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第1話・複雑な恋心
放課後の教室は好きだ
先輩を見れる特等席の窓
成美
届くことない私の声
放課後の風にかき消されて
消えてゆく
沙羅
成美
沙羅
成美
沙羅
成美
沙羅
成美
別に付き合うとかそんなんじゃない
ただの届くことない 片想いー
沙羅
成美
沙羅
成美
成美
沙羅
成美
沙羅
沙羅
成美
沙羅は私の親友
友達の中でも1番 信頼している
沙羅
ふわっと沙羅からいい香りがする
女子らしい女子 それが沙羅
♪〜♪〜
成美ちゃんほんとピアノうまいよね!
すごい!うますぎる!
成美
👏🏻👏🏻👏🏻
音楽科
成美
音楽科
成美
音楽科
👏🏻👏🏻👏🏻
満場一致の拍手
嬉しさで思わず綻んでしまう
沙羅
成美
成美
沙羅
放課後ー
♪〜♪〜
成美
成美
音楽科
音楽科
成美
音楽科
音楽科
成美
がんばらなきゃ!
成美
ピアノを弾いているこの時間が好きだ
外からは夏の香り
ピアノから甘い音色
幸せな時間にすぎない
成美
成美
ガララララ
瑛太
成美
瑛太
成美
夢見たい…
瑛太
成美
瑛太
成美
瑛太
瑛太
成美
瑛太
成美
瑛太
♪〜♪〜
甘い音色
音楽室に2人だけの空間
こんな夢のような日が来るなんて
さっきよりも幸せだ
瑛太
成美
瑛太
成美
成美
♪〜♪〜
瑛太
成美
瑛太
成美
♪〜♪〜
瑛太
成美
成美
声が震える
憧れの人を目の前に 私が声を出している。
夜の学校はこんなに 優しい風が吹いていた
瑛太
成美
瑛太
瑛太
成美
瑛太
ー幸せ
体感するのはきっと初めて
好きが溢れる夜の学校
夜の駅はこんなに幸せだっけ
電車の音が鮮明に聞こえる
先輩の横顔を見つめながら
成美
瑛太
成美
瑛太
成美
成美
瑛太
瑛太
先輩は転がるように笑った
口角が上がりえくぼがみえる
"かわいい"
瑛太
成美
成美
瑛太
ズキッと胸をちくりと刺す
いつか先輩に彼女が出来たら
もっと近づけなくなるんだー
成美
成美
たたんたたん
瑛太
成美
次はー○○駅ー○○駅ー
瑛太
成美
成美
瑛太
成美
瑛太
瑛太
"水野さん"
初めて呼ばれた名前
先輩に呼ばれてほろ苦い気持ちになる
幸せを感じる1日だったー
成美
瑛太
暗くなった帰り道
先輩と初めて話した記念日
夏の風が吹く
成美
成美
沙羅
ふわっと沙羅の髪が揺れる
成美
沙羅
成美
成美
沙羅
成美
沙羅の声とは思えない 尖った、鋭い声
耳に刺さってじんわり痛む
沙羅
ふわっといい香りが頬を撫でる
成美
沙羅
成美
沙羅
沙羅
優しい声なのに 刺すように痛い。
成美
沙羅
沙羅
このまま沙羅の言葉を信じていいのか
そんなの、考える暇なんてなかった
成美
沙羅のあざとさには勝てない。 そんな、私は弱い者
幸せは咄嗟に崩れた
沙羅
成美
沙羅
ただを捏ねながら 頬をむっと膨らます沙羅
考える暇なんてない
成美
成美
ガララララ
瑛太
瑛太
成美
沙羅
瑛太
沙羅
沙羅はお得意の"あざとい"を発揮
ああ、狙われたな
♪゛〜♪゛〜
瑛太
沙羅
瑛太
沙羅
瑛太
沙羅
瑛太
沙羅
ぷくっと頬を膨らます沙羅
応援なんて嘘つき。
瑛太
瑛太
ちくりと胸が痛む
先輩はくるっと後ろを向いた
瑛太
成美
瑛太
思わせぶりとか
そんなの考えもせずにただ喜んだ
成美
瑛太
沙羅
沙羅
沙羅
成美
人の好きな人に近づいておいて…
でも、沙羅は私の大切な友達
沙羅
成美
沙羅
沙羅の香りが風に揺れる
成美
沙羅
数週間後ー
沙羅
沙羅
成美
沙羅
沙羅
成美
"そこまでしなくても"
でも、沙羅はきっと私のために…
成美
沙羅
さら
瑛太
さら
瑛太
瑛太
さら
さら
瑛太
瑛太
さら
瑛太
さら
瑛太
さら
成美
沙羅
成美
声が震える
こんなに心の底からイライラしたのは初めてだ
沙羅
成美
成美
成美
成美
成美
涙が溢れて止まらない
わたし、どうしちゃったんだろう。
第1話・複雑な恋心 ~完~
第2話に続く…