●月■日
仁
わッ、…
びっしり詰められた画鋲に思わず声が出る。
圭
…ふはw
仁
…
画鋲をどけて靴を履き変えれば、飛鳥井は居なくなっていた。
◆月▲日
仁
…あれ、
筆箱が無い
圭
お?何をお探し〜?w
仁
…やっぱりか、
仁
返してよ
圭
は?何?w
仁
僕の筆箱
圭
返すわけねーだろw
圭
ほら、取り返してみろよ?w
仁
…!
何を必死になってるんだか。
これじゃ相手の思う壷だろ
圭
そんな必死になっちゃってwすげぇ大事なんだなこれがww
仁
返せ、よ!!
圭
嫌だね!!おらッ!
窓に投げられた筆箱は、すぐ下の用水路に入ってしまった。
圭
取ってこいよw大事なんだろ?
仁
ッ…
■月○日
仁
…わ、
上から来た飛鳥井にぶつかり、階段から落ちそうになる
圭
…あ、何?邪魔なんだけど
圭
つーか、オレの事見えてたなら避けろよなw
圭
そんなオレの邪魔したかった?w
仁
…そんな訳じゃ、
圭
あーうぜぇ
圭
邪魔
仁
うッ、
強く押されて、飛鳥井は振り向きもせず下へ向かった。
○月◆日
仁
ッあ゙…
圭
あーwストレス発散なるわぁw
殴って
蹴って
髪を掴んで
地面に転がされて
仁
は、ぁ…やめ、
圭
何?やめるわけねぇよ?w
放課後にはいつも暴力だ。
□月△日
仁
(明日もし、飛鳥井が居たら…?)
仁
(いつも何をされるか分からない、)
仁
(暴力をふるわれる?パシリにされる?嫌がらせされる?)
毎晩そんな風に考えてた
しかし、今日は違った。
仁
(瑞穂さん…)
仁
(明日も、居るかな…)
期待。
そんな事をしたのは小学生以来だ。
仁
(不思議な人だったな)
仁
(…フェンスの下に律儀に並べられてた靴は、瑞穂さんのなのかな?)
仁
(この際なんでもいい)
仁
(もう1回会いたいな…)
その日は少し早く眠りについた。






