あの子への好き嫌い

あの子への好き嫌い

短編

緑黄

start

毎日10分丁度に教室に入るあの子が好き

別に仲良くもないのに 、目を逸らしながら頬を赤らめ毎日のようにおはようと挨拶をしてくれる君が好き

にこりと微笑む君が好き

誰よりも努力家なのに 、 誰よりも失敗しちゃうのが好き

おっちょこちょいで 、 すぐ忘れ物をするが好き

可愛いな- …

今年初めて同じクラスになったばかり

近くの席になったこともない

みこちゃんが来る時間帯は俺しか教室に居ない

俺らだけができて 、 俺らしか聞かれないちょっぴり秘密事をしているみたいな気分になれる会話

俺も勉強しないと 、

栞を挟み本を閉じて教科書とノ - ト広げる

… 頑張ろ

HRが始まり 、 文化祭の話が出た

今は実行員をクラスから2人決める話

もちろんみんな部活や勉強で忙しかったり 、 めんどくさかったりで手をあげない

俺もその1人

ふとあの子の方を見ると手を挙げたそうにしていた

手 、挙がるかなぁ -

頬杖をしてあの子をじっと見る

勇気を出して 、 積極的に行事事に取り組むあの子が好き

みこちゃんと目が合った

放課後になって 、 指定された教室へ行く

廊下でふとみこちゃんに謝られた

悪いことをしてないのに謝り癖があるみこちゃんが嫌い

教室の飾りを作る案を立てるため 、 実際に軽くダンボ-ル作ってみる

ダンボ-ルに定規でまっすぐ線を引き 、 カッタ-で上から切る

すると 、 手の置いたいちが悪く 、カッタ-で指を切ってしまった

すぐにみこちゃんの人差し指を見る

たくさんの血が出ていた

そんなすぐ無茶をして怪我をするみこちゃんが嫌い

消毒もせず 、 カッタ-を持とうとしていた為 、 人差し指を口の中に入れる

口の中が血の味しかしない

怪我したところを舌で触り 、 血を止める

体がビクビクして 、 頬が赤くなっているのがわかる

付き合ってもないのに 、 すぐそんな可愛い顔を見せちゃうところが嫌い

ティッシュで指を吹き 、 ポケットにある絆創膏を使い傷口にはる

すぐ冗談も信じてしまうところがちょろくて可愛い

目がうるうるしていて 、今にも泣きそうだった

頭を撫でて、 抱きつく

すると 、 ぎゅっと抱き返してくれた

ほんと可愛い 、

… はぁ　、 帰ろ

数日たち 、 ある日の放課後

帰って下駄箱に向かっていると体育館ドアから何やら話し声がした

みこちゃんだ

ふと気になって聞き耳を立てる

告白 、.ᐣ

にこりと微笑み 、 女の子の方を見る

… やっぱり天然

不思議そうにして 、 女の子を見る

女の子が去ると 、 みこちゃんもちょっとしてから去っていった

天然で鈍感な君が可愛くて好き

だけど、 それが時には厄介で嫌いだった

段々と仲良くなっていき 、 今ではいつでも喋れる仲になってきた

そのくせ恋愛漫画は大好きでよく読むというのが可愛らしくて好き

すぐ喜んで俺に頭を撫でられるのを待っている君が愛おしく思う

ふと気になって聞いてみた

からかい半分また 、 どこに … .ᐣ とか言うと思って聞いてみた

みこちゃんの方を見ると 、女子の時とは全然ちがく頬を赤らめ乙女みたいだった

そういうと 、聞いてたの .ᐟ‪.ᐣと驚いた顔をしてこちらを見ている

本気で俺の告白に答えようとしてくれた

そんなみこちゃんが1番好き

すぐつられて 、喜んじゃうみこちゃん

そんな君は世界で1番可愛い俺だけの彼女だ

- 没かも -