愛莉
え？小指？…はい
ミク
約束破ったら、針千本のーます！
愛莉
え、えぇ？
ミク
えへ、約束だよ！
ミク
自分と天音ちゃんに希望を届けるっていう約束！
愛莉
……えぇ
ミク
2人の秘密だね！
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